FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:短期間に急騰した調整売りが優勢

前週末の米株式市場は軟調な展開だった。最近の株価は、バイデン次期米大統領が就任後に実施する経済対策を織り込んで上昇していたが、前日にバイデン氏が対策案を発表したことを受け、イベント通過に伴う売りも出た。短期間で急騰した調整売りがみられ、前週まで堅調に推移していたが値がさ株や半導体関連株に利益確定売りが先行した。取引時間中に発表された中国の第4・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.5%増加したが、株価は反応薄だった。結局、前営業日比276円安の2万8242円と続落して終了した。

 

東京外国為替市場:日本株安でリスク回避の円買い優勢

ドル/円は、日経平均の下げ幅が一時400円を超えたことがリスク回避の円買いを誘い103.70円付近へ下落した。15日に発表された米国経済指標が総じて低調な数字だったことも、ドルの重石となった。中国国家統計局が発表した国内総生産(GDP)、鉱工業生産、小売売上高などの指標は、強弱入り混じった内容だったため、ドル/円相場への影響は限定的だった。午後は、日経平均やアジア主要株価を睨みながら、103.70円台を中心とした狭いレンジで取引された。ユーロ/ドルは、イタリアやオランダの政局不安が高まっていることで、ユーロ売り・ドル買い基調が続き、一時1.2065ドル付近へ下落した。

 

21日に南アで金融政策決定会合:利下げ観測がランドの重石

南アフリカで発生したみられる新型コロナウイルス変異種の感染力は高いとされ、経済活動の抑制強化に対する警戒感などは拭えない。1月21日には金融政策決定会合が開催されるが、経済への先行き懸念から利下げ観測も強まる可能性があり、ランドの上値抑制要因になっている。

 

エルドアン大統領発言がリラの重石:トルコ中銀への圧力

エルドアン大統領は先週末、トルコは市場原理に基づいた投資家フレンドリーな政策を実施すると明言した。トルコの5年クレジットデフォルトスワップ(CDS)が低下しているのは同国への信頼度が増しているからであり、ここ数カ月で約150億ドルが外国からトルコに流入し、同国経済が回復していると訴えた。その上で、インフレ対策は重要としながらも高金利への反対姿勢を久しぶりに表明し、『利下げをすることで物価も下がる』という持論を展開した。大統領の発言は、11・12月の2会合で合計675ベーシスポイントの利上げを決定したトルコ中銀への圧力とも捉えられ、21日に中銀会合を控えるなかで市場はリラの重石となっている。

 

メキシコでは感染拡大が依然進行中:感染状況の確認が不十分

国内では新型コロナウイルスの感染拡大が依然として進行中である。メキシコ保健省は死者数が計13万7916人に達したと発表した。また、当局は感染状況の確認が十分でなく、実際の感染者・死者数は発表値よりもはるかに多いであろうことも認めている。こうした状況のなか、米政府はメキシコとの国境封鎖措置を2月21日まで延期するとした。今回の措置がトランプ政権の国境封鎖についての最後の発表となり、今後の方針はバイデン次期大統領と民主党政権に引き継がれることになる。

 

米バイデン新政権の政策運営の注目される論点

1月のQUICK月次調査では、バイデン新政権の政策運営で最も注目される論点に関しては、『財政出動を軸にした景気対策』42%と最多であった。大統領選挙期間中は『対中国政策』に注目が集まっており、それが人民元高の一因とも言われてきたが、これは34%と財政出動よりやや注目度が落ちる格好となった。ちなみに『大企業や富裕層を対象にした増税策』との回答は13%にとどまるが、目下、金融市場のムードは株式の騰勢がけん引してることを踏まえれば、増税路線は市場の潮流を変える論点として看過できない。多くの市場参加者は『この状況での増税はない』と高をくくっているのかもしれない。それだけに、仮の増税路線が現実味を帯びてきた場合、株価の調整を起点とする市場の動揺には警戒が必要となる。また、為替市場では『米民主党政権ではドル安・円高を警戒』との巷説が根強いように思われるが、新政権の為替政策については『市場実勢の容認』が68%と圧倒多数だった。しかし、26%が『ドル安政策』、6%が『ドル高(強いドル)政策』と回答しているあたりから『バイアスがあるとすればドル安方向』との警戒感は払しょくされていない実情が窺えた。

 

米国1-3月期GDPがマイナスに陥る可能性も

米国商務省が発表した12月小売売上高は前月比‐0.7%と、予想外に3カ月連続のマイナスとなった。国内総生産(GDP)の算出に用いられる自動車、建材、給油、食品を除いたコントロールグループは前月比‐1.9%と3カ月連続のマイナス。下落率は4月来で最大となり、第4四半期の成長を抑制する可能性がある。最新1月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値も79.2と、12月80.7から予想以上に低下しており、ウイルスの収束が見られなければ1-3月期GDPがマイナス成長に陥る可能性も除外できない。

 

イエレン氏ドル安を目指さない方針:市場で決まる相場を尊重

次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は19日に米上院で開かれる指名承認公聴会で、為替相場については市場で決まる相場を尊重すると明言し、競争優位性のため弱いドルを目指すことはしないことを明らかにする見通しである。同氏の公聴会の準備に詳しいジョー・バイデン次期大統領の政権移行チーム関係者が明らかにした。これは米国の不干渉主義的な手法に回帰することを意味する。ドナルド・トランプ大統領は、弱いドルを求める声に押されてこの手法から外れていた。公聴会は上院財政委員会で開かれ、承認されればスティーブン・ムニューシン財務長官の後任となる。
イエレン氏へのブリーフィング担当者によると、新政権でのドル政策について問われた場合、イエレン氏は『ドルやその他の通貨の価値は市場で決まるべきだ。世界経済において市場は景気動向の変化を反映するように対応し、概してそうした調節を促す』と述べるよう準備している。

 

欧米イベント

○22:15   12月カナダ住宅着工件数
○22:30   11月対カナダ証券投資
○22:30   ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○ユーロ圏財務相会合
○米国(キング牧師誕生日)、休場

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