★日経平均株価:貿易摩擦激化懸念から上値を抑制
前週末のNYダウが135ドル高の反発や6日の上海総合株価指数の底堅さを受け買い安心感が広がり一時110円超高と上げ幅を広げた。ただ、後場に米中『貿易摩擦』激化懸念から上海株がマイナス圏に下落したことにつれ、日経平均株価もつれ安となった。結局、前週末比17円高の2万2507円と小反落で取引を終了した。
★東京外国為替市場:週明け為替市場は小幅のもみ合い相場
ドル/円は、日経平均株価の上げ幅が100円を超えたことに支えられ、一時111.35円付近はじり高となった。米長期金利が時間外取引で小幅に上昇したことも、ドル買いにつながった。ただ、米中貿易摩擦が激化するとの懸念が強く、ドルの反発は限られた。午後は、日経平均株価や上海総合株価指数の動向をにらみながら111.35円付近でもみ合い相場とあんった。9日に予定されている日米通商協議を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的な売り買いは目立たなかった。ユーロ/ドルは、イタリアの予算編成をめぐる財政悪化を警戒したユーロ売り・ドル買いが優勢となり、1.1552ドルまでじり安となった。
★トルコリアは20円台で下げ止まるか注目
8月に入ってトルコと米国との政治的あつれきが急速に高まり、投機的なリラ売りが止まる兆しが見えていない。対円で20円台で下げ止まるかが注目される。トルコ在住の米国人牧師アンドルー・ブランソン氏の解放問題を巡り、米財務省は1日に、トルコの法相と内相の資産を凍結すると発表した。エルドアン大統領はすぐさま対抗に打って出て4日に『米国の法相と内相の資産を凍結する』と発言した。2人の米閣僚がトルコに資産を持っているとは考えにくく実効性は低いとの見方が大勢となっている。ただ、『やられたらやり返す姿勢を明確に示した』との受け止め方が多い。市場では1リラ=20円で踏みとどまれるかが今後のリラ相場を左右するとの指摘があり、20円を下抜けすると個人投資家からの投売りによりさらに下落するリスクが高まる。トルコでは8月から電気料金が引き上げられ、インフレ率がさらに高まる可能性がある。ファンダメンタルズからも原油高から貿易赤字や経常赤字が膨らむ。
★サウジは買い手を見つけられずに減産
非公開情報であることを理由にOPEC代表が匿名を条件に語ったところでは、サウジの7月の産油量は日量1030万バレルにとどまった。サウジがOPECに報告した6月の生産量は1048万9000バレルだった。トランプ米大統領からの増産圧力にさらされるサウジは、日量1080万バレルないし1100万バレルを生産する用意があると考えられていた。サウジが過去最高の生産水準を正当化できる買い手を最終的に見つけることが困難な兆候が続き、今回の産油量減少が明らかになった。米中の貿易戦争が需要を損ねかねないリスクが高まっている。
★米国の中国封じ込めへさらに前進
トランプ大統領は近く外国投資による国家安全保障上の脅威の是非を審査する『対米外国投資委員会(CFIUS)』権限強化法案に署名、成立させようとしている。同法律は、技術と米企業買収を狙う中国の国家主導戦略が米経済に甚大な脅威になるとのワシントン超党派の危機感を体現した。米CFIUSの権限強化を主導したコーニン上院議員は7月末、『技術、ノウハウ、生産能力の裏口移転は、あまりにも長い間、見過ごされてきた』と中国を批判した。こうした欧米の『中国封じ込め』により、中国の北米投資が2018年上半期に7年ぶり低水準に落ち込んだ。特に、米国とカナダへの中国投資は20億ドル、前年同期比▲92%の大幅減少となった。
★欧米イベント
○15:00 6月独製造業新規受注(予想:前月比▲0.4%)
○カナダ(市民の日)、休場
○6-7日 7月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 |