FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:景気回復の期待が高り大幅続伸

米国株式市場は続伸し、主要指数が最高値を更新して取引を終了した。新型コロナウイルス追加経済対策法案がトランプ大統領の署名を受けて成立したことで、景気回復への期待が高まった。この署名により、失業給付の特例措置が再導入され、連邦政府機関の一部閉鎖も回避されることになった。これが好感され、日本株は朝から買い優勢の展開となった。1991年4月以来の2万7000円を回復した後も勢いは止まらず、90年8月以来30年4ヵ月ぶりの高値水準まで上昇した。売り方からの買い戻しも巻き込みながら連鎖的に上昇した。結局、前営業日比714円高の2万7568円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:株高でリスク選好の円売り優勢

ドル/円は、本邦輸出勢のドル買い・円売りや日経平均の大幅高に支えられ、103.81円付近まで値を上げた。しかし、前日の海外市場でつけた103.89円が上値の目処として意識されると上げは一服した。その後は、利益確定などのドル売り・円買いに押されて103.70円付近へ下落した。午後は日経平均や上海総合株価指数の動向を睨みながら、103.60円台を中心とした狭いレンジで取引された。休場明けとなるロンドン勢の動向を見極めたいとの雰囲気もあり、取引は閑散だった。ユーロ/ドルは、年末で通常よりも市場参加者が少ないことから積極的な売り買いは目立たず、1.2240ドル前後で方向感に欠ける値動きとなった。

 

英・EUは合意なき離脱は回避できたが中期的には不透明感も

英国とEUは来年からの将来関係協議で基本合意した。英国の議会承認やEU側の暫定発効での手続きが残るが、自由貿易協定(FTA)合意なしで移行期間を終了する最悪の事態を回避した。FTA締結で英EU間の貿易はこれまで同様に関税・数量割当なしの自由貿易が継続される。ただ、今後は国境通過時の税関・動植物検疫・規格適合検査が開始され、英EU間で異なる規制への対応が必要になる。進出先としての英国の優位性の一部が失われ、中長期的には英国脱出の動きが広がる恐れがある。

 

南アランドの上値を抑える要因:変異種感染拡大で規制強化

ラマポーザ南ア大統領が、新型コロナウイルス感染の警戒レベルを1から3に引き上げたことを発表したこともありランドの上値は抑えられた。この数カ月続いていたランド/円の買いトレンドが、南アでのウイルスの変異種感染が拡大していることで、トレンドが変わる可能性がある。警戒水準の引き上げは来年の1月15日まで続き、これにより夜間外出禁止の時間を21時から翌6時までに拡大され、アルコールの販売も禁止される。ラマポーザ大統領は経済活動を止めないように努めるとしているが、これは南アが財政的に厳しく他国のように国民への支援ができないことも要因としてある。他国からも入国禁止をされていることで、南アは今後は再び厳しい経済状況に直面しそうである。


トルコリラの買い材料続出

先週の金融政策決定会合の結果を受け、トルコ政策金利は中銀が引き締め路線に転じる前と比べ2倍以上になった。市中金利も上昇し実質金利のマイナスが解消されつつある中で、トルコ国内からのドル化の流れも後退している。エルドアン・トルコ大統領は昨日、締結が報じられた英国との自由貿易協定(FTA)について、29日にも署名がなされると述べた。トルコは欧州連合(EU)と関税同盟を結んでおり、英EU交渉の決着がつくまでは英国との通商協議を進めることができなかった。英国はトルコにとって2番目に大きい輸出相手国であり、トルコ輸出産業にとっては一安心となった。ところで、トルコがファイザー社から購入する新型コロナウイルスのワクチンは450万回分とされている。十分な量ではないが、感染抑制のきっかけになるのではないかと期待されている。なお、既にトルコへの供給が決定している中国の製薬会社シノバック・バイオテック製のワクチンは、中国からの到着が予定とされた28日より数日遅れると報じられた。

 

メキシコは安全な国・地域番付で最下位

新型コロナウイルスが依然として世界中で感染拡大が続くなか、一部通信社が毎月発表している最も安全な国・地域の番付で、メキシコは前月に続いて53位と最下位を記録する。過去1カ月における人口10万人あたりの感染者数こそ、それほど多くはなかったものの、死亡率や死亡者数、検査陽性率が群を抜いて高い水準となっている。メキシコ国内での感染状況はというと、メキシコ市とメキシコ州での感染拡大のスピードが上がっており、すでに感染者数は合わせて全体の32%を占めるほどになった。これを受けて、メキシコ市とメキシコ州は感染警戒信号を最大レベルである『赤』にすることを発表している。そして、グアナファト州も28日から『赤』に変更するとされており、年末から年始にあたり、さらなる警戒感が高まっている。

 

米上院で給付額増額を採決するかどうか注目される

米下院は28日、トランプ大統領が要求した2000ドルの個人向け現金給付に関する法案を275対134の賛成多数で可決した。ただ、共和党が多数派を占める上院での可決は不透明な状況である。上院は29日に招集される予定になっている。共和党のマコネル上院院内総務は27日、トランプ氏の景気対策法案署名に歓迎の意を表したが、現金給付引き上げ案を上院で採決するかどうかには触れなかった。

 

欧米市場イベント

○23:00   10月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比6.9%)
○30日03:00   米財務省、7年債入札

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