FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:景気見通しの改善で買い優勢に

NYダウは167.71ドル高の30391.60ドル、ナスダックは120.51ポイント高の12818.96ポイントで取引を終了した。ジョージア州上院選決選投票を警戒し寄り付き後下落した。しかし、12月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことを受けて、前日に下げが目立った景気敏感株を中心に押し目買いが入った。運航再開した主力小型機『737MAX』の出荷が進んでいると伝わったボーイングが4%超上げたほか、原油先物価格の急反発を背景にシェブロンが2%超上昇した。VIX指数は26.97から25.34へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株が底堅くリスク選好のドル売り

ユーロ/ドルは、『ドイツは新型コロナウイルス感染拡大抑制のための全土ロックダウン期間を月末まで延長する方針』との報道が伝わると、ユーロ売り・ドル買いが先行した。メルケル独首相が正式に規制強化すると発表すると、一時1.2254ドル付近まで下押しした。ただ、米国株相場が底堅く推移するとリスク選好のドル売りが優勢になった。原油先物価格の大幅反発を背景に、対産油国通貨中心にドル安が進んだ影響も受けて一時1.2306ドルと日通し高値を更新した。もっとも、昨年12月31日と前日に付けた高値1.2309ドルや、12月30日に付けた2018年4月以来の高値1.2310ドルがレジスタンスとして意識されると若干伸び悩んだ。 

 

ドル/円は、米上院の主導権獲得を懸けたジョージア州決選投票の結果を見極めたいとのムードが広がる中、しばらくはもみ合いの展開が続いていた。しかし、米国株が底堅く推移し、原油先物価格が急伸するとドル売りが優勢となった。円に対してもドル安が進行し、一時102.61円と昨年3月10日以来約10カ月ぶりの安値を付けた。なお、12月米ISM製造業景気指数が60.7と予想の56.5を上回ったことが分かると買い戻しが強まる場面もあったが、反応は一時的だった。 

 

WTI原油先物価格が昨年2月以来の高値となる50ドル台まで大幅上昇したことで、産油国通貨とされるカナダドルに買いが集まった。対米ドルでは一時1.2656カナダドル、対円では81.12円まで上昇した。同じく産油国通貨とされるノルウェークローネは対ドルでは8.4589クローネ、対ユーロでは10.4047クローネ、対円では12.13円まで値を上げた。『石油輸出国機構(OPEC)プラスは生産量を大方据え置くことで合意』『サウジアラビアは2月と3月に自主減産を計画』と伝わったことなどが原油高の背景となった。

 

NY原油先物市場は大幅反発:需給改善期待で買い優勢に

NY原油先物市場は47.24ドル-50.20ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)プラスの会合が始まるまでは前日比で弱含んでいた原油先物相場だったが、会合でサウジアラビアが2月と3月に単独で減産するとの関係者筋の話が伝わると上昇に転じた。その後、OPECプラスは大方据え置くことで合意となり、昨日ロシアが生産引き上げを主張したと伝わっていただけに上げ幅を大幅に拡大し、一時50ドル台を回復し昨年2月以来の水準まで上昇した。

 

NY金先物市場は小幅続伸:ドル安を好感した買い優勢

NY金先物市場は1938.40-1957.00ドルのレンジ相場となった。金先物相場はしばらくの間方向感のない値動きが続いていたが、ドルが対円では昨年3月以来の水準まで売られ、欧州通貨やオセアニア通貨に対してもドルが売られたことで、ドル安を好感し金先物は5日続伸して引けた。アジア市場で1938.40ドルまで売られたものの、ニューヨーク市場の序盤で1955ドル台を回復。一時1941.80ドルまで下げたが、米国の政治不安を意識して通常取引終了後の時間外取引で1957.00ドルまで一段高となった。

 

米国債券市場は下落:景気回復期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)0.95%で終了した。12月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことを受けて、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株の上昇も相場の重石となった。 

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