FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:東京都の感染者拡大で上げ幅縮小

前日の米国株を受けても寄り付きは小幅な上昇にとどまり、一時下げにも転じた。しかし、すぐに切り返した後はプラス圏での小動きが続いた。節目の22500円より上は重かったが売り崩されることもなく、こう着感が強まった。その後、中国株がしっかりした動き好感したほか、日銀が上場投資信託(ETF)買いを行ったのではないかとの観測もあり、上げ幅を拡大した。しかし、東京都で9日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となる220人以上確認されたことが分かると投資家心理の重石となり上げ幅を縮小した。結局、前営業日比90円高の2万2529円と3日ぶりに上げて終了した。

 

東京外国為替市場:107円台前半で方向感を欠く展開

ドル/円は、前日のNY市場でドル売り・円買いが優勢となった流れを引き継ぎ、一時107.13円付近まで下落した。仲値に向けた国内輸入企業などのドル買い・円売りが持ち込まれると、107.30円を挟んでもみ合いとなった。午後は、新規手掛かり材料難の中、夕方から参入して来る欧州勢待ちの様相を呈しており、107.25-30円水準で方向感のない展開となった。東京都で新型コロナウイルスの感染者が新たに224人確認され、都内の感染者数として過去最多となったが、市場の反応は限られた。ユーロ/ドルは、短期筋などのユーロ買い・ドル売りが持ち込まれ、1.1370ドル近辺に値を切り上げた。ただ、節目の1.1400ドルが意識されると、ユーロ買いは一服し、1.1360-65ドル水準に軟化した。

 

豪州では感染『第2波』により経済全体への悪影響の懸念も

豪州では早期の感染対応により事態収束が進み、経済活動の正常化が前進したが、先月中旬以降南東部ビクトリア州で『第2波』が懸念される動きがみられる。スペイン風邪の再来となる州境封鎖も実施され、豪州の第1及び第2の都市の繋がりが遮断されることで豪州経済全体への悪影響も懸念される。中銀は3月以降異例の金融緩和による景気下支えに動いており、7日の定例会合でも政策金利を0.25%、3年物国債金利の0.25%への誘導とそれに伴う量的緩和政策を維持した。景気の底打ちを示唆する動きもみられるが、引き続き完全雇用とインフレ目標実現に向けて異例の緩和措置を継続する方針を改めて強調した。当面の豪ドル相場及び株価については、感染『第2波』の行方や対中関係に左右される展開が続く。

 

アフリカ大陸のウイルス感染者は3週間で倍増

アジア諸国や欧米に遅れて感染が広がり収束の兆しが見えないアフリカ大陸の新型コロナウイルス感染者が50万人を超え、3週間で倍増した。死者数は1.2万人に達した。医療体制が不十分な国が多く、貧困問題を抱え経済活動を優先する余り感染対策の行動制限を緩和せざるを得ず、ウイルスの長期滞在を許し感染拡大が続く恐れがある。

 

過剰流動性が世界的な『金融相場』を支えている

日米欧3極中銀の総資産は2016年1月以降の前年比増加率(52週前比)で40.9%と高水準を維持し、かかる未曽有の過剰流動性が世界的な「金融相場」を支えている。もっとも、米FRBの総資産が先週、前週比マイナスに転じるなどパンデミック危機対応の一巡感が伺えるが、その代替役を担うようにECBが奮起して急ピッチで総資産を拡大させ世界の潤沢な過剰流動性を担保している。事実、19年8月末を100としたFRBの総資産は200から先週188へ減少したが、ECBの総資産は同110台から133へ急増し、前年比の3極中銀の資産増加率は米FRB+84.7%、ECB+32.9%、日銀+15.5%となっている。

 

米国の有権者の38%がバイデン候補が認知症を病んでいると回答

米世論調査大手ラスムセン社が6月29日、全米約1000人の有権者を対象に6月25-28日に実施したバイデン候補に関する全米世論調査によれば、バイデン候補の頻繁な失言や混乱した言動は何らかの形の認知症を病んでいるという問題を公式の場で説明することはどれほど重要だと思うかとの質問に対し、『バイデン氏が何らかの認知症を病んでいると思う』と答えた人が全体の38%、『そうは思わない』が48%、『わからない』が14%だったという。ラスムセン社の発表によれば、さらに政党支持別に分けると、バイデン氏が認知症だと思うと答えた人は民主党支持層では全体の20%、共和党支持層は66%、無党派層は30%という結果だった。ラスムセン社は多数ある米世論調査機関の最大手であり、大統領への支持・不支持の世論調査をデイリーで実施している唯一の組織であり、2016年の大統領選でも一貫して世論動向を最も正しく伝えたと評判が高い。その由緒ある世論調査機関でバイデン候補が認知症を病んでいると思うとの回答が全米平均10人に4人近くいるとの結果が判明、全米を震撼させると共に民主党バイデン陣営に衝撃を与えたことは言うまでもない。

 

米失業率は年末8%割れも:ブラード米セントルイス連銀総裁

ブラード米セントルイス連銀総裁は8日、被雇用者のほとんどが90日以内に復職するとし、年末の米失業率は8%を下回る可能性が高いことを述べた。CNBCのインタビューで『経済回復に関する個人的なベースシナリオは依然として非常に楽観的』と指摘した。企業は新たな状況に適応しており、ワクチンが利用可能になる前に新型コロナウイルスへの対応を習得するだろうと述べた。また、『マスクが経済の至る所で見られるようになり、死亡者は減少していくだろう』と語った。

 

米住宅の購入需要は過去最低金利水準が下支え

米抵当銀行協会(MBA)が発表した7月3日までの先週分住宅ローン申請統計によると住宅購入を目的としたローン申請は前週から5.3%増、前年比では33%急増し好調な結果となった。住宅の購入需要は4月にパンデミック絡みの経済活動封鎖を受けて落ち込んだのち、5月中旬以降、その反動で、かなり強まっている。住宅価格の上昇ペースが加速する一方で、住宅ローン金利が過去最低水準で推移していることで、ほぼ相殺されている。最も需要の多い30年物の固定金利(51万ドル以下)は3.26%と、前回の3.29%から低下した。米連邦準備制度理事会(FRB)の高官らは、ウイルスパンデミックによる労働市場の混乱がもたらす住宅市場への打撃を恐れていたが、恐れていたほどではないとひとまず安心感を示している。同時に市場関係者は過去最低水準金利の環境で、警戒態勢を崩さずに見守っているようだ。労働市場の伸びが停滞する中、今後も、住宅が米国経済の回復をけん引していけるかどうかが焦点となる。

 

欧米市場イベント

○15:00   5月独貿易収支(予想:70億ユーロの黒字)
○15:00   5月独経常収支(予想:100億ユーロの黒字)
○19:00   デコス・スペイン中銀総裁、講演
○20:00   6月メキシコCPI(予想:前月比0.43%)
○21:15   6月カナダ住宅着工件数(予想:19.50万件)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:137.5万件/1875.0万人)
○23:00   5月米卸売売上高(予想:前月比4.5%)
○23:00   5月米卸売在庫(予想:前月比▲1.2%)
○10日01:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、ウェブセミナーに参加
○10日02:00   米財務省、30年債入札
○ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)

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