FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米追加経済対策成立期待の高まりで買い優勢

NYダウは27.70ドル高の31458.40ドル、ナスダックは69.70ポイント高の14095.47ポイントで取引を終了した。2月のミシガン大消費者マインド指数が予想外に低下したことや3連休となる週末を前に目先の利益を確定する売りが優勢となった。しかし、下院歳入委員会が1400ドルの個人向け現金給付を柱とする5935億ドル規模の家計支援策を可決しバイデン政権の追加経済対策成立期待が高まったほか、大統領が製薬大手ファイザー、モデルナと新型コロナワクチンの追加供給契約し全国民の接種分を確保したと発表したことなどが下支えとなり引けにかけ上昇に転じた。主要株式指数は史上最高値を更新し終了した。VIX指数は21.25から19.97へ低下した。

 

NY外国為替市場:前半ドル高も引けにかけてドル安

ドル/円は、欧州市場序盤にコモディティ価格の下落に伴うドル高・資源国通貨安が進んだ流れに沿って、一時105.18円まで値を上げた影響が残った。ただNY市場に入ると、商品相場が持ち直したことでドル安が進み、一時104.91円付近まで下押しした。ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル売りも観測された。もっとも、NY時間の値幅は21銭程度と小さかった。春節でアジア市場の大半が休場だったうえ、米国もプレジデンツデーに伴う3連休を控えていることから、比較的静かな商いとなった。なお、米10年物国債利回りは一時1.2099%前後と約11カ月ぶりの高水準を付けたほか、米30年物国債利回りは2.0115%前後と約1年ぶりの高水準を付けたものの、相場の反応は限られた。 

 

ユーロ/ドルは、原油や銅など商品相場が下落したことでドル高・資源国通貨安が進むと、ユーロに対してもドル買いが先行し、一時1.2082ドルと日通し安値を付けた。ただ、商品相場が持ち直すと一転ユーロ買い・ドル売りが優勢に。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローも観測されて、一時1.2129ドル付近まで値を戻した。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値1.2135ドルを上抜けることは出来なかった。 

 

NY原油先物市場は大幅反発:需要が拡大するとの思惑から買い優勢

NY原油先物市場は57.41ドル-59.82ドルのレンジ相場となった。時間外では前日から続くポジション調整の売りが続き、一時57ドル半ばまで下値を広げた。しかしながらNY勢が本格参入すると一転して買いが優勢になった。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むことで経済が正常化し、エネルギー需要が拡大するとの思惑などを背景に上値を試す展開となった。59ドル超えではテクニカル的な買いも巻き込み、59ドル後半まで上げ足を速めた。ロンドン市場で57.41ドルまで下落したが、まもなく反転。ニューヨーク市場の序盤でやや伸び悩む場面があったが、中東情勢の悪化が警戒されたことで59.82ドルまで一段高となった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比5基増加の397基となった。

 

NY金先物市場は小幅安:米長期金利の意識した売りに押される

NY金先物市場は1810.10-1831.50ドルのレンジ相場となった。軟調に始まったものの、為替相場でドルが売り戻されるとドル建ての金先物は反発した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1810.10ドルまで売られたが、この日発表された2月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は市場予想を下回っており、一時1831.50ドルまで戻した。ただ、3連休を控えていることや米長期金利が再上昇したことから、換金目的の売りが優勢となり、通常取引終了後の時間外取引で1817.60ドルまで下落した。

 

米国債券市場は続落:ポジション調整目的の売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.20%で終了した。3連休となる週末を前にポジション調整目的の売りが優勢となった。10年債利回りは一時1.2099%前後と約11カ月ぶりの高水準を付けたほか、30年債利回りは2.0115%前後と約1年ぶりの高水準を付けた。 

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