FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:米国株の大幅続落につれた売り優勢に

前日の米国株主要3指数が大幅続落となったことを嫌気しほぼ全面安商状で始まった。しかし、為替市場で、ドル安・円高が一服したほか、中国の人民元が1ドル=7.0699元で取引が始まった後、7.0485元付近まで元高となったことも安心感を与え、買い戻しの動きにつながり下げ幅を縮小した。また、短期間で急激に下げただけに、ショートカバーの機会を探る展開となった。結局、前日比134円安の2万585円と3日続落して終了した。

 

東京外国為替市場:人民元高に設定されリスク回避が後退

ドル/円は、米財務省が『中国を為替操作国に認定した』と発表、米中の対立がさらに激化するとの懸念が広がった。これを受けて円は一時105.52円付近まで下落した。1月3日以来となる安値を付けた。しかし、東京市場に入ると、国内輸入企業のドル買い・円売りや米長期金利の上昇に支えられ、106円台前半に水準を回復した。中国人民銀行が発表した人民元の対ドル基準値が、市場の予想より元高・ドル安に設定されたことも、過度なリスク回避姿勢を和らげて円売りを誘った。午後もこの流れが続き、NYダウ先物の持ち直しや日経平均株価の下げ幅縮小を背景に、継続的にストップロスのドル買い・円売りオーダーを巻き込みながら一時107.10円近辺まで急伸した。その後は米中貿易戦争が長期化するとの根強い懸念から、利益確定や戻り待ちのドル売り・円買いに押され、106.60円台へ軟化した。ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇を眺めた持ち高調整などのユーロ売り・ドル買いが入り、1.1190ドル台へ値を下げた。

 

日本の金融当局は円高・株安を止められるのか

日本では10月に消費税増税が迫る中で、円高・株安の経済打撃が深刻化してきた。
安倍晋三首相は5日、『リスクが顕在化なら、機動的なマクロ経済政策を躊躇なく実行する』と発言している。今後は政府による補正予算を含めた消費税軟着陸策の前倒しや、日銀による臨時会合を含めた今後の金融緩和強化などが焦点になる。
5日は急激な円高・株安を受け、財務省・金融庁・日銀の3者会合が開催された。会合後に財務省の武内良樹財務官は、『過度な為替の変動は経済・金融にとって望ましくない』、『G7、G20の合意に沿って対応をきちんと講じる』と発言している。前週末以降のような大幅かつ急激な為替変動に対し、市場安定化を目的にスムージング・オペ介入を実施することは、G7ルールの範囲内で他国との交渉が可能だ。

 

新たな地政学的リスク:核保有国同士の摩擦

カシミールの帰属を巡っては、インドとパキスタンとの対立が絶えません。(中国も一部領有権を主張しています)。70年以上も帰属を争い、印パ戦争が複数回行われています。カシミール国民は大多数がイスラム教徒ですが2割程度ヒンズー教もいることで、宗教をめぐる争いでもあります。そもそもの紛争の発端は一つ、70年近く前に国民はイスラム教徒が多い中で、ヒンズー教徒だったカシミール藩王がパキスタンによる武力介入に対して、インドに派兵を求めたことです。それ以来、インドはカシミールを領有するという姿勢を崩していません。今回自治権を剥奪されたことで、カシミール州住民やパキスタンが反発することになるのは間違いないでしょう。しかも、警戒しなくてはならないのはインドとパキスタンは核保有国ということで、もし争いが激化したらどのような方向に行くのかが懸念されます。世界各国の国際情勢が乱れている中、印パの今後の動きにも警戒が必要になりそうです。

 

中国の人民元安容認で通貨安戦争の始まりか?

中国の金融規制当局は、市場が米中貿易摩擦や弱い経済成長率を巡る懸念を織り込めるよう1ドル=7元を超える人民元安を容認したと、関係者3人が5日、明らかにした。政策に詳しい関係者の1人はロイターに対し『政策発表のタイミングや市場を誘導する方法、問題に対するいくつかの措置などについて内部で本格的に協議した』と指摘した。1ドル=7元を超える元安について規制当局は半分反対し、半分許容する考えを持っているとした。 中国人民銀行(中央銀行)は同報道に対し現時点でコメントしていないが、報道前には人民元相場を妥当でバランスの取れた水準で維持することができると確信していると表明した。人民銀の易綱総裁はこの日遅くにウェブサイトに掲載された声明で、貿易摩擦など国外の混乱に対処するための手段として人民元を用いたり、通貨切り下げ競争を行ったりすることはないと述べた。

 

米7月ISM非製造業は予想外に悪化:中国への追加関税の影響も

米供給管理協会(ISM)が発表した7月ISM非製造業指数は53.7と、上昇予想に反して6月55.1から低下、2016年8月以降ほぼ3年ぶり低水準に落ち込んだ。米国経済の7割を消費が占める。同指数の予想外の悪化は、7-9月期の国内総生産(GDP)成長を消費が抑制する可能性を示唆した。 ISM非製造業調査委員会のアンソニー・ニーブス委員長は『経済の成長は減速している』との見解を示すと同時に、『50を割り込み活動の縮小をあらわしている項目もない』と指摘した。さらに、調査の回答者は関税を懸念していることも明らかにした。米国のトランプ大統領は中国との交渉や公約実施に向けた中国の姿勢に進展がなければ、残り3000億ドル規模の中国輸入品に新たに10%関税を課す計画を発表した。ニーブス委員長は新たな関税が企業の信頼感に影響することになる可能性を警告した。

 

欧米イベント

○15:00   6月独製造業新規受注(予想:前月比0.5%/前年同月比▲5.2%)
○7日01:00   ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○7日02:00   米財務省、3年債入札
○6-7日   7月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.3%)

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