★米国株式市場はまちまち:トルコの通貨危機後退や米中通商交渉再開期待
NYダウは8.68ドル高の26154.67、ナスダックは3.67ポイント安の8010.04で取引を終了した。昨日のトルコの大幅利上げにより通貨危機への懸念が後退したほか、米中通商交渉の再開への期待からアジア・欧州株が全面高となり、買いが先行した。ただ、依然としてトランプ大統領が中国からの輸入品2000億ドル相当への関税引き上げを希望していることが報じられると、貿易摩擦懸念から上値の重い展開となった。一方で、米長期金利の上昇でゴールドマン・サックスなど金融株が買われたほか、原油価格の上昇でシェブロンなど石油株が買われた。VIX指数は12.37から12.07へ低下した。
★NY外国為替市場:ドルが全般買われる展開
ドル/円は、。米8月小売売上高は予想を下回ったものの、前月の数値が上方修正されたことから円売り・ドル買いが先行した。米国株相場が小高く始まり、米長期金利が上昇すると円売り・ドル買いが加速し、一時112.16円と7月20日以来の高値を付けた。米8月鉱工業生産指数や9月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値がいずれも予想より良好な内容となったことも相場の支援材料となった。ただ、『トランプ大統領は貿易協議にかかわらず、中国製品2000億ドルに追加関税の賦課を望む』との報道が伝わると、米国株の失速とともに円買い・ドル売りが入り111.88円付近まで下押しする場面があった。なお、カプラン米ダラス連銀総裁は『FRBは中立水準まで金利を引き上げるべき』と述べたほか、エバンズ米シカゴ連銀総裁は『今年の利上げ回数が計4回になっても意外ではない』『緩やかな金利上昇が正しい』などとタカ派発言もドルを支えた。ユーロ/ドルは、欧州の取引時間帯に一時1.1722ドルまで値を上げたものの、この日発表の米経済指標が概ね良好な内容だったことから徐々にユーロ売り・ドル買いが優勢に。欧州中央銀行(ECB)筋の話として『欧州景気に対するリスクは下方向』と伝わると、一時1.1621ドルまで値を下げた。市場では『1.1650ドルを割り込むと短期筋のストップロスを誘発し下げ幅を広げた』との指摘があった。
★原油先物市場は反発:好悪材料で上下に振れる
NY朝方は前日の流れを引き継ぎ売りが先行し、一時68ドル割れまで弱含んだ。しかし、米国によるイラン産原油の禁輸に対する供給懸念は根強く、週末を控えて買い戻しが強まった。ただ、その後米中貿易摩擦への懸念が再び高まると、今度は需要への不透明感から69ドル割れまで売り戻されて引けた。また、熱帯低気圧『アイザック』がメキシコ湾岸に接近しており、エネルギー関連の運営に影響を与える可能性も懸念材料となった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比7基増の867基と増加した。
★NY金・銀先物市場は続落:米長期金利上昇とドル高を嫌気
NY金先物市場は、1201.10ドルまで下げた。米9月ミシガン大信頼感指数速報値が市場予想を上回り半年ぶりの高水準に達したこと。米利上げが確実視されている月下旬のFOMCを前に米金利は上昇傾向にあり、金には売りが出やすかった。また、全般的にドル買いが進んだことも売り材料となった。
★米国債券市場は続落:良好な米経済で売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%高い(価格は下落)2.99%で終了した。一時3.0014%前後と8月2日以来の高水準まで上昇した。米景気の拡大を示す経済指標の発表が相次ぎ、債券売りにつながった。
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