FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/10/18/06:46:53

米国株式市場はまちまち:利上げ長期化懸念を嫌気した売り優勢に

NYダウは13.11ドル高の33997.65ドル、ナスダック34.24ポイント安の13533.75ポイントで取引を終了した。9月小売売上高の伸びが予想を大幅に上回り強い消費が確認され、利上げ長期化懸念に寄り付き後は下落した。その後、他の予想を上回る指標を受け、強い成長期待を受けた買いに転じた。ただ、2年債利回りが16年ぶり高水準になるなど長期金利の上昇に連れ売りが再開した。終盤にかけて、NYダウはかろうじてプラスを回復も、ナスダックは下げを消せず、まちまちで終了した。VIX指数は17.21から17.88へ上昇した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標受けドル買い先行

ドル/円は、9月米小売売上高が予想を大幅に上回る強い数字だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、一時149.85円と3日以来約2週間ぶりの高値を付けた。10月米NAHB住宅市場指数が予想を下回ったこと伝わると、149.60円付近まで伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。なお、欧州の取引時間帯には「日銀は2024年度の物価見通しを従来の1.9%から2%以上へ上方修正する公算が大きい」との一部報道を受けて、一時148.84円まで売り込まれる場面があった。

 

ユーロ/ドルは、良好な米小売統計や米金利上昇を受けて1.0538ドル付近まで売られたものの、下値は限定的だった。アジア時間に付けた日通し安値1.0533ドルが目先サポートとして働いたほか、欧州株価の上昇に伴うリスク選好のドル売りが出て一時1.0595ドルと日通し高値を更新した。欧州時間発表の10月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことで、ユーロ買いが入りやすい面もあった。ただ、引けにかけては米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ったため、若干伸び悩んだ。

 

NY原油先物市場は横ばい:売買材料交錯で横ばい

NY84.39ドル‐86.11ドルのレンジ相場となった。序盤は87ドル台まで反発。依然として中東の地政学リスクを背景とした買いが出ていた。ただし、一巡後は売り優勢の展開になった。ロシア中銀の見解「OPECプラスは次回会合で、来年初頭の原油増産の可能性について話しあうだろう」が伝わると、85ドル半ばまで下げ足を速めた。もっとも石油政策をコントロールできない中銀のコメントということもあり、引けにかけては下値を切り上げている。米国市場の前半にかけて86.11ドルまで値を上げたが、米長期金利の上昇を警戒した売りが強まり、一時84.39ドルまで反落。ただ、中東情勢の悪化が引き続き警戒されており、押し目買いが入ったことで通常取引終了後の時間外取引で86.09ドルまで戻している。

 

NY金先物市場は小幅に反発:米債金利上昇が上値の重し

NY金先物は1931.60‐1944.50ドルのレンジ相場となった。9月米小売売上高が市場予想よりも強かったことを受けて売られるも、為替相場でドルが対ユーロなどで下落するとドル建ての金は反発した。一時1944ドル台まで上昇し、大幅高を記録した先週末の高値に迫った。もっとも一巡後は上値を切り下げる展開になった。米・中長期債利回りが上げ幅を広げ、金利の付かない金の上値を圧迫した。

 

米国債券市場は続落:米経済が想定以上に強いとの見方から売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.10%高い(価格は下落)5.20%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.13%高い4.83%で終了した。9月米小売売上高が予想を上回ると、米経済が想定以上に強いとの見方から債券売りが膨らんだ。なお、米金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りは一時5.2373%前後と2006年7月以来の高水準を記録した。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/10/17/06:59:24

米国株式市場は上昇:米FRB要人のハト派発言受け買い優勢に

NYダウは314.25ドル高の33984.54ドル、ナスダックは160.75ポイント高の13567.98ポイントで取引を終了した。政府、同盟国が中東情勢を巡り外交的解決に向けた取り組みを進めていることを受けてさらなる深刻化懸念が後退し、寄り付き後は上昇した。ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が講演で、政策金利据え置き支持を再表明したほか、グールズビー米シカゴ連銀総裁がインタビューで、インフレ鈍化基調を認めたため金利先高観が後退しハイテクも買われた。相場は終日堅調に推移して終了した。VIX指数は19.32から17.21へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル売りがやや優勢

ユーロ/ドルは、『米金利動向や中東情勢を見極めたい』との声が聞かれる中、しばらくは1.05ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、今週本格化する米企業決算への期待感から米国株相場が大幅に上昇するとリスク選好のドル売りが次第に強まった。前週末の高値1.0559ドルを上抜けると、一時1.0563ドルと日通し高値を付けた。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.18まで低下した。

 

ドル/円は、米10年債利回りが4.72%台まで上昇したことなどを手掛かりに買いが先行した。米国株高に伴う円売りも相場の追い風となり、一時本日高値となる149.76円まで値を上げた。ただ、前週末の高値149.83円が目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。対ユーロなどでドル売りが進んだ影響も受けて、一時149.50円付近まで下押しした。心理的節目である150円に近づくと、政府・日銀による為替介入への警戒感も高まる。もっとも、NY時間の安値は149.41円で値幅は35銭程度と小さかった。今日の安値はオセアニア時間に付けた149.32円で一日の値幅も44銭程度だった。

 

NY原油先物市場は反落:買い一巡後は利食い売りに押される展開

NY原油先物市場は86.32ドル‐88.33ドルのレンジ相場となった。中東情勢の先行き不透明感が深まる中で買いが先行し、一時88ドル前半まで上昇した。もっとも前週末に大きく上げた後でもあり、一巡後は持ち高調整の売りに押される形に。バイデン米政権が、OPEC加盟国ベネズエラの石油産業に対する制裁を大幅に緩和させる可能性が高まった、との報道も下落圧力を強めた。原油先物は一時86ドル前半まで下値を広げた。米国市場の序盤にかけて88.33ドルまで値を上げたが、中東情勢の悪化を警戒した買いは一巡し、利食い売りが増えたことで一時86.32ドルまで売られる場面があった。ただ、その後は株高を意識して下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に87ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は反落:安全逃避的な買いは縮小

NY金先物市場は1921.20‐1943.00ドルのレンジ相場となった。前週末に大きく上げた反動から週明け時間外では売り戻しが先行した。もっとも、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの本格侵攻を準備していると報じられるなか、安全資産とされる金に資金が向かう動きは続いた。米長期金利の上昇で金利の付かない金の伸びは鈍ったものの、ニューヨーク勢の本格参入後からは下げ渋る展開が続いた。安全逃避的な買いは縮小し、アジア市場の終盤にかけて1943.00ドルから1921.20ドルまで下げた。しかしながら、中東情勢の悪化を警戒した買いが入ったことで反転し、米国市場の後半にかけて1935.70ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に1932ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:米国株高のリスク選好から売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)5.10%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い4.70%で終了した。米国株相場の大幅上昇を背景に相対的に安全資産とされる米国債には売りが出た。市場では「イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が中東全般に飛び火しないよう抑制する取り組みを受けて、地政学リスクへの過度な警戒が薄れた」との声も聞かれた。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/10/16/03:00:41

米国株式市場はまちまち:地政学的リスクやポジション調整目的売り優勢

NYダウは39.15ドル高の33670.29ドル、ナスダックは166.99ポイント安の13407.23ポイントで取引を終了した。銀行のシティ(C)やJPモルガン(JPM)などの好決算を好感し、寄り付き後は上昇した。その後、航空機メーカー、ボーイング(BA)の下落や10月ミシガン大学消費者信頼感指数の悪化を嫌気した売りに押された。中東情勢を巡る地政学リスクが高まる中、週末を控えたポジション調整目的の売りが出ると、指数は下げに転じる場面もあった。一方でハイテクは手仕舞い売りが優勢となり、軟調推移を継続した。VIX指数は16.69から19.32へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避によるドル・円・スイスフラン買いの展開

ユーロ/ドルは、中東情勢の緊迫化を背景に欧米株相場が軟調に推移すると、リスク回避のユーロ売り・ドル買いが優勢となった。市場では「中東の地政学リスクの高まりを背景に、世界の金融市場はリスク回避傾向を強めている」との声が聞かれた。米ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が1年先で3.8%、5年先で3.0%といずれも予想を上回ると、米長期金利が低下幅を縮小した。全般ドル買いが加速し、一時1.0496ドルと日通し安値を更新した。

 

ドル/円は、中東情勢を巡る地政学リスクが一段と高まる中、欧州株相場が軟調に推移するとリスク回避の円買いが先行し、一時149.46円と日通し安値を更新した。ミシガン大期待インフレ率の上振れをきっかけに149.73円付近まで下げ渋る場面もあったが、ユーロ/円などクロス円の下落につれた売りが出たため戻りは鈍く、一時149.47円付近まで押し戻されている。

 

スイスフランは全面高だった。対ドルでは一時0.9002スイスフラン、対ユーロでは0.9457スイスフラン、対円では166.12円まで値を上げた。パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスとイスラエル軍が戦闘を続ける中、イスラエル軍はガザの中心都市ガザ市の全住民に退避するよう求め、声明で「今後数日間、軍はガザ市で大規模な作戦を継続する」と通告した。週末を前に中東情勢の緊張が高まっていることから、安全通貨とされるスイスフランを買う動きが広がった。

 

NY原油先物市場は4日ぶりに大幅上昇:中東情勢悪化で供給不安から買い優勢

NY原油先物市場は83.35ドル‐87.83ドルのレンジ相場となった。中東情勢の緊張の高まりを背景に、原油先物は4月以来の上げ幅を記録し、4日ぶりに大幅反発で引けた。また、ロシア産原油価格の上限規制に違反したとし、米国務省がアラブ首長国連邦とトルコに拠点を置く海運会社の米国内の資産を凍結したことも、原油価格の支えになった。アジア市場の序盤に83.35ドルまで下げた後は買いが強まり、ロンドン市場で85ドルを突破し、米国市場の後半にかけて87.83ドルまで上げ幅は拡大した。中東情勢は一段と悪化し、供給不安が台頭したことが原油価格の大幅な上昇につながった。通常取引終了後の時間外取引では主に87ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は大幅反発:中東情勢悪化によるリスク回避の買い優勢

NY金先物市場は1881.50‐1944.30ドルのレンジ相場となった。パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスとイスラエル軍が戦闘を続ける中、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラがレバノン国境付近でイスラエル軍を攻撃するなど中東情勢が緊迫化していることで、安全資産の金に買いが集まり大幅に反発した。アジア市場の序盤に1881.50ドルまで下げたが、中東情勢の一段の悪化を警戒した買いが入ったことで反転、上昇した。ロンドン市場で1900ドルを突破し、米国市場の後半にかけて1944.30ドルまで一段高となった。長期金利の低下も材料視された。通常取引終了後の時間外取引では主に1942ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:中東情勢悪化からリスク回避の買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)5.04%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.09%低い4.61%で終了した。中東情勢を巡る地政学リスクが一段と高まる中、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/10/13/06:54:55

米国株式市場は反落:高インフレ長期化への懸念から売り優勢に

NYダウは173.73ドル安の33631.14ドル、ナスダックは85.46ポイント安の13574.22ポイント安の13574.22ポイントで取引を終了した。9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、高インフレ長期化への懸念に寄り付き後は下落した。コア指数は改善したためピーク金利達成に近いとの期待も根強くハイテクはまちまちで推移した。その後、30年債入札の低調な結果を受けて金利が急伸すると相場は大きく下落した。終盤にかけて、主要株式指数は下げ幅を拡大して終了した。VIX指数は16.09から16.69へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米金融引き締め長期化観測からドル買い優勢に

ドル/円は、米労働省が発表した9月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.7%上昇と予想の3.6%上昇を上回り、エネルギーと食品を除くコア指数は前年同月比4.1%上昇と市場予想と一致した。根強いインフレを示す内容だったことから、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長く続くとの見方が改めて広がった。前日の米10年債に続き、本日の30年債入札も「低調」だったことが分かると、米長期金利がさらに上昇した。全般ドル買いが活発化し、149.83円と日通し高値を更新した。

 

ユーロ/ドルは、米CPIの上振れや低調な米国債入札をきっかけに、米長期金利が上昇すると全般ドル買いが広がり、一時1.0526ドルと日通し安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.60まで上昇した。

 

NY原油先物市場は3日続落:ドル高を意識した売り優勢に

NY原油先物市場は82.31ドル‐85.20ドルのレンジ相場となった。昨日大幅に下落した反動で堅調な動きを見せていた原油先物だが、米国の原油生産量が過去最高を記録していることが判明したこともあり上値が抑えられた。NY午後に入ると米金利の上昇に連れて、ドルがほぼ全面高になり、ドルで取引される原油先物は割高感からマイナスに転じ3日続落で引けた。米国市場の前半にかけて85.20ドルまで買われたが、米長期金利の上昇やドル高を意識した売りが強まり、一時82.31ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に83ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は5日ぶりに反落:米長期金利上昇とドル高を嫌気した売り

NY金先物市場は1880.60‐1898.30ドルのレンジ相場となった。9月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想よりも上振れすると、徐々に米金利が上昇過程を辿り、金利のつかない金先物は5日ぶりに反落した。また、米金利上昇でドルがほぼ全面高となったことで、ドルで取引されることによる割高感からも売られた。米国市場の序盤にかけて1898.30ドルまで買われたが、長期金利の上昇やドル高を嫌気した売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で1880.60ドルまで反落した。

 

米国債券市場は下落:9月CPI結果の上振れで売り優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)5.07%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.14%高い4.70%で終了した。9月米消費者物価指数(CPI)の上振れをきっかけに売りが先行した。米30年債入札が低調だったことが分かると売りが加速し、利回りは一時4.7261%前後まで上昇した。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/10/12/06:49:39

米国株式市場は4日続伸:米利上げ期待を受けた買い継続

NYダウは65.57ドル高の33804.87ドル、ナスダックは96.83ポイント高の13659.68ポイントで取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了期待を受けた買いが続き、寄り付き後は上昇した。ただ、9月生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を上回ったほか、FRBのボウマン理事がインフレ抑制で追加利上げの必要性を指摘しタカ派姿勢を維持するなど高官の見解が分かれ、下落に転じた。FRB公表の9月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録ではインフレ抑制で高金利を当面維持していく必要性が強調され、政策を慎重に進める姿勢が示されたため下値も限定的となった。金利の低下を受けてハイテクが買われ相場を押し上げ。終盤にかけダウもプラスに回復し終了した。VIX指数は17.03から16.09へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の低下幅を縮めるとドル買戻し

ドル/円は、9月米卸売物価指数(PPI)が総合・コアともに予想を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行した。米10年債入札が『やや不調』に終わり、同債利回りが4.62%台まで低下幅を縮めると全般ドル買いが活発化し、一時149.33円と日通し高値を更新した。なお、米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月19-20日分)では「当局者はインフレの鈍化を継続させるため、景気抑制的な政策を当面維持すべきとの認識で一致」「FOMCは慎重に進む位置にあるほか、政策はデータに基づいて決定され、リスクバランスを考慮するとの見解で全参加者が一致した」との見解が示された。

 

ユーロ/ドルは、米PPIの上振れを材料にユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0583ドルと日通し安値を付けたものの、一部ユーロクロスの上昇につれた買いが入ると持ち直し、一時1.0635ドルと日通し高値を更新した。ただ、NY午後に入ると低調な米10年債入札をきっかけに米長期金利が低下幅を縮めたためユーロ売り・ドル買いが優勢になり、1.0585ドル付近まで押し戻される場面があった。もっとも、米長期金利が再び低下すると1.0620ドル付近まで強含むなど、方向感に乏しい展開だった。

 

NY原油先物市場は大幅続落:原油の供給不安の緩和から売り優勢に

NY原油先物市場は83.11ドル‐86.51ドルのレンジ相場となった。中東情勢は激化しているものの、原油先物価格への影響は限られるとの声が徐々に高まっていることで、値幅を伴い続落した。また、NYタイムズ紙が「米情報局の情報として『ハマスによるイスラエルへの攻撃は、イランにとってもサプライズだった」」と報じたことで、イランへの新たな制裁も回避され、イラン産原油の流通が滞ることがなくなったとの観測などが原油先物売りにつながった。ロンドン市場の序盤にかけて86.51ドルまで売られたが、米国市場の中盤にかけて83.11ドルまで反落。原油の供給不安は緩和されつつあり、需給ひっ迫を警戒した買いはさらに縮小した。通常取引終了後の時間外取引では主に84ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は4日続伸:米金融引き締め長期化観測後退から買い

NY金先物市場は1871.70‐1890.90ドルのレンジ相場となった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化観測が後退し、米10年債利回りが先月30日以来となる水準まで低下したことで金先物は4日続伸して引けた。また、米金利低下に伴いドルインデックスは先月25日以来の水準まで下がったことで、ドルで取引される金先物は割安感からも買いが出やすかった。アジア市場で1871.70ドルまで売られたが、米国市場の後半にかけて1890.90ドルまで反発した。米長期金利の低下やユーロ高を受けた買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に1887ドル挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米金融引き締め長期化の警戒感和らぎ買い

米国債券市場で中期ゾーンは変わらずだった。米2年債利回りは前営業日比変わらず4.99%で終了した。また、長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.09%低い(価格は上昇)4.56%で終了した。このところ米連邦準備理事会(FRB)高官が相次いで追加利上げに慎重な姿勢を示していることから、米金融引き締めが長く続くとの警戒感が和らぎ買いが入りやすかった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ