FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:欧米市場で広がったリスク選好の流れ継続

米金融機関の良好な決算や中国景気改善期待に12日の米ダウ平均269ドル高の大幅続伸を受け海外投資家の買いが先行18年12月4日以来4ヶ月ぶりに心理的節目2万2000円を突破した。欧米市場で広がったリスク選好の流れが日本株にも波及した。結局、前週末比298円高の2万2169円と大幅3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:111.95円を挟んだもみ合い相場

ドル/円は、良好な市場心理を材料に日経平均株価が高く始まりその後も堅調に推移したことが下支え要因となって、112.09円付近まで上昇した。しかし、年初来高値の112.13円が意識されると、次第に上値が重くなり、また単発的な輸出企業などのドル売り・円買いも加わって、111.95円前後まで値を下げた。仲値発表後は、海外短期筋の円ショートポジションが少ないためか円売りの勢いは限定的となり、112円を挟んだもみ合いの取引が続いた。ユーロ/ドルは、手掛かり材料難から1.1300-10ドル水準でもみ合う展開となった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

格付け会社ムーディーズは豪住宅市況について厳しい予想

先週発表された2月の豪住宅ローンは、市場予想の+0.5%や前回の▲1.2%を上回り+0.8%となった。豪住宅市場は豪経済にとって大きな問題であるため、市場予想を上回るのはポジティブサプライズだが、米格付け会社ムーディーズは今後の豪住宅市況について厳しい予想を新たに発表した。同社によると、今年の豪州全体の住宅価格は7.7%下落(1月は3%下落予想)するという。また、大都市圏での下落はより大きく、シドニーは9.3%(1月は3%下落予想)、メルボルンは11.4%(1月は6%下落予想)とそれぞれ下方修正した。予想より悪化した場合はには、消費が低迷し失業率が上昇することも示唆した。労働党政権が樹立された場合、その政策により住宅市場がより落ち込むリスクも指摘されている。5月18日に総選挙が予定されているが、世論調査では与党・自由党の支持率は2017年8月以来一度も野党・労働党を上回ることが出来ず、政権交代の可能性が高まっている。

 

今日から日米間の通商交渉開始:為替条項想定内

ムニューシン米財務長官は記者団に対して、15日から始める日米間の通商問題などに関する交渉で『為替も議題となり、協定には通貨切り下げを自制する為替条項を含めることになる』と伝えた。通商協定に為替条項が盛り込まれた場合、特別なケースを除いて日本政府・日本銀行による円売り介入は厳しく制限される可能性がある。市場関係者や識者の間からは、『日本側は以前から関税分野などに限定して交渉したい考えだったが、米国側が交渉目的に為替を含めてきたことは想定内』との声が聞かれている。報道によると今回の会合には、茂木経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が出席し、4月下旬に開かれる可能性がある日米首脳会談に交渉内容を報告する。今回の会合で日米が関税や非関税障壁の撤廃について合意し、協定に盛り込んだ場合、実質的に日米間のFTAが誕生するとみられているが、日本経済にとってFTAは都合の良い話ではないとの指摘が出ている。FTAが経済活動などに与える影響については慎重に点検する必要がある。

 

米中貿易問題の次は欧米貿易問題激化懸念

先週9日にトランプ米政権が欧州連合(EU)からの輸入品110億ドルに関税を導入すると表明し、欧州委員会は、17日に報復関税として約200億ユーロの米製品への課税を発表すると示唆している。トランプ米政権は、中国との通商協議が合意に近づいていると示唆しているが、欧米通商協議は難航しており決裂の可能性が高まっている。欧州連合(EU)は、内憂としての英国とのブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)交渉、外患としての米国との通商協議に遭遇していることになる。

 

ドイツの2019年は成長急減速の可能性

ワイトマン・ドイツ連銀総裁は、同国の2019年成長率が1%を下回る可能性があるとの見方を示した。貿易摩擦や英国のEU離脱を巡る不透明感が投資の重しになっていると指摘した。独連銀は昨年12月の時点で2019年の成長率を1.6%と予想していたが、ワイトマン総裁は国債通貨基金(IFM)が新たに公表した0.8%との予想について、妥当との見方を示した。これはドイツが昨年に続きユーロ圏経済の成長率を押し下げる可能性があることを示唆している。

 

英国では『ブレグジット党』の旗揚げで離脱は加速するのか

英国の欧州連合(EU)離脱運動を主導した英国独立党(UKIP)の元党首、ナイジェル・ファラージ氏が12日、新党『ブレグジット党』を旗揚げし、欧州議会選に出馬する意向を示した。 ファラージ氏は英コベントリーで開いた決起集会で支持者に対し、5月の欧州議会選に向けて優れたチームを結成していると述べた。 メイ首相が離脱再延期でEU側と合意したことを受け、各政党は欧州議会選への準備に乗り出している。政府は欧州議会選に参加せずに離脱することがなお可能としているが、英議会はメイ氏の離脱協定案をすでに3回否決しており、大半の党は欧州議会選への参加が必要になるとみている。同選挙は離脱を巡る国民投票再実施の意味合いを持つ可能性もある。
ファラージ氏は『残留派議会、残留派内閣、残留派首相』が全力で離脱の遅延や撤回を試みていると批判している。『ブレグジット党は欧州議会選での勝利が可能であり、再び英議会を恐れされることができる』と述べた。

 

欧米イベント

○15:30   3月スイス生産者輸入価格(予想:前月比0.2%)
○15:30   3月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比3.20%)
○16:00   1月トルコ失業率(予想:14.6%)
○21:30   4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:6.7)
○16日01:00   ハスケル英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○16日01:30   ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○16日02:00   エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○16日05:00   2月対米証券投資動向
○日米物品貿易協定(TAG)交渉(ワシントン、16日まで)
○15-16日   3月ロシア鉱工業生産(予想:前年比2.3%)

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