FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利益確定売り優勢で終日軟調

NYダウは9.93ドル安の31375.83ドル、ナスダックは20.06ポイント高の14007.70ポイントで取引を終了した。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが先行し、一時140ドル近く下落した。ただ、バイデン政権が推し進める大規模な追加コロナ支援策への期待感は高く、ハイテクが下値を支えダウは上昇に転じる局面もあったが戻り鈍く終日軟調推移となった。ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新して終了。VIX指数は21.24から21.63へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下で全般ドル安基調

ドル/円は、米10年債利回りが一時1.1379%前後まで低下したことを受けて、円買い・ドル売りが進行し、一時104.46円まで値を下げた。ただ、104.50円から104.20円までは断続的に買いオーダーが観測されていることから、売り一巡後は104.60円台まで下げ渋った。もっとも、NY時間に限れば狭いレンジでの値動きだった。本日は米経済指標の発表などの相場材料に乏しく、大きな方向感は出なかった。市場では『明日発表の1月米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたい』との声も聞かれた。 

 

ユーロ/ドルは、しばらくは1.2100ドルを挟んだもみ合いの展開が続いていたが、安く始まった米国株相場が持ち直すとリスク選好のドル売りが優勢となり、一時1.2122ドルと日通し高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時90.43まで低下した。 

 

ポンド/ドルは一時1.3820ドルと2018年4月以来約2年10カ月ぶりの高値を付けた。英国では新型コロナウイルスワクチンの接種が順調に進んでおり、経済正常化への期待感からポンド買いが優勢となった。英中銀(BOE)のマイナス金利導入の可能性が後退していることもポンド買いを誘った。

 

NY原油先物市場は7日続伸:原油の安定供給への懸念から買い継続

NY原油先物市場は57.27ドル-58.62ドルのレンジ相場となった。6日続伸した後でもあり、持ち高調整の売りに押されて57ドル前半まで下落した。ただ需給の引き締まりへの期待は根強く、売り一巡後は58ドル台まで反発。10日公表の米エネルギー情報局(EIA)週間在庫統計に対する警戒感も下値の堅さに繋がった。アジア市場で58.62ドルまで買われたが、その後は上げ渋っており、ニューヨーク市場で57.27ドルまで売られた。 

 

NY金先物市場は3日続伸:インフレヘッジとしての買いが下支え

NY金先物市場は1830.30-1849.50ドルのレンジ相場となった。為替市場でドル売り・ユーロ買いが進み、割安感がでたドル建ての金先物は時間外から買い優勢となった。米国勢が本格参入すると利益確定の売りに押されたが、財政支出の拡大が確実視されるなかで米金利先高感が高まっており、インフレヘッジとしての金買いが下値を支えた。ユーロ高を意識してロンドン市場の序盤にかけて1849.50ドルまで買われたが、ユーロ高が一服したことから、ニューヨーク市場では1848.60ドルまで戻した後、1832.60ドルまで売られた。 

 

米国債券市場は反発:ポジション調整目的の買い

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.16%で終了した。明日の1月米消費者物価指数(CPI)や10年債入札を前に、ポジション調整目的の買いが入った。 

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