FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

ECBが15日に緊急理事会を開催へ:ロイター報道

ロイター中宇市は日本時間15日午後、欧州中央銀行(ECB)が同日に緊急の理事会を開催すると報じた。ECBの広告担当者によると、足もとドイツなど欧州主要国の国債利回りが急上昇(価格が下落)しているのを踏まえ、市場環境について議論する。

 

日経平均株価:米FOCM結果控え総じて様子見ムードの強い展開

寄り付き後は一時的にプラスとなったものの、その後は下値を探る動きとなった。市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているため、その結果を見極めたいとのムードとなっており、模様眺め気分が支配した。ただ、中国経済指標を受けたアジア株上昇などが下値を支えた。結局、前営業日比303円安の2万6326円と4日続落して終了した。

 

東京外国為替市場:日本株の下げ幅拡大からドルの利益確定売り優勢

ドル/円は、米FRBがインフレ抑制に向けて0.75%の大幅利上げを実施するとの観測から上値を試す展開となり、一時135.59円付近まで上昇して24年ぶりのドル高・円安を更新した。しかし、東京市場では、急ピッチの上昇に対する警戒感から、次第に利益確定や持ち高調整のドル売り・円買いに押される展開になり、135円を割り込んで134.90円付近へ下落した。本日は五・十日にあたり、仲値にかけて本邦輸入勢のドル売り・円買いが多く観測されたことも、ドル/円の押し下げ要因となった。仲値発表後は、日米金融政策スタンスの違いを意識したドル買い・円売りも見られ、135円台前半へ切り返した。午後に入ると、日経平均株価の下げ幅拡大を眺めたドル売り・円買いが持ち込まれ、135円を再び割り込んで134.80円付近へじり安となった。ユーロ/ドルは、一部メディアが『欧州中央銀行(ECB)が市場の現状を協議するため、本日に臨時の理事会を開催する』と報じられたことで、持ち高調整などのユーロ買い・ドル売りが入り、1.0470ドル台へ上昇した。

 

日銀が行動を起こさずFRBがタカ派ならドル/円は140円へ:JPモルガン

15日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にドル高円安基調が強まる中、JPモルガンは15日付のリポートで『日銀が行動を起こさず、米連邦準備理事会(FRB)がタカ派になると仮定すれば、ドル/円は140円まで上昇することが可能になるはずだ』との見解を示した。リポートでは、実際の為替介入のリスクは過大評価されているとしながら、『円の対ドルでの下落は、依然として基本的には日米の金融政策のかい離の影響が大きい』と指摘した。日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)の政策を転換させるリスクは残っているとしつつ。基本シナリオではないが、YCCの調整によって10年日本国債利回りが20~30bp上昇した場合、『ドル/円には3~4%の調整余地が出る』とも指摘した。16~17日の日銀金融政策決定会合がイベントリスクとなって円安が一服するとの見解に共感しつつも、日銀が行動を起こさず、FRBのタカ派姿勢が鮮明となれば『ドル/円は近い将来、140円に向けて上げ幅を拡大できるはず』と見ている。

 

トルコ5年債のCDSが上げ幅拡大

トルコ5年債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS、信用リスクを示す)は昨日も上げ幅を広げるなど、投資家のトルコ警戒感は強まる一方である。まだまだ、リラの上値の追いづらさは続くと予想される。なおトルコ中銀は、市中銀行の外貨預金について、担保としてリラ建て国債の保有を新たに義務付けた。担保は満期5年以上の固定金利債とされ、預金規模の最大10%が要求される。これを受けてリラ建て長期債への需要が高まり、トルコ10年債利回りは低下している。 市中の外貨預金2380億ドルをターゲットとした中銀の措置は、リラ安と高インフレの抑制を狙ったものとされている。財務省のコスト削減にもつながる。しかしながら、これまではインフレ連動型を中心に運用していた銀行のバランスシートを悪化させるとの懸念が高まっている。それがCDSの上昇にもつながっている。

 

南アでは4月小売売上高が公表:予想は1.6%(前回:1.3%)

南アからは小売売上高が発表される。しかし、FOMCの一大イベントを前にして、市場が反応するのは限りがあるのではないかと思われる。なお、発表が延期されていた南アの5月商工会議所(SACCI)企業信頼感指数は89.3まで低下した、同時に発表された4月は93.7となった。3月の95.6から指数は悪化を辿っていることは、南アにとっては悪材料である。

 

今回FOMCで政策金利を3%に引き上げるべき:ガンドラック

米運用会社ダブルライン・キャピタルの最高経営責任者(CEO)で『債券王』の異名を持つ著名投資家ジェフリー・ガントラック氏は、米連邦準備理事会(RB)が15日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表するのを前に、政策金利を『3%に引き上げるべきだ』との考えを示した。日本時間15日に自身の公式ツイッターに投稿。

 

FRB軟着陸シナリオで失業率予想引き上げか:米WSJ

米連邦準備制度理事会(FRB)の幹部らは、利上げをしてインフレを抑え込むことで失業率の上昇は避けられないかもしれない、とのメッセージを発信し始めている。これは、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた労働市場の回復を後押しするため強力な金融刺激策を実施した昨年からの方針転換を意味する。5月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比8.6%上昇と40年ぶりの伸びを記録したことを受け、FRBは今週、政策金利であるフェデラルファンド金利(FF金利)の誘導目標(現在は0.75~1%)について、予想を上回る0.75ポイントの引き上げを検討する可能性がある。
同じく週内に発表される経済見通しでは、高インフレの抑制に向け雇用や経済成長をあえて鈍らせる水準まで利上げする計画を織り込むFRB幹部の数が増える可能性がある。

 

欧米市場イベント

○15:30   5月スイス生産者輸入価格
○15:45   5月仏消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.6%/前年比5.2%)
○17:00   ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
○18:00   4月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比0.5%/前年比▲1.1%)
○18:00   4月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済145億ユーロの赤字)
○18:15   ナーゲル独連銀総裁、講演
○19:00   ミュラー・エストニア中銀総裁、講演
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○20:00   4月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比1.6%)
○21:15   5月カナダ住宅着工件数(予想:25.26万件)
○21:30   5月米小売売上高(予想:前月比0.2%/自動車を除く前月比0.8%)
○21:30   6月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:3.0)
○21:30   5月米輸入物価指数(予想:前月比1.1%)
○21:30   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○22:00   パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○22:15   クノット・オランダ中銀総裁、講演
○23:00   4月米企業在庫(予想:前月比1.2%)
○23:00   6月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:68)
○23:15   センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演
○23:30   EIA週間在庫統計
○16日01:20   ラガルドECB総裁、講演
○16日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:1.25-1.50%に引き上げ)
○16日03:00   FOMC、経済・金利見通し発表
○16日03:30   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○16日05:00   4月対米証券投資動向
○16日06:30   ブラジル中銀、政策金利発表(予想:13.25%に引き上げ)
○英中銀金融政策委員会(MPC)

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