FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:利益確定売りが優勢となり下落

米中による『第1段階』通商合意の署名式を控え、利益確定売りが出やすかった。そのため、直近買われていた値がさの半導体関連や電子部品関連が売られた。また、香港・上海などアジア株の軟調を受けヘッジファンドなど海外短期筋が先物への売りを増やし現物株を押し下げた。結局、前日比108円安の2万3916円と4日ぶりに反落して終了した。

 

東京外国為替市場:109円台後半でもみ合う展開

ドル/円は、ムニューシン米財務長官が『中国との第2段階通商交渉が合意するまで、中国製品に対する関税を維持する』と発言したことが嫌気され、109.80円近辺まで下落した。しかし、今晩予定されている米中貿易協議『第1段階』合意の署名式を見極めたいとの雰囲気から、下値を追う動きは限られた。その後は、国内輸入企業などがドル買い・円売りに動き、109.95円付近まで持ち直した。午後は、日経平均株価やアジア主要株価指数の動向をにらみながら、109.90円を挟んでもみ合いとなった。ユーロ/ドルは、1.1130ドル前後で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

需給ギャップは改善方向にあるものの物価の見通しは据え置き

物価(コアCPI)見通しは、日銀流需給ギャップがプラス1%を維持できており(10-12月期は一時的な低下となる見込み)、時間はかかるが物価上昇シナリオは頓挫しない。外部環境ではドル円が3ヵ月前の水準より円安方向、原油価格は若干の上昇と物価押し下げ圧力は弱まっている。 2020年度以降は成長率引き上げにより、需給ギャップの改善基調は続こうが、もともと強気な数字だったこと、景気と物価の連動性が弱まっていることから、10月時の数字を概ね据え置くことが見込まれる 。

 

今年のドル/円相場は『ドル高イヤー』になる可能性も

為替相場の季節的アノマリーとして、1月の新年入りからは円高・ドル安圧力が強まりやすい。しかし、今年は14日時点でドル高・円安方向に振れている。過去の1月中旬ドル高ケースでは、最短でも4月から6月、最長で12月にかけてドル高・円安トレンドが形成される経験則がある。ところで、季節的な1月入りからのドル安・円高ジンクスには背景として、①年末年始の休暇中に持ち越された国内輸出企業などのドル売りが雪崩を打つ、②日本企業による3月の年度末決算に向けた海外収益の円転(ドル売りなど)が累増していく、③米国企業の年末決算に向けた海外収益のドル転が一段落となる、④年末に向けた米国以外の金融機関による年越えドル調達が剥落していくなどといった季節要因がある。

1994年以降、昨年2019年までの計26年のうち、前年末終値比で1月14‐16日時点にドル高・円安が進展したのは8回の実績がある。そのうち1996年、1997年、2000年、2001年、2013年の5回までもが、前年末比でドル高基調が点火され、12月に年間ドル高値を形成する『ドル高イヤー』が観測されてきた。残りについても1999年は5月、2007年は6月、2001年は4月に、それぞれ年間でのドル高値を形成するまでドル高基調が形成されている。

 

トルコで今後国産車を生産販売予定:魅力ある車が作れるか?

トルコの自動車販売業者協会(ODD)によれば、乗用車と軽商用車を合わせた2019年の国内販売台数は48万台弱と、前年比では約23%低下したことが明らかになった。この販売台数は過去16年間で最低水準とされ、景気低迷による消費意欲の後退が伺える。もっとも、12月の販売台数は前年同月比で16%以上も増加しており、金利の低下傾向が強まるなかで昨夏以降は購買意欲も戻ってきている。 トルコには国産の自動車メーカーはない。そのため、販売されている車は仏・独・米メーカーを主流とした他国製である。そのトルコで昨年末、国産電気自動車のモデル車が公開された。今後は、トルコ政府が後ろ盾の合弁会社が合計220億リラを投じて量産を始めるものの、本格的な生産開始は2年以上も先とされた。くわえて、年間の生産見込みは18年発表当初の20万台から17万台に下方修正されている。さて課題としては、どれだけ魅力があるトルコ車を作れるかにある。

 

欧州市場では11月ユーロ圏鉱工業生産が公表

10月実績は前月比▲0.5%だった。資本財の生産減少を受けて低下した。11月については資本財、耐久財の生産水準がやや回復するとみられており、鉱工業生産は前月比で増加する可能性が高いとみられる。

 

米国の政策金利据え置きが正当化されるインフレ指標結果

米労働省が発表した12月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.2%と、予想外に11月+0.3%から低下し、9月来の低水準となった。前年比では+2.3%と11月+2.1%から上昇し2018年10月以降ほぼ1年ぶり高水準となったが、予想+2.4%は下回った。
連邦公開市場委員会(FOMC)がインフレ指標として注視している変動の激しい食料品や燃料を除いたコアCPIは前月比+0.1%と、予想外に11月+0.2%から低下した。9月来の低水準となった。ただ、前年比では+2.3%と、予想通り11月と同水準にとどまっており、FRBの政策金利を据え置く方針を正当化する。予想を下回ったインフレ指標を受けて米国債相場は上昇(金利は低下)した。米10年債利回りは1.85%から1.83%まで低下し、ドル売りが優勢となった。

 

欧米イベント

○16:45   12月仏消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.4%/前年比1.4%)
○17:30   12月スウェーデンCPI(予想:前月比0.4%/前年比1.8%)
        コア指数(予想:前月比0.5%/前年比1.7%)
○17:40   ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
○17:40   サンダース英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○18:30   12月英CPI(予想:前月比0.2%/前年比1.5%)
         CPIコア指数(予想:前年比1.7%)
          小売物価指数(RPI、予想:前月比0.4%/前年比2.3%)
○18:30   12月英PPI(食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比1.0%)
○19:00   11月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比0.3%/前年比▲1.1%)
○19:00   11月ユーロ圏貿易収支(季調済、予想:220億ユーロの黒字)
        ユーロ圏貿易収支(季調前、予想:233億ユーロの黒字)
○20:00   11月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比1.5%)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:00   11月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比3.8%)
○22:30   12月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.2%/前年比1.3%)
      食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比1.3%)
○22:30   1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:3.6)
○16日00:30   EIA週間在庫統計
○16日00:30   ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○16日01:00   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○16日01:00   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○16日02:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○16日04:00   米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○米中貿易協議の『第1段階合意』の署名式

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