FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:円安と中国株高を好感した買い優勢

前日NYダウが底堅く続伸したことや一時1ドル=111.90円近辺へ円安が進んだことで買いが先行した。その後、中国株高を背景に投資家心理が改善し、機械や自動車株など輸出関連株や値がさ株への幅広い買いに上げ幅を200円超へ広がった。結局、前日比163円高の2万1450円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:112円近辺ではドル売り優勢

ドル/円は、日経平均株価の反発に支えられて、111.90円まで上昇した。しかし、心理的節目となる112.00円に接近すると上げは一服した。週末を控えたドル売りなどに押されて111.70円台へ軟化した。昼過ぎに、一部メディアが『北朝鮮が米国との非核化協議の停止を検討している』と報じると、リスク回避姿勢が強まって一時111.49円近辺へ低下した。しかし、黒田日銀総裁の経験内容を見極めたいとの雰囲気から下げ渋り、111.60円近辺へ切り返した。ユーロ/ドルは、1.13ドル台前半で大きな方向感は出なかった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

日銀金融政策決定会合では政策変更なくやや失望

本日の日銀金融政策決定会合の結果公表時刻が11時39分と、黒田総裁が就任した2013年3月以降で最も早かった。市場の予想通り政策変更はなく、景気については事前報道通り、総括判断を据え置き、輸出と生産の判断を引き下げた。市場では『(金融政策の先行きを示す指針である)フォワードガイダンスを変える』との予想が多かった。

 

再び米朝関係に溝が:ロケットマン復活か

ロシアのタス通信、AP通信などが、北朝鮮が米国との非核化交渉を中断することを検討していると報じた。金正恩労働党委員長が2月に行われた米朝首脳会談後、今後の北朝鮮の行動を含む公式声明を間もなく発表するといい、北朝鮮の瀬戸際外交が再掲される恐れもある。トランプ大統領としては面子をつぶされた事になりそうで、ツイッターで再び金正恩氏をロケットマンと攻撃する可能性もある。

 

英議会はEUに求める動議を可決したが不透明感が残る

英議会下院は日本時間15日未明、欧州連合(EU)からの離脱延期をEUに求める動議を賛成412票、反対202票の賛成多数で可決した。来週20日までに離脱協定案を議会で承認することを条件に、離脱期限を6月末まで延期する。仮にこの離脱協定案が議会で承認されなければ、『長期の延長が必要になる』とだけ明記され、対応策は示されなかった。 市場では『離脱時期の延期』自体は織り込み済みだった。事前にポンド高が進んでいただけに、結果を受けて目先の利益を確定する目的の売りが出た。延期が条件付きとなり、先行き不透明感が依然として強いことも相場の重しとなったようだ。

 

危うい中国事情:膨大な債務と不良債権問題

リーマン危機以降の世界の債務増加額67兆ドルのうち、中国が27.5兆ドルと全体の4割を占める。すでに民間債務の比率は日本のバブル期と同じ200%を超えバブル崩壊のあし音が忍び寄りつつある。しかも、中国の統計への信頼度は低く、特に不良債権の実体は政府が発表する数字よりも悪い可能性があり、デ・レバレッジ(債務圧縮)棚上げによる不良債増という事情もある。むろん、中国減速が構造問題として警戒されるのは、中国全体が抱える巨額債務の存在からである。米ブルームバーグによれば、2017年の中国全体の負債額は32.5兆ドル(GDP比266%)を超え、10年間で4.4倍(GDP比で1.6倍)に膨れ上がった。国全体の総負債額のうち60%が企業負債であり、同じく4倍以上に膨らみ、景気減速により足元では企業倒産が記録的な水準に達している。特に、企業の負債の中でも突出しているのがドル建て債務であり、2011年頃から急増しし、2017年10-12月期には450億ドルに迫る膨張となった。つまり、中国18年GDP成長が1990年以降で最低水準に低下、過去最多の社債デフォルト(債務不履行)、銀行不良債権比率の10年ぶり高水準など構造改革に着手すべきとの言外の意である。米中貿易戦争が『休戦』となっても膨大な債務と不良債権問題が中国景気回復の足枷となる。

 

欧米イベント

○16:00   2月独卸売物価指数(WPI)
○16:00   12月トルコ失業率(予想:12.8%)
○18:00   レーン・フィンランド中銀総裁、記者会見
○19:00   2月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比1.5%)
○19:00   2月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比1.0%)
○21:30   1月カナダ製造業出荷(予想:前月比0.4%)
○21:30   3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:10.0)
○22:15   2月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.4%)
       設備稼働率(予想:78.4%)
○23:00   3月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:95.3)
○16日05:00   1月対米証券投資動向

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2019
« 4月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ