FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/10/11/07:03:41

米国株式市場は3日続伸:米FRBの利上げ終了観測で買い優勢に

NYダウは134.65ドル高の33739.30ドル、ナスダックは78.60ポイント高の13562.84ポイントで取引を終了した。中国が景気刺激策を検討しているとの報道を受けた期待感や金利先高観の後退で買われ、寄り付き後は上昇した。アトランタ連銀のボスティック総裁がこれ以上の追加利上げが必要になるとは思わないと再表明し債券利回りが一段と低下すると買いに拍車がかかり続伸した。その後も、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測に連れた金利低下でナスダックも上昇した。相場は終日堅調に推移し、終了した。VIX指数は17.70から17.03へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:米FRB要人のハト派発言がドルの重しに

ドル/円は、米10年債利回りが時間外取引で4.71%台まで低下幅を縮めると円売り・ドル買いが先行し、一時149.10円と日通し高値を付けた。ただ、前日の高値149.24円が目先レジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。ボスティック米アトランタ連銀総裁が「これ以上の利上げは必要ないと考える」などと述べたことが相場の重しとなり、148.55円付近まで下押しした。米10年債利回りが4.61%台まで低下したこともドル売りを誘った。もっとも、引けにかけては下げ渋った。米3年債入札が「低調」だったことから、米10年債利回りが再び低下幅を縮めると、ドル円も148.78円付近まで下値を切り上げた。

 

ユーロ/ドルは、米連邦準備理事会(FRB)高官らによるハト派寄りの発言を受けて、米長期金利が低下すると全般ドル売りが進み、1.0620ドルと日通し高値を更新した。
ただ、引けにかけては伸び悩んだ。市場では「12・13日のNYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが1.06ドル台前半に観測されており、同水準付近では上値が重くなっている」との声が聞かれた。

 

NY原油先物市場は反落:供給不安がやや緩和され利益確定売り

NY原油先物市場は85.12ドル‐86.74ドルのレンジ相場となった。昨日は、パレスチナ自治区のイスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突を嫌気し大幅に上昇したが、昨日の上げ幅が大きかったことで、本日は利食い売りが上値を抑え反落して引けた。ロンドン市場で86.74ドルまで買われたが、米国市場の中盤にかけて85.12ドルまで反落した。中東情勢の悪化が引き続き警戒されているが、供給不安はやや緩和されており、原油先物は伸び悩んだ。通常取引終了後の時間外取引では主に85ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3日続伸:米債金利低下を好感した買い優勢に

NY金先物市場は1866.10‐1879.10ドルのレンジ相場となった。パレスチナ自治区のイスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突を嫌気した、リスク回避の動きが引き続き進み、金先物は3日続伸した。昨日はコロンブスデーで休場だった、米債券相場で米連邦準備理事会(FRB)高官が相次いでハト派と捉えられる発言をしたことで、米債利回りが低下したことも、金利のつかない金先物の買いを促した。アジア市場の序盤に1879.10ドルまで買われた後、米国市場の序盤にかけて1866.10ドルまで下げた、米長期金利の大幅な低下を意識した買いが入ったことで1876.30ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では主に1873ドル挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は大幅反発:米FRB高官のハト派発言を受け買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは大幅反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.08%低い(価格は上昇)4.99%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.15%低い4.65%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)高官らによるハト派寄りの発言を受けて、米金融引き締め長期化への懸念が和らぐと買いが優勢となった。中東情勢を巡る地政学リスクへの警戒感から、相対的に安全資産とされる米国債が買われた面もあった。ただ、米3年債入札が低調だったことが伝わると若干伸び悩んだ。

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2023/10/10/06:50:08

米国株式市場は続伸:米金利高懸念が後退したことを好感

NYダウは197.07ドル高の33604.65ドル、ナスダックは52.90ポイント高の13484.24ポイントで取引を終了した。中東の地政学的リスク上昇を警戒した売りに寄り付き後は下落した。その後、米ダラス連銀のローガン総裁が長期債券利回りの上昇が利上げの必要性を弱める可能性を指摘したほか、連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長も政策を慎重に進める余地があるとの発言を受けて金利高懸念が後退し、買戻しに拍車がかかった。また、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実行支配するイスラム組織ハマスとの戦闘激化で防衛関連、また、原油高でエネルギー関連が買われ相場を一段と押し上げた。終盤にかけて、上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は17.45から17.70へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FRB要人のハト派発言を受けドル売り優勢に

ドル/円は、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの衝突を受けて中東の地政学リスクが高まる中、リスク回避的な円買いが先行した。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するローガン米ダラス連銀総裁が「米長期債利回りの急上昇は金融当局による追加利上げの必要性を減らす可能性がある」と述べたことや、ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「利回り上昇の引き締めへの影響に留意」「リスクバランスが改善する中、FRBは慎重に進むことが可能」などと発言したこともドル売りを促し、一時148.44円と日通し安値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば、じり高の展開となり下げ渋った。中東情勢の緊迫化を背景にリスク回避のユーロ売り・ドル買いが出た半面、ローガン米ダラス連銀総裁やジェファーソンFRB副議長のハト派的な発言を受けてユーロ買い・ドル売りが入り1.0572ドル付近まで買われ、アジア時間に付けた日通し高値1.0574ドルに迫った。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:中東情勢悪化で供給不安強まる

NY原油先物市場は84.67ドル‐87.24ドルのレンジ相場となった。週末イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの大規模戦闘を嫌気し、週明けは窓を開けて上昇して始まった。先週の下げ幅をほぼ1日で戻し、一時87ドル台まで戻した。中東情勢の悪化によって供給不安が強まり、一段高となった。アジア市場の取引開始後に84.67ドルまで下げた後、一時87.24ドルまで急騰した。ロンドン市場の序盤に85ドルを一時的に下回ったが、米国市場で買いが再び強まり、86.76ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に86ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:中東情勢悪化でリスク回避の買いが優勢に

NY金先物市場は1857.50‐1877.30ドルのレンジ相場となった。週末イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの大規模戦闘を嫌気し、週明けからリスク回避の動きが高まった。金先物は窓を開けて上昇して始まり、一時先月末以来となる1869ドル台まで上昇する場面もあった。米国市場の序盤にかけて1857.50ドルまで下落したが、中東情勢の悪化を警戒した安全逃避的な買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で一時1877.30ドルまで買われた。

 

米国債券市場はコロンブスデーで休場

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2023/10/09/03:00:14

米国株式市場は反発:ソフトランディング期待を受けた買戻し優勢に

NYダウは288.01ドル高の33407.58ドル、ナスダックは211.51ポイント高の13431.34ポイントで取引は終了した。9月雇用統計の強い雇用の伸びを受けて追加利上げ観測を受けた金利の上昇を嫌気し寄り付き後は大幅下落した。その後、失業率が予想を上回ったほか賃金の伸びが鈍化したことを受けて金利の上昇も限定的となるに連れてハイテクを中心に買戻しが強まり、相場は上昇に転じた。同時に、ソフトランディング期待を受けた買いも強まり、終盤にかけて上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は18.49から17.45へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が上昇幅を縮小するとドル売りが優勢に

ユーロ/ドルは、米労働省が発表した9月米雇用統計では非農業部門雇用者数が33.6万人増と予想の17.0万人増を大きく上回ったうえ、過去2カ月分が上方修正された。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化観測が広がり、米10年債利回りは一時4.8852%前後と2007年7月以来の高水準を記録。全般ドル買いが先行し、一時1.0483ドルと日通し安値を更新した。ただ、そのあとは失業率と平均時給が予想より弱い内容となったことに注目が集まり始め、米10年債利回りが4.74%台まで上昇幅を縮小した。一転ドル売りが優勢となり、1.0600ドルと日通し高値を更新した。その後の下押しも1.0576ドル付近にとどまった。

 

ドル/円は、米雇用統計の結果が伝わると一時149.53円と日通し高値を付けたものの、心理的節目である150円に近づくと、政府・日銀による為替介入への警戒から上値が重くなった。米長期金利が上昇幅を縮めたことも相場の重しとなり、149.04円付近まで下押しした。もっとも、米国株高を背景にクロス円が上昇した影響も受けたため、下値は限定的だった。

 

カナダドル/円は堅調だった。カナダ統計局が発表した9月カナダ雇用統計で、新規雇用者数が6.38万人増と予想の2.00万人増を大幅に上回り、失業率が5.5%と予想の5.6%より強い内容となったことが分かるとカナダドル買いが先行し、一時109.43円と日通し高値を更新した。米株価やWTI原油先物価格の持ち直しも相場の支援材料となった。

 

NY原油先物市場は3日ぶりに反発:自立反発狙いの買い優勢に

NY原油先物市場は81.50ドル‐83.28ドルのレンジ相場となった。地合いの弱さが引き継がれ、一時81ドル半ばまで売られた。米金利先高観による景気減速への懸念や、ロシアが軽油輸出(パイプライン経由)の禁止措置を解除したことなどが売り材料とされた。もっとも、一巡後は下げ渋る展開になった。今週初から10ドル超も下落しており、値ごろ感からの買いが出ていた。週引けにかけては持ち高調整の動きも強まり、一時83ドル台まで持ち上げられた。米国市場の序盤にかけて81.50ドルまで下落したが、米雇用統計発表後に買いが強まり、一時83.28ドルまで反発した。米国経済の減速に対する投資家の警戒感は低下し、株高を受けた自律反発を狙った買いが観測された。通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は10日ぶりに反発:米雇用時計後に買いが強まる

NY金先物市場は1823.50‐1849.00ドルのレンジ相場となった。この日も売りが先行し、1823ドル安まで下値を広げた。注目された米9月雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が大きく予想を上回る結果になった。これを受け、米長期金利が急上昇して為替もドル高に振れると、金利が付かず、またドル建ての金に対する下落圧力が強まった。しかしながら、その後は一転して買い戻しが優勢になった。米金利が上昇幅を大きく削り、ドルも対ユーロなどで軟調に転じたことが追い風となった。米国市場の序盤にかけて1823.50ドルまで下落したが、米雇用統計発表後に買いが強まり、一時1849.00ドルまで上昇。その後や株高や米長期金利の上昇を意識して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に1845ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:米金融引き締め長期化観測から売り先行

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)5.07%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い4.80%で終了した。9月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ると、米金融引き締めが長期化するとの見方から売りが先行し、利回りは一時4.8852%前後と2007年7月以来の高水準を付けた。ただ、売り一巡後は急速に下げ渋った。3連休を控えた週末を前に、ポジション調整目的の買いが入った。雇用統計では平均時給の伸びが予想を下回ったことから、市場では「賃金インフレへの過度の警戒が和らいだ」との見方もあった。

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2023/10/06/06:54:07

米国株式市場は反発:米長期金利低下を好感した買戻し

NYダウは9.98ドル安の33119.57ドル、ナスダックは16.17ポイント安の13219.84ポイントで取引を終了した。週次失業保険申請件数が予想を下回り労働市場の強さが再確認されたため追加利上げを警戒した売りに寄り付き後は下落した。その後も雇用統計の発表を明日に控えた警戒感に続落となった。しかし、原油安でインフレ再加速懸念が緩和、さらに、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁がインフレ減速に伴い政策金利据え置きも可能とタカ派姿勢を弱めると長期金利も低下に転じ相場も下げ止まった。終盤にかけ、下げ幅を縮小し相場は一時プラス圏回復も調整的な売りに小幅安で終了した。VIX指数は18.58から18.49へ低下した。

 

NY外国為替市場:米サンフランシスコ連銀総裁のハト派発言でドル軟調に

ユーロ/ドルは、前週分の米新規失業保険申請件数が20.7万件と予想の21.0万件より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時1.0500ドルと日通し安値を更新した。ただ、米長期金利が低下に転じると一転ドル売りが優勢となり、前日の高値1.0532ドルを上抜けて一時1.0552ドルと日通し高値を更新した。明日の9月米雇用統計の発表を前にポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入った。

 

ドル/円は、米金融引き締めが長期化するとの観測が根強い中、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが先行して149.12円付近まで上昇し、アジア時間早朝に付けた日通し高値に面合わせした。ただ、米長期金利が低下に転じると次第に円買い・ドル売りが優勢となり、148.31円付近まで下押しした。なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「いかなる決定も急ぐ必要はない」「労働市場と物価の減速が続けば金利据え置きは可能」と述べたほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「米国債利回りの急上昇は堅調な経済指標と大量の国債供給を反映したもの」と指摘した。

 

NY原油先物市場は続落:先行きの需要減への警戒感高まり継続

NY原油先物市場は82.15ドル‐84.92ドルのレンジ相場となった。前日に大幅安となった流れを引き継ぎ時間外から下値を試し、82.10ドル台まで売り込まれた。ニューヨーク勢が本格参入すると、持ち高調整から一時プラス圏を回復した。もっとも、ガソリン在庫の大幅積み増しを受けた先行き需要減への警戒感は高まったままであり、調整一巡後は再び売りが強まった。期先限月の終値としては8月半ば以来の安値を記録した。アジア市場で84.92ドルまで買われたが、ロンドン市場で売りが強まり、82ドル台前半まで下落した。米国市場の前半にかけて84.59ドルまで反発したが、ガソリン需要の減少をにらんで戻り売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で一時82.15ドルまで値を下げた。

 

NY金先物市場は9日続落:買い材料見当たらず上値の重い展開

NY金先物市場は1826.20‐1843.50ドルのレンジ相場となった。市場予想より強い新規失業保険申請件数を受けて米長期金利が上昇し、為替がドル高に振れたことにも圧迫されて1826ドルまで売りが先行した。その後、金利は直ぐ低下に転じてドルも売り戻されたため、ドル建て金も下げ渋る展開に。もっとも弱気トレンドを反転させるような材料は見当たらず、前日終値を超えたところでは頭を抑えられた。アジア市場で1843.50ドルまで買われたが、米長期金利の上昇が警戒されたことで伸び悩み、米国市場の序盤にかけて1826.20ドルまで反落した。米長期金利が伸び悩んだことを受けて下げ幅は縮小し、通常取引終了後の時間外取引では主に1834ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続伸:ポジション調整目的の買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)5.01%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い4.72%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、売りが先行したものの、そのあとは明日の9月米雇用統計を控えたポジション調整目的の買いが入り上げに転じた。

 

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2023/10/05/06:47:17

米国株式市場は反発:米長期金利低下を好感した買い優勢に

NYダウは127.17ドル高の33129.55ドル、ナスダックは176.55ポイント高の13236.01ポイントで取引を終了した。民間部門のADP雇用統計9月分で雇用の伸びが予想以上に減速したため連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測後退で安心感が広がり、寄り付き後は上昇した。しかし、マッカーシー下院議長の解任を受けた政治的混乱や政府機関閉鎖懸念も根強く上値は限定的となった。また、景気後退懸念も強まりNYダウはマイナス圏に転落した。ただ、長期金利の低下でハイテクが買われナスダックは終日堅調に推移し相場を支援した。NYダウもプラス圏を回復し、終盤にかけ上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は19.78から18.58へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が低下するとドル売りやや優勢に

ユーロ/ドルは、欧州市場では、米10年債利回りが一時4.8799%前後と2007年8月以来の高水準を記録した影響を受けて1.0451ドルと日通し安値を付ける場面があった。ただ、NY市場では底堅く推移した。前日に付けた年初来安値1.0448ドルや昨年12月7日の安値1.0443ドルがサポートとして働くと買い戻しが先行した。米10年債利回りが4.71%台まで低下したことも相場の支援材料となり、一時1.0532ドルと日通し高値を付けた。9月ADP全米雇用報告が予想より弱い内容となったこともユーロ買い・ドル売りを誘った。

 

ドル/円は、NY市場に限れば149.00円を挟んだ狭いレンジ取引に終始した。重要指標である9月米ISM非製造業景況指数は53.6と市場予想通りの結果となったため、相場の反応は限られた。なお、3日のNY時間にドル円が乱高下した際、市場では「政府・日銀が円買い介入に踏み切ったのではないか」との見方が浮上していたが、本日の日銀当座預金残高の予想と短資会社の推計に基づく試算によると「当局が介入した可能性は低い」もよう。「荒い値動きとなった背景には、マーケットが神経質になっていたうえ、節目の150円を突破したことに反応したアルゴリズムが組み合わさった可能性がある」という。

 

NY原油先物市場は大幅に反落:需給のひっ迫懸念後退から売り優勢に

NY原油先物市場は84.16ドル‐89.59ドルのレンジ相場となった。時間外から上値重く推移し、米エネルギー省(EIA)が週間石油在庫統計を発表した後に下げ幅を大きく広げた。在庫統計は原油が3週連続の取り崩しとなった一方、ガソリンは約648万バレルの大幅積み増しを記録した。エネルギー需給のひっ迫懸念が後退し、先物の売り圧力を強めた。ロングの投げを巻き込みながら下げ足を速め、本日の安値圏で引けている。アジア市場で89.59ドルまで買われたが、ロンドン市場で需給ひっ迫の思惑は大幅に後退し、前日安値を下回った。世界経済の減速を警戒した売りが拡大した。米国市場では一段安となり、通常取引終了後の時間外取引で84.16ドルまで値を下げた。

 

NY金先物市場は8日続落:米長期金利高止まりで上値の重い展開

NY金先物市場は1831.60‐1846.80ドルのレンジ相場となった。時間外で売られていたところから、9月ADP全米雇用報告が予想より弱いことが分かると反発した。もっとも1847ドルにも触れず、上値の重さを確認するにとどまった。前日まで見られた米長期金利の上昇やドル高は一服したものの、水準的にはかなり高いまま。金を買いづらい状況に変わりなく、中心限月の終値としては約7カ月ぶりの安値圏を記録した。アジア市場で1831.60ドルまで下げたが、ドル高が一服していることから反転し、米国市場の序盤にかけて1846.80ドルまで値を戻した。ただ、株高を受けて買いは縮小し、通常取引終了後の時間外取引では調整的な売りが強まり、一時1831.60ドルまで下げる場面があった。

 

米国債券市場は反発:持ち高調整的な買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.09%低い(価格は上昇)5.06%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い4.73%で終了した。足もとで相場下落が続いたあとだけに、持ち高調整目的の買いが入った。この日発表の米雇用指標が労働需給の緩和を示したことも買い戻しを誘った。

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