FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:高値警戒感から利益確定売り優勢

前週末の米国株高を受け、好地合いを引き継ぐ形で朝方は堅調にスタートしたが、その後は月末が意識される形で利益確定売りが先行し、下げ幅が拡大する場面もあった。ただ、押し目買い意欲も依然として強く、一進一退の動きが続いた。しかし、NYダウ先物が下げ幅を200ドル超へ広げ海外短期筋が先物に継続的な売りを出して下げ幅を広げた。結局、前週末比211円安の2万6433円と5日ぶりに反落した。

 

東京外国為替市場:株安を受けてリスク回避の円買いがやや優勢

ドル/円は、本邦輸出勢から月末に絡むドル売り・円買いフローが持ち込まれ、104.85円付近へ下落した。日経平均株価が高値警戒感から伸び悩み、プラス圏から一時マイナス圏へ転じたことも、リスク回避の円買いを誘った。ただ、103.65-70円付近がテクニカル的な下値のサポートとして意識されると、下げは一服した。その後、値ごろ感からドルを買い戻す動きも見られ、103.90円台へ値を切り返した。午後は、日経平均株価をにらみながら、103.90円を挟んでもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、1.1970ドルを挟んで小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

トルコの今週のポイント

本日発表される7-9月期国内総生産(GDP、前年比)では前回9.9%減からの回復度合いを、10月貿易収支では赤字の縮小幅を見極めることになる。トルコ政権側からは楽観的な経済見通しが聞こえてくることが多く、市場参加者としては現状を把握したいところである。貿易収支については、輸出入の増減度合いが1つのポイントになる。12月1日の11月製造業PMIでは、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めをかけられないなかでトルコ製造業の耐久度を探ることになる。 最も重要なのが3日に発表される11月インフレ指標である。消費者物価指数(CPI、前年比)は過去4カ月連続で11%台が続いていた。今回は6月以来の12%台まで上昇が見込まれており、6月の12.62%が1つの目安となる。また、10月分では前年比18.2%と年初から2倍も伸び率を拡大した生産者物価指数(PPI)も注目となる。

●トルコの重要イベント

30日  7-9月期トルコGDP(前年比、前回 -9.9%)
30日 10月トルコ貿易収支(前回 48.3億ドルの赤字)
12月1日 11月トルコ製造業購買担当者景気指数(PMI、前回 53.9) 
12月3日 11月トルコCPI(前回 前月比2.13%、前年同月比11.89%)

 

メキシコ政権は積極的にインフラ投資計画を発表

ロペスオブラドール政権の民間投資への消極的な態度が国内外から非難されていたが、先月に約138億ドルとなるインフラ投資計画を発表して以降、国内経済界とは和解し、ロペスオブラドール大統領の支持率も上がるなど、メキシコ政権に対する信用度が上がっている。そのようななかで、関係者筋の話ではどうやらインフラ投資計画の第2弾が近々発表されるとのことである。規模は100億ドルとなり、一つにはエネルギー部門プロジェクトが含まれており、米国企業センプラ・エナジー社がエンセナダ北西部の港近くに20億ドルの液化天然ガス輸出プラントを建設する。経済調整会議(CCE)のサラザール代表も来週にもパッケージの発表があるかもとの匂わし発言をしている。来年2月には第3弾の計画もあるといい、これまで民間企業に対する冷ややかな対応が問題視されていたメキシコ政府がここへきて下馬評を覆す状況となっており、3年目を迎えて落ち込む国内経済を立て直すことができるのか注目である。

 

OPECプラスは実需低迷で原油減産を延長か

石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国の連合体『OPECプラス』が、今年末までの予定で実施している日量770万バレルの原油協調減産に関し、2~3カ月延長する案を検討していることが27日明らかになった。原油価格は上昇基調にあるが、新型コロナウイルスの感染再拡大で実需が低迷しており、2021年1月に予定していた生産量回復を先送りする。これまで減産目標を達成できなかった参加国に対し、今後埋め合わせるよう求めることも検討している。ロイター通信によると、29日に非公式会合を開いて協議し、30日~12月1日にオンラインで開く閣僚級会合で21年1月以降の方針を正式に決める。欧米などで新型コロナワクチンの接種が近く始まるとの見方が強まって原油価格が上昇した。報道によれば、アラブ首長国連邦(UAE)などが増産に転じたい意向である。しかし、サウジアラビアは時期尚早だとして、UAEなどを説得している。

 

米国の政権移行プロセスの開始がリスク選好要因

NYダウが史上初の3万ドル大台に乗せた11月24日、その起爆剤となった好材料として、①新型コロナ予防ワクチン開発進展と経済『正常化』、②バイデン次期政権の財務長官にイエレンFRB前議長の任命、③トランプ大統領が政権移行を勧告し政情不安が払しょくされたなどが指摘される。もっとも、イエレン前議長は確かにコミュニケーション能力が高く、労働経済の専門家として深刻な雇用問題にとって適任者であり、積極財政にも前向きな『プロビジネス』のハト派として市場フレンドリーだが、FRB議長として突出して優れた手腕を発揮した訳ではない。さらに、ワクチン開発進展も臨床試験で想定外の効果が出ているのは朗報だが、接種は2度にわたり広く国民に行き渡るのは来年5月頃からという予想が現実的である。つまりNYダウの3万ドルへの号砲となったのは、ワクチンでもイエレン財務長官でもなく、圧倒的に政権移行プロセスの開始である。

 

欧米イベント

○15:00   10月南アフリカマネーサプライM3(予想:前年比9.60%)
○16:00   10月トルコ貿易収支(予想:24.0億ドルの赤字)
○16:00   7-9月期トルコ国内総生産(GDP、予想:前年比4.5%)
○16:30   10月スイス小売売上高
○17:00   11月スイスKOF景気先行指数(予想:101.5)
○18:30   10月英消費者信用残高(予想:0億ポンド)
○18:30   10月英マネーサプライM4
○19:00   ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○19:00   外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
○21:00   10月南アフリカ貿易収支(予想:263億ランドの黒字)
○22:00   11月独消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比▲0.7%/前年比▲0.2%)
○22:30   7-9月期カナダ経常収支
○22:30   10月カナダ住宅建設許可件数
○22:30   10月カナダ鉱工業製品価格
○22:30   10月カナダ原料価格指数
○23:30   テンレイロ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○23:45   11月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:59.0)
○24:00   10月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比1.0%/前年比なし)
○ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)
○石油輸出国機構(OPEC)会議
○インド(シーク教ナナック生誕日)、休場

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