FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:米中通商交渉の期待膨らみ買い優勢

米中両国が10月の閣僚級協議を前に通商交渉で譲歩する姿勢を示したことも投資家心理を好転させている。中国財政省は11日、中国が一部の米国製品を追加関税対象から除外すると発表した。トランプ米大統領も東京時間朝方、米政府が10月1日に予定していた一部中国製品への関税引き上げを10月15日に延期したと明らかにした。前日の米国株高や為替の円安を受け、朝方から買いが先行した。8月の急落後のショートカバーの域は出ないとの見方もあるが、徐々に外国人投資家の買いが入ってきているとの観測もあった。結局、前日比161円高の2万1759円と8日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:米中通商協議の進展期待からリスク選好の円売り

ドル/円は、トランプ大統領が中国製品に対する制裁関税の引き上げを先送りしたことを背景にドル買い・円売りが進んで108円台を回復した。日経平均株価の続伸で、リスク選好が高まったことも円売りを誘った。午後もこの流れは続き、一部メディアが『中国は10月初旬に予定されている貿易協議の前に、善意の印として米農産物輸入を検討中』と報じたことにも支えられて、一時108円17円付近まで上昇した。その後は、このところ一本調子の上昇が続いているため、利益確定売りや持ち高調整のドル売り・円買いに押されて、108.00円近辺へ小緩んだ。ユーロ/ドルは、ECB理事会やドラギECB総裁の記者会見を控えて、様子見ムードが広がり、1.10ドル台前半で方向感に欠く値動きとなった。

 

格付け会社ムーディーズの邦銀の格付け見直しリスク

8月末に邦銀の格付け評価を見直したムーディーズ・ジャパンの判断が銀行界に波紋を広げている。横浜銀行や福岡銀行など地銀12行に加え、最大手の三菱UFJ銀行も評価項目の一部が見直しの対象となったからだ。実際に評価が下がると、外貨の調達コストが上昇しかねない。超低金利による収益への逆風は当面弱まりそうもなく、邦銀に対する格付け会社の視線は厳しさを増している。

 

中国の自動車販売台数は28年ぶりに前年実績下回る

中国汽車工業協会は11日、8月の新車販売台数が前年同月比6.9%減の196万台だったと発表した。14カ月連続で前年実績を割り込んだ。中国経済の減速や米中貿易戦争の長期化を受け、購買意欲の落ち込みが続いている。中国政府は消費刺激策を打ち出しているものの、需要の拡大につながるか不透明感もある。
1~8月の累計販売台数は11%減の1610万台となった。中国の新車販売台数は2018年に28年ぶりに前年実績を下回り、19年もマイナスになる見通しのなか、どこまで落ち込みに歯止めをかけられるかが今後の焦点になる。

 

欧州市場では欧州中央銀行(ECB)定例理事会を開催

欧州中央銀行(ECB)はドイツ、フランクフルトで開催予定の定例理事会で利下げを含む緩和パッケージを発表する見込みとなっている。中銀預金金利を-0.10ポイント引き下げマイナス0.5%に設定し、各月300億ユーロペースでの資産購入する量的緩和(QE)を再開するほか、フォワードガイダンスなどを含むバズーカを発表すると見られている。利下げ幅は10ベーシスポイントがコンセンサスとなっているが、20ベーシスポイントと、一段と積極的な利下げ予想もある。また、QE再開に関しては各月300億ユーロ規模の資産購入予想が平均だが、QE再開の壁が高いことを考えると、各月200億ドル規模に留まるとの考えもある。

 

インドではルピー安で金の需要に陰りが

宝飾品用の金で最大需要国のインドに異変が起きている。景気が減速する一方、米国の利下げなどで国際価格が高騰した。現地通貨のルピー安も重なり、需要に陰りが出てきた。金の現物需給をみるうえで目安となるのが、ロンドンの地金価格(ロコ・ロンドン)とその国の現物価格との差である。本来、両者は連動するが、現物価格が国際価格より高ければ需給はタイトで、国際か価格より安ければ需給が緩いことを示す。金の国際調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、インドの現物価格は6月まで国際価格より1トロイオンスあたり1~2ドルほど安かった。しかし、価格差は7月下旬に約30ドル、8月中旬には65ドル超に拡大した。また、足もとでは50ドル前後と2016年夏以来ほぼ3年ぶりの大きさとなった。インドの現物需給の緩さを示している。WGCによると4~6月の個人向け消費量(宝飾品と地金やコインの合計)は213トンと前年同期より13%多かった。しかし、金融機関の貸し渋りなどで消費が減速し、7月以降はドル建て国際価格の高騰と通過ルピー安が需要を冷やした。更にインドは投資需要を分散させるため7月以降、金の輸入税を10%から12.5%に引き上げた。輸入コスト上昇は国内の金製品に転嫁されるのが一般的で、足もとでは消費の鈍化に拍車がかかる要因となっている。

 

米国市場では8月消費者物価コア指数を公表

7月実績は前月比+0.3%、前年同月比+2.2%となった。帰属家賃の上昇率は鈍化したが、医療費、衣類、中古車、家電用品・家庭向けサービス、航空運賃などの伸びが目立った。8月については複数の項目が7月実績を上回る伸び率となった可能性があり、全体の物価上昇率は7月実績をやや上回る可能性がある。

 

欧米イベント

○15:00   8月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比▲0.2%/前年比1.4%)
○15:30   8月スイス生産者輸入価格
○15:45   8月仏CPI改定値(予想:前月比0.5%/前年比1.1%)
○18:00   7月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲0.1%/前年比▲1.3%)
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:17.25%に引き下げ)
○20:45   欧州中央銀行(ECB)定例理事会、終了後政策金利発表(予想:0.00%に据え置き)
○21:00   7月インド鉱工業生産(予想:前年同月比2.3%)
○21:30   ドラギECB総裁、定例記者会見
○21:30   7月カナダ新築住宅価格指数(予想:前月比横ばい)
○21:30   8月米CPI(予想:前月比0.1%/前年比1.8%)
       エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.3%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.5万件/169.0万人)
○13日02:00   米財務省、30年債入札
○13日03:00   8月米月次財政収支(予想:1950億ドルの赤字)

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