FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:高値警戒感と押し目買いで方向感出ず

日経平均は反落スタート後、マイナス圏とプラス圏を行き来する方向感に欠ける値動きとなった。新型コロナのワクチン普及による経済『正常化』期待から株価上昇が続くとの楽観論から下値では押し目買いに支えられる一方で高値警戒感から利益確定売りが重石となり方向感に乏しい展開となった。結局、前営業日比8円高の2万6809円と小幅に3日続伸して終了した。11月第4週の海外投資家は4366億円と4週連続の買い越しとなった。

 

東京外国為替市場:株価にらみで104.40円台でのもみ合い相場

ドル/円は、本邦輸入勢などドル買い・円売りや日経平均の持ち直しに支えられ、104.54円付近まで上昇した。財新が発表した11月中国製造業PMIが57.8と市場予想の56.4を上回ったことも、リスク選好の円売りを誘った。しかし、米国で新型コロナウイルスの感染者が急増し、経済活動の停滞が警戒されていることから上値を追う動きは限られた。その後は、利益確定などのドル売り・円買いに押されて104.45円付近へ下落した。午後は、日経平均やアジア主要株価をにらみながら、104.40円台を中心とした狭いレンジでもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスワクチンが早期に実用化される見通しとなったことで、欧州景気の回復を期待したユーロ買い・ドル売り基調が続き、一時1.2125ドル付近まで上昇して2018年4月以来の高値をつけた。

 

欧州市場では10月ユーロ圏小売売上高

9月実績は前月比-2.0%だった。ウイルス感染拡大を抑制するための措置は全面的に解除されていないことから、経済活動のさらなる拡大は期待できない状況である。個人消費の急速な回復は期待薄とみられる。10月は反動増が見込まれているが、小売売上高の持続的な増加は期待できない。

 

英国離脱問題は最終局面へ

時間切れが迫る英EU間の将来関係協議は、10・11日の欧州首脳会議を前に今週末から来週前半にかけて何らかの政治介入があるとみる。英国ではコロナ対応を巡る1日の議会投票で保守党の離脱派議員が大量造反。来週には北アイルランドに関する離脱合意の内容を一部破棄する新たな法案審議が開始される。ジョンソン首相はこうした国内の政治情勢を睨みつつ、将来関係合意に向けた新たな妥協のタイミングを見定めようとしている。

 

南アは感染拡大でロックダウン地域で規制強化

南アフリカの一部州で実施されているロックダウンでは、全国コロナウイルス司令部(NCCC)の会議で、ホットスポットとされる地域で22時から4時の間の夜間外出禁止、アルコール販売の制限(月から木のみ)、パブや居酒屋の21時以後の営業禁止などを要請した。この会合に続き、昨日は大統領調整評議会(PCC)が開かれたが、おそらく上記の条件で一部では規制が行われることになる。

 

政治と距離を置くパルエルFRB議長:再任される環境を整えつつある

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は相変わらず『大人の対応』を見せている。1日に議会上院が新型コロナウイルスの経済対策問題で開いた公聴会でムニューシン財務長官とともに出席したパウエル氏は、あくまで専門家の立場としての発言に終始した。政治論争から超越し続けるのは一苦労だが、それだけの価値がある目標である。パウエル氏が党派対立から距離を置くことで、FRBの行動は一つの政党や政治信条にとってではなく、経済全体の利益にとって最善なのだと投資家に確信してもらえる。実際、トランプ氏に起用されながら常に彼の『口撃』ツイートにさらされてきたパウエル氏は、中立性を保ち続け、バイデン氏から再任される環境を整えつつある。

 

FRBの全12地区で景気拡大も一部で感染増の影響も

米連邦準備制度理事会(FRB)は2日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、経済が秋に『緩慢ないし緩やか』な回復へと加速したものの、11月は中西部や北東部で新型コロナウイルスの感染拡大によって減速も見られたとした。 ベージュブックによると、FRBの全12地区のほとんどで景気拡大が続いた。一方で4地区は『ごくわずかもしくはゼロ成長』だったと報告した他、4地区では11月上旬に経済活動のペースが鈍化したとしている。
同報告書は『企業の見通しは引き続き前向きだが、楽観論は衰退した』と指摘している。前回報告では秋の早い時期には経済成長が『小幅ないし緩慢』なペースにあるとしていた。パウエルFRB議長は2日の議会公聴会で、今後数カ月の経済見通しは厳しいものだが、その後は明るい兆しもあるとし、『来年半ばのいずれかの時点で、誰もが期待しているトンネルの終わりにある光が本当に見えてきそうな状況であり、経済が極めて良好な状態になる可能性もある』と述べた。

 

4日に米11月雇用統計が公表:労働市場の鈍化示唆を警戒

4月に大恐慌以来で最高水準に上昇後、低下基調にある。非農業部門雇用者数は+47.8万人と、6月に大恐慌以来最大の伸びを記録したのち引き続きペースが鈍化すると見られている。 いくつかの先行指標でも雇用の鈍化が示唆された。米労働省が発表する雇用統計と最も相関性が高いとされる民間部門の雇用者数を示す①ADP雇用統計の11月分は+30.7万人で、伸びは10月から拡大予想に反して鈍化し7月来で最小にとどまった。②週次失業保険申請者数は全米各地で新型ウイルスの再拡大が報告された11月初旬から再び増加に転じ、予想外に2週連続で増加している。規制が再び強化される傾向にあり、企業の業績が再び悪化。第2、第3の雇用削減を強いられる可能性が今後も警戒される。③全米の製造業活動を示すISM製造業指数の雇用は48.4と、10月53.2から再び活動の縮小を示す50割れ、8月来の低水準に落ち込んだ。④米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)でも、ほとんど全地区が雇用の増加を報告も、ペースの鈍化を指摘した。回復は完了しておらず、企業は雇用の水準が冬季に低下することを恐れていると報告されている。

◆市場エコノミスト予想失業率:6.8(10月6.9%)非農業部門雇用者数:前月比+47.8万人(10月+63.8万人)民間部門雇用者数:前月比+55万人(10月+90.6万人)平均時給:予想:前月比+0.1%、前年比+4.2%(10月+0.1%、+4.5%) 

 

欧米市場イベント

○16:00   11月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比1.00%/前年比12.60%)
○17:50   11月仏サービス部門PMI改定値(予想:38.0)
○17:55   11月独サービス部門PMI改定値(予想:46.2)
○18:00   11月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:41.3)
○18:30   11月英サービス部門PMI改定値(予想:45.8)
○19:00   10月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.7%/前年比2.6%)
○21:00   7-9月期ブラジル国内総生産(GDP、予想:前年同期比▲3.5%)
○21:30   11月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○22:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:77.5万件/591.5万人)
○23:45   11月米サービス部門PMI改定値(予想:57.5)
○23:45   11月米総合PMI改定値
○24:00   11月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:56.0)
○米財務省3年、10年、30年債入札条件
○石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国の閣僚会合
○新型コロナウイルスについて協議する国連の特別会合(ニューヨーク、4日まで)

 

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