FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:投機的取引で相場混乱を警戒した売り優勢

NYダウは620.74ドル安の29982.62ドル、ナスダックは266.46ポイント安の13070.70ポイントで取引を終了した。中国株式相場の下落や一部投機過熱を受けた金融システム安定リスクの上昇が警戒され、寄り付き後大きく下落した。また、米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が発表した新型コロナウイルスワクチンの予防効果について『それほど高くない』と受け止められ、失望売りが広がった。個人投資家が利用する『ロビンフッド』などのアプリを通じた投機的な取引で、相場が一段と混乱するとの警戒から売りが強まった面もある。NYダウは一時740ドル超下落し、節目の3万ドルを割り込んだ。
 空売りを専門とする米投資情報会社シトロン・リサーチはこの日、20年間続けてきた株式の空売り調査を中止すると発表した。アジア時間に『同社が日本時間23時に重大発表を行う。個人投資家は注目すべき』との報道が伝わり、市場の注目が集まっていた。VIX指数は30.21から33.09へ上昇した。VIX指数は30.21から33.09へ上昇した。

 

NY外国為替市場:全般リスク回避のドル買い優勢

ドル/円は、欧州市場では一時104.94円と昨年11月16日以来の高値を付けたものの、NY市場では狭いレンジでのもみ合いに終始した。節目の105.00円手前で頭の重さが確認される中、欧州・オセアニア通貨に対してドル売りが先行した影響を受けて一時104.61円付近まで下押ししたものの、クロス円の上昇につれた買いが入り104.85円付近まで強含んだ。NYダウが一時740ドル超下落し節目の3万ドルを割り込んだことで、リスク回避的なドル買いも根強かった。

 

ユーロ/ドルは、欧州株相場や時間外のダウ先物の下げ渋りを受けて、投資家のリスク回避姿勢が後退しユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.2156ドルと日通し高値を更新した。ただ、現物の米国株相場が安く始まると再びリスク回避の動きが見られたため、上値が重くなった。 

 

NY原油先物市場は小幅続落:世界的な株安を嫌気した売り

NY原油先物市場は51.93ドル-53.25ドルのレンジ相場となった。世界的な株安が景気回復の弱さによるエネルギー需要の不調を意識させた。原油相場は強い方向感こそ示さなかったものの、重く推移した。アジア市場の終盤に51.93ドルまで下落したが、ニューヨーク市場の序盤にかけて53.25ドルまで買われる場面があった。しかしながら、欧米株安を嫌気した売りが強まり、一時52.01ドルまで反落した。

 

NY金先物市場は反発:欧米株安でリスク回避の買い

NY金先物市場は1841.20-1878.90ドルのレンジ相場となった。主要通貨に対するドル安がドル建て金価格の割安感につながり買いを集めた。NYダウが3万ドル割れとなるなど株価の調整も、リスク回避資産となる金の買い材料となった。アジア市場で1841.20ドルまで売られた後、反転し、ニューヨーク市場の序盤にかけて1878.90ドルまで買われた。

 

米国債券市場は続落:強い米経済指標受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.06%で終了した。12月米個人消費支出(PCE)や個人所得、1月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が予想より強い内容となったことを受けて売りが出た。ただ米国株の大幅反落で、引けにかけては買いが入り下げ渋った。 

 

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