FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2024/01/12/07:22:20

米国株式市場は上昇:米長期金利低下を好感した買い優勢に

NYダウは15.29ドル高の37711.02ドル、ナスダックは0.53ポイント高の14970.18ポイントで取引は終了した。原油高に連れたエネルギーセクターの上昇がけん引し、寄り付き後は上昇した。しかし、12月消費者物価指数が予想を上回ったため早期利下げ観測が後退し、長期金利上昇を警戒し相場は大きく下落した。終日軟調に推移したが、終盤にかけて30年債入札の良好な結果や中東地政学的リスク上昇を受け長期金利が低下に転じると相場は下げを消して小幅高で終了した。VIX指数は12.69から12.44へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売りやや優勢に

ドル/円は、12月米消費者物価指数(CPI)が前月比0.3%/前年比3.4%と予想の前月比0.2%/前年比3.2%を上回り、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比0.3%/前年比3.9%と前年比で予想を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行した。前日の高値145.83円や5日の高値145.97円を上抜けて一時146.41円と昨年12月11日以来1カ月ぶりの高値を付けた。前週分の米新規失業保険申請件数が20.2万件と予想の21.0万件より強い結果となったこともドル買いを促した。ただ、一時は4.06%台まで上昇した米10年債利回りが3.96%台まで低下するとドル/円にも売りが波及し、145.26円付近まで押し戻された。市場では「米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測は根強い」との指摘があった。なお、今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するメスター米クリーブランド連銀総裁は「12月CPIの結果は我々の仕事がまだ終わっていないことを示唆」「3月は利下げ時期としては恐らく早過ぎる」と述べ、市場の早期利下げ観測をけん制した。

 

ユーロ/ドルは、一時1.0996ドルと日通し高値を付けたものの、米CPIの上振れをきっかけにドルが全面的に買われると一時1.0930ドルと日通し安値を更新した。ただ、米長期金利が低下に転じると一転ユーロ買い・ドル売りが優勢になり、1.0983ドル付近まで持ち直した。なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁はテレビインタビューで「金利はピークに達した可能性が高い」「インフレを巡る最も困難な時期は終わった」「インフレ経路がデータで確認されれば利下げを開始できる」などと話した。

 

NY原油先物市場は小反発:供給への懸念から買戻しと戻り売りの攻防

NY原油先物市場は71.17ドル‐73.81ドルのレンジ相場となった。イランが石油タンカーを拿捕とのニュースが伝わり、供給への懸念から一時73.81ドルと、3日ぶりの高値まで上昇が強まった。しかし、材料を織り込み後は上昇幅をほぼ帳消しにした。アジア市場で71.17ドルまで下げたが、供給不安は消えていないため、米国市場の中盤にかけて73.81ドルまで買われた。ただ、戻り売り興味も残されており、買い一巡後に71.79ドルまで下げており、通常取引終了後の時間外取引では主に72ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は5営業日続落:利食い売りが重しに

NY金先物市場は2017.30‐2056.10ドルのレンジ相場となった。予想を上回る米消費者物価指数(CPI)を受けて米金利が上昇した。金利が付かない資産である金の圧迫材料となり売りが強まった。米国市場の序盤にかけて2056.10ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことで2017.30ドルまで反落した。ただ、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで、通常取引終了後の時間外取引で2032.30ドルまで戻している。

 

米国債券市場は上昇:30年債入札好調で買い戻し

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.10%低い(価格は上昇)4.25%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い3.97%で終了した。12月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ると売り(利回りは上昇)が先行したものの、30年債入札が『好調』と受け止められると買い(利回りは低下)戻しが優勢となり上げに転じた。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2024/01/11/07:20:36

米国株式市場は上昇:ソフトランディング期待から買い優勢に

NYダウは170.57ドル高の37695.73ドル、ナスダックは111.94ポイント高の14969.65ポイントで取引を終了した。今週予定されている重要インフレ指標や銀行決算の発表を控えた調整が続き、寄り付き後は小幅高となった。長期金利が上昇に転じたため一時相場は下落に転じたが、ソフトランディング期待を受けた買いやハイテクの買いが下値を支え、終盤にかけて上げ幅を拡大した。引けにかけ、NY連銀のウィリアムズ総裁がバランスシート縮小ペースを減速する段階にはまだ達していないとの発言を受けて上昇が一服して終了した。VIX指数は12.76から12.69へ低下した。

 

NY外国為替市場:日銀の早期政策修正観測の後退で円売り優勢に

ドル/円は、厚生労働省が東京時間に発表した2023年11月の毎月勤労統計調査で、物価変動の影響を除いた実質賃金が20カ月連続で減少したことが分かると、日銀の早期政策修正観測が後退した。NY市場に入っても円を売る動きが続いた。米国株相場や日経平均先物の上昇を背景にリスク選好の円売り・ドル買いも出て、一時145.83円と本日高値を付けた。5日の12月米雇用統計発表直後に付けた高値145.97円がレジスタンスとして意識されるといったんは伸び悩む場面もあったが、下押しは145.57円付近にとどまった。

 

ユーロ/ドルは、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けて全般ユーロ買いが強まったほか、シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事が「インフレの上振れリスクがあるため、警戒を続ける必要」「利下げに関する議論は時期尚早」との見解を示したことが相場の支援材料となり、一時1.0973ドルと日通し高値を更新した

 

NY原油先物市場は反落:原油在庫の積み増しを嫌気した売り

NY原油先物市場は71.01ドル‐73.59ドルのレンジ相場となった。序盤は昨日来の主要原油輸送ルート・紅海の治安悪化による供給不足を懸念した買いが先行した。前日高値を上回る73.59ドルまで上昇した。しかし米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(1/5時点)で原油在庫が積み増しへ転じたことを確認後は上昇幅を帳消した。原油在庫は+133.8万バレル(前週 -550.3万バレル)だった。米国市場の中盤にかけて73.59ドルまで買われたが、供給不安は多少緩和されており、米国市場の後半にかけて71.01ドルまで値を下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に71ドル台で推移。

 

NY金先物市場は4営業日続落:米長期金利下げ渋りを意識した売り優勢に

NY金先物市場は2025.90‐2046.20ドルのレンジ相場となった。ここ数日の売りに対する反動で一時2046.2ドルまで反発した。しかし同水準で頭打ちとなると2030ドル割れへ下押した。欧米金利が上昇するなか、金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味低下が引き続き意識されやすかった。ロンドン市場で2046.20ドルまで買われた。しかし、米長期金利の下げ渋りを意識した売りが次第に強まり、通常取引終了後の時間外取引で2025.90ドルまで売られた。

 

米国債券市場はまちまち:ポジション調整目的の売買が中心

米国債券市場で中期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)4.35%で終了した。また、長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)4.03%で終了した。明日11日の12月米消費者物価指数(CPI)を前にポジション調整目的の売りが出た。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「インフレ率を2%に戻すという我々の取り組みはまだ終わっていない」「FRBはしばらくの間、制限的な政策スタンスを必要とするだろう」と話したことも相場の重しになった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2024/01/10/07:14:29

米国株式市場はまちまち:米インフレ指標発表控えポジション調整の売買

NYダウは157.85ドル安の37525.16ドル、ナスダックは13.94ポイント高の14857.71ポイントで取引を終了した。利益確定売りが先行し、寄り付き後は下落した。NYダウは高値警戒感から終日軟調に推移した。ナスダックは金利先安観が支援し終盤にかけてプラス圏を回復した。今週後半に発表を控えている消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)を控え調整色が強くまちまちで終了した。VIX指数は13.08から12.76へ低下した。

 

NY外国為替市場:ロンドンフィキシングでドル買いフローで強まる

ドル/円は、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.05%台から3.99%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行し、一時143.65円付近まで下押しした。ただ、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると強含んだ。アジア時間に付けた日通し安値かつ200日移動平均線が位置する143.42円が重要なサポートとして意識された面もあり、一時144.62円と日通し高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の11月独鉱工業生産が予想を下回ったことを受けて、NY市場でもユーロ売り・ドル買いが進行した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると、前日の安値1.0923ドルを下抜けて一時1.0911ドルと日通し安値を付けた。その後の戻りも1.0940ドル付近にとどまった。なお、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「欧州中央銀行(ECB)は最近の想定よりも早期に利下げを実施し、5月まで決断を待つ必要はない」と述べたほか、ビルロワドガロー仏中銀総裁は「インフレがECBの目標である2%にしっかりと持続的に定着すれば、年内に利下げが実施される」などと話した。

 

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは乱高下した。米証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物投資型の上場投資信託(ETF)を承認したと伝わると買いが先行した。対ドルで一時4万7914ドル前後まで上昇した。ただ、SECが「ビットコインETFを承認した事実はない」と表明すると一転売りが優勢になり、一時4万5021ドル前後まで急落した。なお、ゲンスラーSEC委員長は「SECのソーシャルアカウントが不正使用された」と説明した。

 

NY原油先物市場は反発:自立反発狙いの買いが優勢に

NY原油先物市場は70.47ドル‐72.93ドルのレンジ相場となった。主要原油輸送ルートである紅海の治安悪化による供給不足を懸念した買いが先行した。一時72.93ドルと、73ドル台回復に迫る場面もあった。アジア市場で70.47ドルまで買われたが、自律反発を期待した買いが入ったことや供給不安の懸念は消えていないことから、米国市場の前半にかけて72.93ドルまで値を上げた。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は小幅に3日続落:米長期金利の伸び悩みで下げ渋り

NY金先物市場は2031.90‐2048.60ドルのレンジ相場となった。昨日3.96%台まで低下した米10年債利回りが本日はおおむね4%台を維持して推移した。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味低下が意識され重く推移した。米国市場の序盤にかけて2048.60ドルまで買われたが、中盤にかけて一時2031.90ドルまで下げた。しかしながら、米長期金利の伸び悩みを受けて下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に2035ドルを挟んだ水準で取引された。

 

米国債券市場は続伸:12月CPIの発表控え方向感は出ず

米国債券市場で中長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は下落)4.36%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い4.01%で終了した。3年債入札が「好調」と受け止められると買いが入ったものの、11日に12月米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて大きな方向感は出なかった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2024/01/09/07:16:33

米国株式市場は続伸:米長期金利低下が相場の下支え

NYダウは216.90ドル高の37683.01ドル、ナスダックは319.70ポイント高の14843.77ポイントで取引を終了した。航空機メーカーのボーイング(BA)の下落が重しとなり、寄り付き後はまちまちとなった。携帯端末アップル(AAPL)や半導体エヌビディア(NVDA)の上昇に加えて、長期金利の低下でナスダックは終日堅調に推移し、相場全体を支えた。終盤にかけて、ハイテクが上げ幅を一段と拡大、さらにボーイングの下げ幅縮小に連れてダウも大きく上昇に転じ終了した。VIX指数は13.35から13.08へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米アトランタ連銀総裁のタカ派発言でドル買い戻し

ドル/円は、NY連銀が公表した12月の消費者調査で、1年先の期待インフレ率が3.0%と前月の3.4%から低下し、3年ぶりの低水準を付けたことが分かると、米10年債利回りが3.96%台まで低下した。全般ドル売りが優勢となった。前週末の安値143.81円を下抜けて一時143.66円まで値を下げた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁が「FRBはインフレ抑制を確実に継続するため、引き締めの姿勢を崩していない」「現時点では勝利を宣言するのは時期尚早」と述べ、市場の早期利下げ観測をけん制すると米長期金利が低下幅を縮小した。ドル/円にも買い戻しが入り、144.27円付近まで下値を切り上げた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0979ドルと日通し高値を付けた。ただ、ボスティック米アトランタ連銀総裁の発言が伝わると、1.0949ドル付近まで上値を切り下げた。

 

NY原油先物市場は大幅反落:需要減少の思惑が浮上して売り優勢に

NY原油先物市場は70.13ドル‐73.95ドルのレンジ相場となった。一部通信社が石油輸出国機構(OPEC)による昨年12月の生産量が11月をやや上回ったとの試算が重しになった。3日以来、3営業日ぶりの安値となる70ドル台まで一時下落した。アジア市場の序盤で73.95ドルまで買われたが、サウジアラビアが2月渡の販売価格引き下げを提示したため、需要減少の思惑が浮上した。米国市場の前半にかけて70.13ドルまで値を下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に71ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続落:ドル高を警戒した売り優勢に

NY金先物市場は2022.70‐2053.30ドルのレンジ相場となった。米早期利下げの見方がいったん後退する形となるなか時間外取引で昨年12月13日以来の2020ドル割れとなる2019.1ドルまで売りが先行した。ただ、その後は米金利が低下してドルが軟化するとドル建て金価格に割安感が生じ、2030ドル台まで買い戻しが入った。アジア市場で2053.30ドルまで買われたが、ドル高を警戒した売りが入ったことで伸び悩み、ロンドン市場の前半にかけて2022.70ドルまで売られた。ただ、米国市場ではドル高一服を受けて2043.60ドルまで反発し、通常取引終了後の時間外取引では主に2035ドルを挟んだ水準で取引された。

 

米国債券市場は反発:米アトランタ連銀総裁のタカ派発言から売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)4.38%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.02低い4.03%で終了した。NY連銀が発表した12月消費者調査で1年先の期待インフレ率が約3年ぶりの低水準となり、インフレの鈍化傾向が改めて意識されると債券買いが広がった。ただ、ボスティック米アトランタ連銀総裁が「FRBはインフレ抑制を確実に継続するため、引き締めの姿勢を崩していない」と発言すると伸び悩んだ。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2024/01/06/07:28:22

米国株式市場は上昇:米長期金利の動向を意識した相場展開に

NYダウ25.77ドル高の37466.11ドル、ナスダックは13.77ポイント高の14524.07ポイントで取引を終了した。12月雇用統計が予想を上回り労働市場の底堅さが確認されると早期の利下げ期待が後退し、寄り付き後は下落した。その後発表された12月ISM非製造業景況指数が大幅に悪化すると利下げ観測が再燃し金利低下に連れハイテク中心に買戻しに拍車がかかった。しかし、終盤にかけ長期金利が再び上昇したため上値も限定的となった。同時に、連邦準備制度理事会(FRB)の次の行動が利下げとの見方も根強く、プラス圏を維持し終了した。VIX指数は14.13から13.35へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の動向に振れる展開

ドル/円は、米重要指標の発表を控えてしばらくは145円台前半でのもみ合いが続いていたが、米指標結果が伝わると米金利動向に左右されて乱高下した。米労働省が発表した12月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比21.6万人増と予想の17.0万人増を上回り、失業率が3.7%と予想の3.8%より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行した。平均時給が前月比0.4%上昇/前年比4.1%上昇と予想の前月比0.3%上昇/前年比3.9%上昇を上回ったことも相場の支援材料となり、一時145.97円まで値を上げた。ただ、買い一巡後は急速に伸び悩んだ。12月米ISM非製造業景況指数が50.6と予想の52.6を下回ったことが分かると、米長期金利が低下に転じ、全般ドル売りが優勢になり、一時143.81円と日通し安値を更新した。もっとも、米長期金利が再び上昇に転じるとドル/円にも買い戻しが入り、本日の高値145.97円と安値143.81円の半値である144.89円付近まで持ち直した。

 

ユーロ/ドルは、米雇用統計の上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0877ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は急速に買い戻しが進んだ。米ISM非製造業景況指数の下振れを受けて、1.0998ドルと日通し高値を更新した。ただ、米長期金利が再び上昇に転じると1.0935ドル付近まで押し戻された。なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁は「労働市場は順調に正常化しつつある」「経済の正常化にあわせて金利も正常化するべき」などと話した。

 

NY原油先物市場は反発:供給不安払しょくされず

NY原油先物市場は72.21ドル‐74.24ドルのレンジ相場となった。イエメンの反政府武装組織フーシによる商船攻撃で、デンマークの海運大手マースクが当面の間は紅海から船舶を迂回させると発表した。また、イスラエルがパレスチナ自治区ガザでの軍事作戦の拡大を示唆した。再び中東情勢が緊迫化し、週末にさらなる戦火の拡大することが懸念されていることが原油価格の支援となった。アジア市場で72.21ドルまで下げたが、供給不安は消えていないため、米国市場の中盤にかけて74.24ドルまで上昇した。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は横ばい:米長期金利の動向を意識した相場展開に

NY金先物市場は2030.80‐2071.10ドルのレンジ相場となった。米経済指標の結果で激しく上下した米金利とドルの動きで金先物価格も乱高下となった。米雇用統計が強い結果になると、米金利上昇とドル高で、ドルで取引される金先物は弱含んだ。しかしながら、ISM非製造業景況指数が予想を下振れると米金利低下によるドル安で、金先物は反発した。引け間際には激しく動いた為替市場もほぼ1日のレンジの中間値まで戻したこともあり、金先物も前日比でほぼ横ばいで取引を終えた。米雇用統計発表後に2030.80ドルまで下げたが、押し目買いが入ったことで2071.10ドルまで反発した。ただ、その後は伸び悩み、米長期金利の動向を意識した売りも入ったことで2047.20ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に2051ドルを挟んだ水準で取引された。

 

米国債券市場は続落:米経済指標の結果に振れる展開

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)4.40%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い4.05%で終了した。12月米雇用統計が予想より強い内容だったことが分かると、米早期利下げ観測が後退し売り(利回りは上昇)が優勢となった。ただ、12月米ISM非製造業景況指数が予想を下回ると買い戻し(利回りは低下)が優勢となり、上げに転じる場面もあった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ