FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:売り方からの買い戻しで上げ幅拡大

前日の米国株式市場では利益確定売りが先行し、主要3指数は反落した。しかし、米国株先物がしっかりした動きとなっていることや、ドル/円相場が円安に振れていることが支えとなり、日経平均は堅調に推移した。売り方の買い戻しや機関投資家とみられる買いが集まり、上げ幅は一時400円を超える場面もあった。結局、前営業日比353円高の2万6787円と反転して終了した。テクニカル的には節目である、最高値からバブル後の最安値までの下げ幅に対する61.8%戻しの水準(2万6745円)を終値として初めて超えた。

 

東京外国為替市場:持ち高調整のドル買いでじわり円安

ドル/円は、本邦輸出勢などのドル売り・円買いが先行し、104.25円付近まで下落した。しかし、新型コロナウイルスワクチン開発への期待が高まっているため、下値を追う動きは限られた。その後は、日経平均株価やアジア主要株価の動向を睨みながら、104.30円台を中心としたもみ合い相場となった。午後は、短期筋などから持ち高調整などのドル買い・円売りが入り104.46円付近まで値を上げた。ユーロ/ドルは、1.19ドル台半ばで小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

中国では個人所得上昇も所得格差問題が大きな課題

国際通貨基金(IMF)は、中国の1人当たり所得ランキングが2025年までの4半世紀に56カ国・地域を追い抜くと予測している。中国の1人当たり国内総生産(GDP)は、購買力調整後で25年に2万5307ドルになると見込んでいる。中国の1人当たり所得は2019年1万4100ドルと1万ドルの大台を突破し、高中所得国の平均である9074ドルを上回った。2019年は192カ国・地域中71位となった。ただ、経済成長を続ける中国において、都市部と農村部、内陸部と沿海部、東部と西部等、地域間での所得格差や、都市内部での所得格差の存在が引き続き深刻な問題となっている。市場経済化、改革開放などで急速な経済発展を成し遂げたが、所得分配のバランスを崩すと同時に、都市農村間だけでなく都市内部でも所得格差をもたらした。格差問題の解決は習中国政権にとって、大きな課題である。

 

英国では来年スコットランドの独立を巡る問題

スコットランド自治政府のスタージョン首相は30日、独立を巡る新たな住民投票について、来年にも実施する可能性を排除しない構えを示した。また、英政府が住民投票の実施を阻止する場合は法的措置も辞さない姿勢を示唆した。2014年の住民投票では賛成45%、反対55%で独立は否決された。だが英政府による欧州連合(EU)離脱や新型コロナウイルス感染症対策への不満を背景に独立支持が増えている。スタージョン氏が率いるスコットランド民族党(SNP)は来年5月のスコットランド議会選で勝利するとみられている。SNPは住民投票の再実施を委任されたと訴える見込み。スタージョン氏はスカイニュースに対し、再度の住民投票を『次の議会会期の前半に』実施する考えを示し、2021年秋にも行う可能性を排除しなかった。

 

トルコの金融引き締めや制限措置強化が景気にブレーキ

好結果となった7-9月期GDPは、その6割近くを占める個人消費が前年同期比で約9.2%も増加したことが分かった。この時期には銀行が住宅や自動車購入ローン金利を引き下げ、消費喚起が促された。また、製造業も9%超、建設業は6%超拡大し、政府による景気浮揚策が功を奏した結果となった。政府が予想する通年の成長率0.3%を達成できるかは微妙だが、国際機関が予想する3.5%減から5%減の成長率は上回ってもおかしくはない結果と言える。もっとも手放しで喜べるというわけでもなく、トルコ中銀による夏以降の金融引き締め策は確実に10-12月期に影響するとみられ、景気回復にどの程度ブレーキがかかるかは今後の見極めが必要がある。また、エルドアン・トルコ大統領は昨日、新型コロナウイルス感染拡大を抑制するため、平日の夜間外出禁止令や週末のロックダウン(都市封鎖)を発表した。制限措置の強化を受けて経済活動の停滞が懸念され、リラを買う動きが鈍った。

 

ワクチンには課題があり数か月間は厳しい局面:パウエル米FRB議長

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は30日、緩やかな景気改善ペースや、新型コロナウイルス感染者の急増を踏まえると、米国は向こう数カ月『厳しい』局面を迎えるとの見解を示した。新型コロナのワクチンを巡っては依然として生産や大量配布の面で課題があり、不透明な経済状況が続くと指摘した。議会公聴会での証言準備原稿で『米国や海外での新型コロナウイルスの新規感染者の増加は懸念事項であり、今後数カ月は厳しい局面になる可能性がある』とした。『ワクチンに関する最近のニュースは中期的に非常に前向きだ。しかし、現時点ではタイミングや生産、配布、異なるグループでの有効性の差など大きな課題と不透明感がなお残っている。これらの進展状況が経済に影響を与える時期や規模について自信を持って判断するのは依然として困難だ』と述べた。

 

米国市場では11月ISM製造業景況指数が公表

先行指標となるマークイット11月製造業PMIは56.7で10月実績の53.4を大幅に上回った。ニューヨーク、フィラデルフィア連銀の景気指数はまちまちとなった。11月については景気拡大のペースが多少鈍るとの見方で新規受注が10月実績を下回ると予想されており、全体的にも11月実績をやや下回る見込みである。

 

欧米市場イベント

○15:45   7-9月期スイス国内総生産(GDP、予想:前期比5.8%/前年比▲3.3%)
○16:00   11月トルコ製造業購買担当者景気指数(PMI)
○16:00   11月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.3%)
○17:30   11月スイスSVME購買部協会景気指数(予想:51.3)
○17:50   11月仏製造業PMI改定値(予想:49.1)
○17:55   11月独雇用統計(予想:失業率6.3%/失業者数変化8000人)
○17:55   11月独製造業PMI改定値(予想:57.9)
○18:00   11月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:53.6)
○18:30   11月英製造業PMI改定値(予想:55.2)
○19:00   11月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比▲0.2%)
○19:00   11月ユーロ圏HICPコア速報値(予想:前年比0.2%)
○22:30   9月カナダGDP(予想:前月比0.9%/前年比▲2.9%)
       7-9月期カナダGDP(予想:前期比47.9%)
○23:45   11月米製造業PMI改定値(予想:56.7)
○24:00   11月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数(予想:57.9)
○24:00   10月米建設支出(予想:前月比0.8%)
○24:00   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とムニューシン米財務長官が米上院銀行委員会で証言
○2日02:00   ブレイナードFRB理事、講演
○2日02:00   ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○2日03:00   11月ブラジル貿易収支(予想:47.90億ドルの黒字)
○2日03:15   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○2日05:00   エバンズ米シカゴ連銀総裁、あいさつ
○欧州連合(EU)財務相理事会(テレビ会議)

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