FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利食い売り先行後下げ止まる

NYダウは36.12ドル高の30723.60ドル、ナスダックは2.23ポイント安の13610.54ポイントで取引を終了した。前日までの2日間で大幅に上昇した反動で利食い売りなどが先行すると、一時160ドル超下げた。ただ、そのあとは予想を上回ったADP雇用統計やISM非製造業景況指数を受けて下げ止まり、米追加経済対策への期待から徐々に買い戻しが優勢になった。前日に好決算を発表したグーグルの親会社アルファベットの急伸などが相場を下支えし、一時100ドル超上昇する場面があった。ナスダック総合指数は史上最高値付近で伸び悩んだ。VIX指数は25.56から22.91へ低下した。

 

NY外国為替市場:オプション絡みの取引に神経質な動き

ドル/円は、105.00円に観測されているオプション絡みの取引に左右される神経質な動きが続いた。市場では『4日と5日に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが105.00円に観測されており、小幅なレンジに収れんしやすい』との声が聞かれ、NY時間の値幅は13銭程度と非常に小さかった。今日一日の値幅も19銭程度だった。なお、1月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数は17.4万人増と予想の4.9万人増を大幅に上回ったほか、1月米ISM非製造業指数は58.7と予想の56.8より強い内容となったが、相場の反応は限られた。

 

ユーロ/ドルは、足もとのドル高傾向が顕著となる中、前日の安値1.2012ドルを下抜けて一時1.2004ドルと昨年12月1日以来約2カ月ぶりの安値を付けた。ただ、1.2ドルの大台割れは回避した。1.2000ドルに観測されている厚めの買いに下値を支えられた。イタリアのマッタレッラ大統領はこの日、次期首相候補にドラギ前欧州中央銀行(ECB)総裁を指名し、組閣作業を要請した。ただ、新政権樹立に向けた各党との調整は容易ではなく、多数派の支持を得られるかは不透明である。

 

NY原油先物市場は3日続伸:需給引き締まりを期待した買い継続

NY原油先物市場は54.81銅r-56.33ドルのレンジ相場となった。需給引き締まり期待を背景とした買いが継続し、中心限月3月限は一時56.33ドルと約1年ぶりの高値をつけた。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間石油統計で、原油在庫は市場の積み増し予想に反して99.4万バレルの取り崩しとなった。また、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する『OPECプラス』はパンデミック(世界的大流行)による余剰供給を迅速に解消する取り組みを継続すると表明した。アジア市場で54.81ドルまで下げた後、反転。ニューヨーク市場の中盤にかけて56.33ドルまでじり高となった。 

 

NY金先物市場は小反発:ポジション調整主導のか戻し

NY金先物市場は1830.10-1845.90ドルのレンジ相場となった。昨日の大幅安の反動で買いが先行した。ただ、ポジション調整主導の動きとなり、ドル高・ユーロ安がドル建ての金の上値を圧迫したこともあり、値幅は限られた。アジア市場で1845.90ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて1830.10ドルまでじり安となったが、ユーロ売り・米ドル買いは一服したことから、金先物は下げ渋り、一時1839.20ドルまで戻した。

 

米国債券市場は続落:好調な米経済指標を受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)1.13%で終了した。米追加経済対策の成立に伴う国債増発観測が相場の重しとなったほか、1月ADP全米雇用報告や1月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが債券売りを誘った。 

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