FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:配当再投資の先回り買いで底堅い展開

前日NY株式市場が大幅下落したことを背景に寄り付きはマイナス圏で始まった。しかし、外国為替市場での円安・ドル高傾向や3月期決算企業の中間配当権利取り狙いの買いプラス圏に持ち直した。本邦年金などによる配当再投資目的の先回り買いが日経先物に散見された。ただ、前週末までの6営業日で1200円以上上昇したため、高値警戒感がくすぶっている。それに加えて、26日予定の日米首脳会談を控えて、自動車をターゲットとした日米貿易交渉を巡っては、過去に日本は痛い経験があるだけに上値追いとなる動きにはつながらなかった。結局、前営業日比70円高の2万3940円と7連騰で終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利上昇にドル買は底堅い展開

ドル/円は、本邦輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ一時113.00円近辺でま上昇した。約2ヵ月ぶりの高値を付けた。米長期金利が3.09%台まで上昇しており、日米金利差拡大が意識されたことも、ドルの押し上げ要因となった。しかし、日米閣僚級貿易協議(FFR)や日米首脳会談を控えて、上値を追う動きは限定的となった。その後は、短期筋などから利食い売りも見られ112.80円台へ下押しした。午後は、日経平均株価や上海総合株価指数の動向をにらみながら112.80円台を中心とした狭いレンジでもみ合い相場となった。また、FOMC会合の結果を控えて様子見ムードも強かった。ユーロ/ドルは、1.1740ドル前後で小動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

ロシアプーチン政権の磐石に変化も

ロシア極東のハバロフスク地方とモスクワ東部のウラジーミル州で23日、知事選の決選投票が行われ、いずれもプーチン政権与党『統一ロシア』の候補が敗れる波乱があった。政権が6月に提案した年金支給開始年齢引き上げに対する不満などが選挙結果に影響を及ぼしたとみられ、プーチン大統領の支持率が急落する中、政権に打撃となる可能性が高い。

 

米双子の赤字が対GDP比で6.0%を上回るとドルが下落する傾向

米国の2018年第2四半期の名目国内総生産(GDP)は、20.41兆ドル(※実質18.51兆ドル)なので、対GDP比6%は、1兆2246億ドルとなる。 米国の2017年第3四半期から2018年第2四半期までの経常赤字は、3393.2億ドルであり、年率に換算した場合、約4524億ドルとなる。 米国の2018年度(2017年10月-2018年9月)の財政赤字は、8月時点で8981.12億ドルとなっており、1兆ドルの大台に迫りつつある。 2018年度の『双子の赤字』は、約1兆2374億ドルとなっており、過去のパターンでは、ドルが下落する状況となっている。

 

バンカメ・メリルの顧客は米株式を4週間ぶり買い越し

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの25日付けの顧客フローリポートでは、同社の顧客は9月17~21日までの1週間に米加部を4億7200万ドル買い越し、4週ぶりに買い越しに転じた。ETFの買い越し額が1月以来の高水準となる17億4100万ドルに膨らんだことが家人した。ただ、ETFを除けば9億2600万ドルの売り越しだった。テクノロジーセクターが11億2300万ドルの売り越しとなり、ハイテク株への売り圧力が強かった。テクノロジーセクターの売り越し規模は2016年1月以来の高水準で、同社が2008年に集計を開始して以来、1週間の売り越し規模としては過去6番目の大きさだった。主体別では、ヘッジファンドが4週連続、個人投資家が8週連続で売り越す一方、機関投資家は買い越した。企業は自社株買いによって3週連続の買い越しとなり、年初来の買い越し額は520億ドルを突破して2014年の年間買い越し額(450億ドル)を上回った。結局、米国の法人税減税で自社株買いをしていることが分かる。

 

中国からの全商品に60%の追加関税へ:ゴールドマンサックスレポート


 米国は24日、中国からの2000億ドル相当の輸入品に対し、10%の追加関税を課す第3弾の制裁措置を発動した。これに対し、中国も同日、600億ドル相当の米国製品に5-10%の追加関税を課す報復措置を発動した。 米国は昨年、中国から5000億ドル相当を輸入しているのに対し、中国の米国からの輸入額は1300億ドル。ゴールドマンは、「トランプ大統領は何度も『対中貿易赤字を解消する』と発言しているが、この目的を達成するには中国からの全商品とサービスに短期間のうちに60%の追加関税を課す必要がある」と指摘している。

 

米国市場では9月CB消費者信頼感指数が公表

8月実績は133.4となり市場予想を大幅に上回った。また、先行指標的な9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は100.8に上昇した。8月のCB消費者信頼感指数では、今後6ヵ月でビジネス環境の改善や所得増加を予想する比率が7月から上昇していた。9月については、ミシガン大学消費者信頼感の数字が改善していることから、8月の133.4に近い高水準の指数となる可能性がある。

 

欧米イベント

○15:00   8月独卸売物価指数(WPI)
○15:45   9月仏企業景況感指数(予想:105)
○17:10   プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○17:30   コスタ・ポルトガル中銀総裁、講演
○17:40   ブリハ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○22:00   7月米住宅価格指数(予想:前月比0.3%)
○22:00   7月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比6.2%)
○23:00   9月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:20)
○23:00   9月米消費者信頼感指数(予想:132.0)
○26日02:00   米財務省、5年債(380億ドル)入札
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
○日米通商協議(FFR)
○国連総会一般討論演説(ニューヨーク、10月1日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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