FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米追加経済対策成立への期待後退で売り優勢

NYダウは105.07ドル安の30068.81ドル、ナスダックは243.82ポイント安の12338.95ポイントで取引を終了した。良好な経済指標を好感し上昇して寄り付いた。しかし、米追加経済対策を巡る協議で進展が見られず、投資家心理の悪化につながった。足もとの高値警戒感が意識されたこともあり、一時は220ドル超安まで下げ幅を広げる場面も見られた。VIX指数は20.68から22.27へ上昇した。

 

NY外国為替市場:欧州通貨中心に振れる展開

ユーロ/ドルは、ユーロ/ポンドなど一部ユーロクロスの下げにつれて売りが先行した。米国株式相場の下落などを背景にしたリスク回避目的の売りも出た。明日から欧州中央銀行(ECB)定例理事会や欧州連合(EU)首脳会議などの重要イベントを控えていることもあって、持ち高調整目的の売りも観測され、一時1.2059ドルまで下押した。引けにかけては1.2080ドル台まで買い戻されたものの、戻りは限定的だった。

 なお、ポンド/ドルはNY時間に入って1.3478ドルまで上昇したが、一巡後はドルの買い戻しに伴って1.33ドル台半ばまで反落した。ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長の会談を控えて、英国側やEU側の関係者筋から様々な発言が伝わったものの、いずれも相場への影響は限られた。 

 

ドル/円は、ドル買い戻しの流れに沿って下値を切り上げる展開となり、一時104.41円まで本日高値を更新。もっとも、その後はクロス円の下落につれて上値が重くなり、104.10円台まで押し戻された。

 

NY原油先物市場は3日続落:原油在庫の大幅増を嫌気した売り

NY原油先物市場は44.95ドル-46.24ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスワクチンの早期承認が確実視されるなか、経済活動の正常化期待を支えに原油先物は46ドル台前半まで買いが先行した。しかしながらその後、週間統計で原油在庫の大幅増が分かると45ドル割れまで急落した。売り一巡後は前日比プラス圏に浮上する場面もあったが、引けにかけては再び売りが優勢となった。米エネルギー省(EIA)が発表した4日時点の週間石油在庫では、原油は1518.9万バレルの積み増しとなった。 

 

NY金先物市場は反落:来年以降の経済正常化を意識した売り

NY金先物市場は1828.20-1875.90ドルのレンジ相場となった。バイデン次期米大統領が昨日の記者会見で、政権発足後100日間で1億回分の新型コロナウイルスワクチンの接種を目指すと発表した。足もとでは感染が拡大しているものの、来年以降の経済正常化が意識されて安全資産の金は売りが先行した。為替相場でドルが堅調に推移したこともドル建ての金先物への売りを促し、本日のほぼ安値圏で引けた。アジア市場で1875.90ドルまで買われたが、その後は伸び悩み。ユーロの反落や米長期金利の反発を意識してポジション調整的な売りが活発となり、1828.20ドルまで下落した。

 

米国債券市場は下落:ウイルスのワクチン普及期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%たかい(価格は下落)0.93%で終了した。新型コロナウイルスのワクチン普及期待を受けて、安全資産とされる債券相場に売りが出た。また、10年債入札の結果が『やや低調だった』ことも相場の重しとなった。 

 

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