FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米景気回復期待から買い優勢

NYダウは237.52ドル高の31385.76ドル、ナスダックは131.34ポイント高の13987.64ポイントで取引を終了した。米追加経済対策が早期に成立し、米景気回復を後押しするとの期待から買いが優勢になった。イエレン米財務長官が前日のテレビ番組で『バイデン政権の追加経済対策が成立すれば2022年までに完全雇用を実現できる』と述べたことも投資家心理の改善につながった。また、原油高や新型コロナウイルスワクチンの接種が進んでいること、国内での新型コロナの感染拡大が鈍化傾向にあることも支援し、終日堅調に推移した。VIX指数は20.87から21.24へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ドルは米長期金利動向に振れる展開

ドル/円は、欧州序盤に105.67円と日通し高値を付けたものの、前週末の高値105.77円がレジスタンスとして意識されると失速した。一時は1.1981%前後と昨年3月19日以来約11カ月ぶりの高水準を付けた米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重石となり、105.11円と日通し安値を更新した。市場では『200日移動平均線が位置する105.57円付近では利食い売りなどが出やすい』との指摘もあった。約1年ぶりに2%台に乗せた米30年債利回りもNY市場に入ると低下に転じた。 

 

ユーロ/ドルは、時間外の米長期金利が上昇したことをきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し一時1.2020ドルと日通し安値を付けたものの、米金利が低下に転じると1.2066ドルと日通し高値を更新した。もっとも、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングにかけてユーロクロスが売られると、ユーロドルにも売りが出て1.2033ドル付近まで伸び悩んだ。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が『新型コロナウイルス急増はユーロ圏の経済活動に重大な下振れリスク』『緩和的な金融政策スタンスは依然として不可欠』などと述べたことも相場の重石となった。 

 

NY原油先物市場は6日続伸:原油需要回復期待から買い継続

NY原油先物市場は57.00ドル-58.14ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)プラスが高水準で協調減産を順守していることや、サウジアラビアが産油量の追加削減を自主的に実施する方針を示したことなどが依然として相場の支えとなっている。米国の大規模な追加支援策によるエネルギー需要回復への思惑などにも後押しされ、一時58ドル台を記録した。一部で中東情勢の不安定化が警戒されており、原油供給への懸念が生じている 。

 

NY金先物市場は続伸:インフレヘッジとしての買い

NY金先物市場は1807.30-1840.60ドルのレンジ相場となった。為替市場でドル売り・ユーロ買いが進んだ場面では、ドル建ての金に割安感がでて買い優勢となった。また、バイデン新政権や与党・民主党が財政拡大を推し進めようとする中で金利先高感が強まっており、インフレヘッジとしても金に資金が向かった。アジア市場で1807.30ドルまで下げた後、反転し、ニューヨーク市場で1840.60ドルまで買われた。

 

米国債券市場は小幅続落:一時約11ヵ月ぶりの高水準

米国債券市場で長期ゾーンは小幅続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.17%で終了した。利回りは時間外取引で一時1.1981%前後と昨年3月19日以来約11カ月ぶりの高水準を付けた。ただ、通常取引では利益確定目的の買い戻し(金利は低下)が入ったため、持ち直す場面もあった。 

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