FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:前日の米国株高を好感した買い

前日の米国株高が好感されたほか、日経平均のSQ(特別生産指数)算出にからんだ特殊な需給要因も重なり、朝方から買いが先行した。その後は次の材料待ちつつ高値圏でもみ合った。米国が中国の華為技術(ファーウェイ)との取引再開許可の決定を先送りしているというブルームバーグ報道の影響が懸念されたが、センチメントはそれほど悪化しなかった。中国人民銀行が発表した人民元の対ドル基準値が市場予想よりも小幅に元高で、当局の元安誘導を想起させるものでなかったことも安心感を与えた。結局、前日比91円高の2万0684円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:国内輸入企業などのドル買い根強く106円を挟んだ展開

ドル/円は、一部メディアが『トランプ米政権が中国通信機器最大手の制裁緩和を先送りする』と報じたことが嫌気され、106円を割り込んで一時105.70円台へ急落した。しかし、東京市場では国内輸入企業などのドル買い・円売りや日経平均株価の続伸に支えられ、106.02円付近へじり高となった。低下していた米長期金利が持ち直したことも、ドル買い戻しにつながった。中国人民銀行が発表した人民元の対ドル基準値は、1ドル=7.0136元となり、連日で節目の7元よりも元安方向に設定されたが、市場の反応は限定的だった。午後は、株価をにらみながら、105.90円台を中心とした狭いレンジでの展開となった。ユーロ/ドルは、1.1195ドル付近で方向感を欠いた値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

日本のGDPは3期連続プラス成長 消費と設備投資が好調

内閣府が発表した2019年4-6月国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比プラス0.4%、年率換算でプラス1.8%となり、3四半期連続プラス成長となった。中国経済減速など外需の悪化を民間最終消費や設備投資の好調が上回り、プラス成長を維持した。消費は前期比プラス0.6%、これで3期連続プラスを維持した。雇用者所得の増加傾向を背景に、新型車効果で自動車販売が伸びたほか、エアコンなど家電販売も好調、また、10連休効果で旅行やサービス消費も寄与した。設備投資も同プラス1.5%と3期連続のプラスとなった。一方で、外需はマイナス0.3%となり、輸出は同マイナス0.1%と伸び悩んだ。輸入は、内需が好調な中で前期に大きく落ち込んだ反動でプラス1.6%と輸出を上回る伸びとなり、外需を下押しした。

 

人民元空売りコストを引き上げるため中央銀行手形を発行予定

中国人民銀は5月15日に200億元、6月26日に300億元規模の人民元建て中央銀行手形をそれぞれ発行した。金利は5月の3カ月物が3.00%、1年物が3.10%、6月の1カ月物が2.80%、6カ月物が2.82%だった。今月14日にも、香港で300億元規模の人民元建て中央銀行手形を発行する。償還期間別に3カ月物が200億元、1年物が100億元の2本建て。オフショア人民元の金利を上昇させ、人民元空売りコストを高めることで相場の安定を図る。 

 

ユーロ圏の成長見通しは悪化傾向:ユーロの重石

欧州中央銀行(ECB)は8日発表した経済報告で、長引く不透明感により製造業を中心にユーロ圏の成長見通しが悪化していると指摘した。 貿易問題を巡る緊張が高まり、英国が合意なく欧州連合(EU)を離脱するリスクが依然としてあることから、ユーロ圏の成長率は第2・四半期と第3・四半期に鈍化するとの見解を示し、7月の理事会後に発表した政策声明の内容を概ね踏襲した。
 不確実性の広がりや製造業不況で成長見通しが悪化する中、ECBは7月の理事会後、今後数カ月内に追加の刺激措置を講じると事実上約束した。経済報告は、最近の経済指標や調査からは、引き続き雇用の拡大が示されていると指摘している。雇用拡大が家計所得と個人消費を支え、貿易不振の打撃を和らげるとの見方を示した。

 

米国のリセッション確率上昇も依然健全な経済成長を予想

エコノミストは米国や世界経済の見通しを軒並み引き下げた。ブルーンバーグが行った8月のエコノミスト調査で、世界貿易の緊張で経済に不透明性が広がったため米国経済が12カ月内に景気後退(リセッション)に陥る確率は35%と見ていることが明らかになった。前回予想の31%から上昇した。リセッションの確率が上昇したにもかかわらず、エコノミストは依然健全な米国の経済を予想している。米労働省が8日発表した最新の週次新規失業保険申請件数も49年ぶり低水準付近で推移した。米国の労働市場が依然強い新たな証拠となった。米国経済の本年の成長ペースは今のところ平均で2.3%の見通し。第2四半期の国内総生産(GDP)は+1.8%、第3四半期は+1.9%が予想されている。米商務省が利用しているモデルと似ているモデルを利用しその正確性に定評があるアトランタ連銀の第3四半期成長見通しも+1.9%となっている。

 

米国市場では7月生産者物価コア指数が公表

6月実績は前年比+2.3%だった。サービス価格の上昇が全体の指数上昇に寄与した。7月についてはサービス価格の上昇が続くと予想されていること、大幅な価格変動が生じている項目は特にないことから、コア指数の上昇率は6月実績と同水準にとどまる可能性がある。

 

欧米イベント


○15:00   6月独貿易収支(予想:195億ユーロの黒字)
○15:00   6月独経常収支(予想:217億ユーロの黒字)
○15:00   7月ノルウェーCPI(予想:前月比0.6%/前年比1.8%)
○15:45   6月仏鉱工業生産指数(予想:前月比▲1.4%)
○16:00   6月トルコ経常収支(予想:2.7億ドルの赤字)
○17:30   6月英GDP(予想:前月比0.1%)
○17:30   4-6月期英GDP速報値(予想:前期比横ばい/前年比1.4%)
○17:30   6月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:118億ポンドの赤字/26億ポンドの赤字)
○17:30   6月英鉱工業生産指数(予想:前月比▲0.2%/前年比▲0.2%)
      製造業生産高(予想:前月比▲0.1%)
○21:00   6月インド鉱工業生産(予想:前年同月比1.5%)
○21:15   7月カナダ住宅着工件数(予想:20.35万件)
○21:30   6月カナダ住宅建設許可件数(予想:前月比1.5%)
○21:30   7月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化1.25万人/失業率5.5%)
○21:30   7月米PPI(予想:前月比0.2%/前年比1.7%)
      食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.4%)
○シンガポール(独立記念日)、南アフリカ(女性の日)、休場

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