FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:序盤から利益確定売りが優勢で終日軟調

NYダウは167.09ドル安の29783.35ドル、ナスダックは24.79ポイント安の11899.34ポイントで終了した。昨日に史上最高値を付けたこともあって序盤から利益確定売りが優勢となった。10月米小売売上高が予想より弱い内容だったことも投資家心理の悪化につながり、指数は一時430ドル超下げた。また、アマゾン(AMZN)の参入を嫌気してドラッグストアを中心に売りが広がった。ただ、ボーイングやセールスフォース・ドットコムなどには押し目買いが入ったため、一巡後は下げ幅を70ドル超安まで縮める場面があった。 

 

NY外国為替市場:NY市場は104.20円のもみ合い相場で終始

ドル/円は、10月米小売売上高が予想を下回る結果となったことが分かると米長期金利の低下とともに104.04円まで値を下げた。もっとも、節目の104円を前に下げ止まると、その後は104.20円を挟んだもみ合いとなるなどNY時間に限れば値幅は狭かった。
 なお、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が『目先の経済回復には下方向のリスク』『経済は依然として財政・金融政策を必要としている』などと述べたが、相場への影響はほとんど見られなかった。 

 

ユーロ/ドルは、弱い米小売統計を受けてドル安が進んだことを支えに一時1.1894ドルまで上昇した。ただ、1.1900ドルまで断続的に観測されている売りオーダーをこなせず、一巡後はユーロ円の下落につれた面もあり1.1850ドル台まで上値を切り下げた。 

 

NY原油先物市場は小幅続伸:中東情勢の悪化懸念の買いも

NY原油先物市場は40.81ドル-41.93ドルのレンジ相場となった。昨日上昇の反動から調整売りが先行した。週間在庫統計で原油積み増しが見込まれていることも重石となり、NY原油先物は40ドル半ばまで下値を広げた。もっとも売り一巡後は、石油輸出国機構(OPEC)プラスによる減産延長への警戒感が高まり反発した。ニューヨーク市場の序盤にかけて40.81ドルまで売られたが、世界経済の早期正常化への期待や、バグダットの米国大使館付近にロケット弾着弾との報道を受けて通常取引終了後の時間外取引で41.89ドルまで買われる場面があった。

 

NY金先物市場は3日ぶりに反落:換金目的の売り優勢

NY金先物市場は1882.20-1892.70ドルのレンジ相場となった。10月米小売売上高が予想を下回り、前回値も下方修正されたことが分かると、安全資産の金はじり高となる場面があった。もっとも、売り先行の米株指数が底堅さを取り戻すと金先物は上値を切り下げ、戻り鈍いまま引けた。アジア市場で1882.20ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1892.70ドルまで買われた。ただ、その後は伸び悩んだ。換金目的とみられる売りが優勢となり、金先物は1885ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:リスク回避の債券買いが優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)0.85%で終了した。時間外の米株価指数先物が下落したため、欧州時間から米国債は買われた。低調な10月米小売売上高も買いを誘い、その後も引けにかけて底堅く推移した。

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