FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:アジア株が総じて底堅かったことで買い優勢

米中貿易交渉の再開期待で前日のNYダウ396ドル高の大幅反発や17日の上海総合株価指数などアジア株の底堅さに買い安心感が広がりった。結局、前日比78円高の2万2270円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:様子見ムード強くポジション調整の値動き

ドル/円は、NYダウの大幅反発が好感されてドル買い・円売りが先行し、一時111円台を回復した。ただ、トルコ情勢の先行き不透明感から追随する動きは見られなかった。その後は、週末を控えたポジション調整などのドル売り・円買いが入り上値が重くなった。また、日経平均株価が朝高後に伸び悩んだことも、円買いが優勢となった。午後は、日経平均株価や上海総合株価指数の動向をにらみながら110.85円近辺でもみ合いとなった。22~23日に予定されている米中通商協議の行方を見極めたいとのムードも強く、積極的な売買は手控えられた。ユーロ/ドルは1.13ドル台後半で小幅な値動きとなった。欧州勢の参入待ちの様相となっている。

 

来週の第2弾の関税賦課発動と米中貿易協議の行方

来週23日にトランプ米政権は対中制裁関税第2弾(160億ドル規模)を発動する予定となっており、7月6日に発動された対中制裁関税第1弾(340億ドル規模)と合わせて500億ドル規模の制裁関税賦課となる。中国側も同額の報復関税を警告しており、米中貿易戦争が激化する可能性が高まっている。しかし、22-23日に王受文中国商務次官とマルパス米財務次官(国際問題担当)が通商協議を行う予定となっており、米中貿易戦争への警戒感がやや後退している。6月に決裂した米中通商協議は、劉鶴副首相とロス米商務長官による閣僚級レベルによる協議だったが、来週は次官級レベルの米中通商協議に関する事前協議に過ぎないとの見方もあり、市場の疑心暗鬼は払しょくされていない。

 

米国経済指標では市場予想を下回る指標が散見

米商務省が発表した7月住宅着工件数は前月比0.9%の116.8万戸となり、市場予想の126.0万戸を下回った。一方、住宅着工件数の先行指標となる7月住宅建設許可件数は前月比1.5%の131.1万戸となり、市場予想の131.0万戸を小幅上回り4月来で最高となった。今後の住宅着工件数が増加することが示唆された。米8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は11.9と予想22.0を下回り、2016年11月来の低水準となった。そのため、米国の住宅着工件数や地区製造業指数が予想を下回ったため米債利回りは低下し、ドル売りが優勢となった。市場予想を上回ると上昇し、市場予想を下回ると下落するエコノミック・サプライズでも、昨日現在マイナス11.90と17年12月22日(+84.5)から下落基調が続いている。そのため、市場予想を下回る経済指標が増えていることを示している。

 

米国市場では8月ミシガン大学消費者信頼感指数が公表

コンファレンスボードの7月消費者信頼感指数は127.4、銅現況指数は165.9で17年ぶりの高水準となった。足もとの雇用情勢は良好な状態が続いており、所得水準も安定していることから、7月の各放置97.9と同水準の数値となる可能性がある。

 

欧米市場イベント

○17:00   6月ユーロ圏経常収支(季節調整済み)
○18:00   7月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比2.1%)
○21:30   6月対カナダ証券投資
○21:30   7月カナダ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.1%/前年比2.5%)
○22:00   7月ロシア失業率(予想:4.7%)
○23:00   7月米景気先行指標総合指数(予想:前月比0.4%)
○23:00   8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:98.0)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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