FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:米国株につれ安も下げ渋る展開

米景気先行き減速懸念にNYダウが800ドル近く大幅下落した。また、トランプ大統領が『私はタリフマン(関税男)』とツイッター投稿し米中貿易協議不調なら関税拡大をして通商交渉難航思惑に投資家心理が悪化した。一時下げ幅を300円超へ広げたが、下げ渋る展開となった。結局、前日比116円安の2万1919円と続落で終了した。

 

東京外国為替市場:過度なリスク回避が後退し113円台で推移

ドル/円は、日経平均株価の持ち直しに支えられ、113.00円付近へじり高となった。上海総合株価指数の下げ渋りで、過度なリスク回避姿勢が後退したことも、円売りを誘った。午後もこの流れは続き、一部メディアが『中国は米国産大豆と液体天然ガスの輸入再開を準備している』と報じたことも好感されて、113.09円まで上昇した。ただ、米国市場では株式・債券市場が休場となるためドル買い・円売りは続かなかった。ユーロ/ドルは、週後半に予定されているOPEC総会や米雇用統計を控えて持ち高調整などのユーロ売り・ドル買いが入り1.1310ドル台へじり安となった。フランスでの大規模なデモが発生していることも、ユーロの重石となった。

 

欧州市場では10月ユーロ圏小売売上高を公表

9月実績は前月比0.0%とになった。9月時点でイタリアの財政不安やドイツの政治問題は個人消費に重大な影響を及ぼしていない。10月についてはエネルギー価格がやや低下するものの、雇用情勢の改善は続いており、9月実績を上回る可能性がある。

 

★EU離脱案の審議で紛糾する英国

英国の本会議では離脱案の審議に先立ち、アイルランド国境管理を避けるためのバックストップをめぐりコックス法務長官の法的助言の全文を政府が公表しなかったことが議会侮辱罪に当たると野党が反発、紛糾した。これにより、政府は全文を公表することになる。その後、英国メイ政権は、もし、12月11日にメイ首相の離脱案が承認されなかった場合の次のステップを巡り議会にさらなる権力を与える採決にも負けた。結果、合意ない離脱に関して、有意義な結果が得られると一時ポンド売りが後退している。議場からは野党のみならず、与党・保守党やメイ政権に閣外協力する北アイルランドの地域政党の議員からも、国民が求める離脱の在り方からかけ離れているなどの声が相次いだ。

 

★トルコリラ/円に利益確定売り

トルコリラ/円は、先週末の米中首脳会談を好感しリスクオンの円売り・リラ買いが先行した。3日の欧州序盤までに21円後半から22円付近まで上昇し、先月29日つけた4カ月弱ぶりの高値22.05まで買われた。しかし3日16時に発表された11月トルコ消費者物価指数(CPI)を境に売りが強まっている。 11月CPIは前月比が-1.44%と市場予想-0.29%・前回+2.67%、前年比は+21.62%と予想+23.02%・前回+25.24%から下振れした。10月末にトルコ中銀が発表した2018年末のインフレ予測・前年比+23.5%も下回っており、物価上昇の一服はトルコ経済にとっては好ましい。為替相場ではそれまで順調にリラ買いが進んできたこともあり、参加者は利益確定の売りに動いた。利上げへの警戒感が後退したことや、エルドアン・トルコ大統領の利下げ圧力が強まる懸念もリラの重しとなった。10日のトルコ7―9月期GDPまで重要指標は予定されておらず、要人発言や株式・原油相場の動向がしばらくトルコリラ円の取引材料となる。

 

★米2年債と10年債の金利差が再び縮小でリスク回避

米国では中間選挙後、ねじれ議会となったこと、トランプ政権が実施した財政刺激策や税制改革の効果が2019年、2020年に向けて薄れ、米国経済の成長が減速するとの見解が強まりつつある。米国の2年債と10年債の利回り格差は再び縮小しつつあり、3日には2007年6月以降で最小を記録した。市場では1,2年後に米国経済が景気後退(リセッション)に陥るとの警戒感が強まった。歴史的に長短金利の逆転は将来の経済がリセッションに陥る可能性を示唆していると見られている。
米国10年債利回りも再び3%を割りこんだ。米国のムニューシン財務長官は、長短金利差の縮小が経済の先行きを示すものではないと指摘し、『GDPやインフレが最も重要な指標となる』と述べた。
関税や貿易方針に関する不透明感にもかかわらず、米国の製造業は依然好調であることが分かった。米供給管理協会(ISM)が発表した11月ISM製造業景況指数は59.3と、低下予想に反して、10月57.7から上昇。重要項目である新規受注や製造業の雇用が引き続き強い証拠が見られた。新規受注は62.1と、前月の57.4から大幅に増加し、8月来で最高となった。

 

★トランプ語録が増える形:タリフマン(関税の男)

トランプ大統領が4日にツイッターで『中国との交渉は既に始まっている。延長されない限り、90日の猶予期間は習近平主席との夕食会から90日後に終わる。私はタリフマン(関税の男)だ』などとつぶやきを連発した。中国との貿易交渉が延長される可能性を示唆しつつ、追加関税措置の発動を示したことで相場の地合いが悪化し、この日のNYダウは800ドルの下げ幅を記録した。トランプ氏はその後、ツイッターで『中国は関税を望んでいない!』とつぶやき、関税発動を猶予する可能性を示唆したが、北朝鮮の金正恩労働党委員長をロケットマンと評したのに続き、新たなトランプ語録が増える形となった。

 

★欧米イベント

○17:30   ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○17:50   11月仏製造業PMI改定値(予想:55.0)
○17:55   11月独製造業PMI改定値(予想:53.3)
○18:00   11月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:53.1)
○18:00   インド中銀、金融政策決定会合(予想:6.50%で据え置き)
○18:30   11月英サービス部門PMI(予想:52.5)
○18:30頃   黒田東彦日銀総裁、あいさつ
○19:00   10月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.2%/前年比2.1%)
○19:15   ラウテンシュレーガーECB専務理事、講演
○未定   ポーランド中銀、政策金利発表(予想:1.50%で据え置き)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○24:00   カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表(予想:1.75%で据え置き)
○6日04:00   米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○イタリア政府による過剰財政赤字是正手続き(EDP)期限
○米国は株式・債券市場などが休場(ジョージ・H・W・ブッシュ元米大統領の追悼日)

 

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