FITS エコノミックレポート

メキシコペソ/円の中期トレンドでは転換線下抜け!

 

★メキシコでは新型コロナウイルスの感染拡大が続き、経済への悪影響も懸念されているが、本日のアジア時間にはメキシコ最大の航空会社であるアエロメヒコ航空が米連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請したと発表した。新型コロナウイルスの影響で旅客需要が急減したことが原因とされており、今後もこうしたメキシコ企業の動向には注意を払う必要がある。

なお、7月1日を迎えたことで北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定『米国・メキシコ・カナダ(USMCA)協定』が本日発効する。ロペス・オブラドール大統領は新協定が外国投資と雇用創出につながるとしているが、中長期的な影響はともかく、短期的には相場の材料とはなりにくい。

メキシコペソ/円の中期的トレンドを示す一目均衡表の週足では、2月21日高値6.015円と4月10日安値4.220円の半値戻しとなる5.1175円がレジスタンスとなり押し戻される展開となった。ちょうどこの半値戻しでは、26期間の高低の中心値である基準線(青線)と52期間の高低の中心値である先行スパン2の当日線(黒線)が重なっており、強固なレジスタンスとして意識された。

ちょうど雲のネジレ近辺で戻り場面から反転する展開となっている。先行き8月28日週から10月9日週まで雲のネジレが続くことから、荒れ相場となる可能性もあり、注意が必要となる。

一旦は転換線(赤線)がサポートラインとして意識され下げ止まる場面もあったが、結局は下抜ける展開となっている。その後は、一転してレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。

 

一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%Dの勢いは鈍化してきており、以前のような戻りの強さは失われてきている。

 

メキシコペソ/円は転換線を下抜けしたことで、下値模索の展開となりそうだ。相場の方向性を示す基準線は横ばいとなっているが、下向きとなると再び加速的な下落基調となりやすい。また、先行き雲のネジレ期間中に変動幅が大きくなる可能性もあるので注意が必要となる。

 

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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