FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:コロナワクチンの早期普及期待から買い優勢

NYダウは399.64ドル高の29479.81ドル、ナスダックは119.70ポイント高の11829.29ポイントで取引を終了した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。シスコシステムズやウォルト・ディズニーの四半期決算が好調だったことを受けて、買いが優勢となった。新型コロナウイルスワクチンの早期普及への期待から、投資家のリスク選好意欲が強まったことも買いを誘った。また、10月生産者物価コア指数が予想以上に低下したほか、11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値も予想外に悪化しており連邦準備制度理事会(FRB)が当面、大規模緩和を継続するとの見方も買い材料となり、引けにかけては上げ幅を拡大した。VIX指数は23.45から23.10へ低下した。

 

NY外国為替市場:弱い米経済指標受けドル売り優勢

ドル/円は、10月米卸売物価指数(PPI)は予想を上回ったものの、食品とエネルギーを除くコア指数が予想を下回ったため円買い・ドル売りが先行した。10日の安値104.82円を下抜けると目先のストップロスを断続的に巻き込んだ。11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が予想より弱い内容となったことも相場の重しとなり、一時104.56円と日通し安値を付けた。週末を控えたポジション調整目的の売りも出た。
 なお、米メディアが報じたところによると『米大統領選で勝敗が判明していなかったジョージア州では民主党のバイデン前副大統領が、ノースカロライナ州ではトランプ大統領が勝利を確実にした』もよう。全50州と首都ワシントンの勝者が決まり、全米538人の選挙人中、バイデン氏が306人、トランプ氏が232人を獲得したことになる。 

 

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入ったほか、米国株相場の上昇に伴うリスク選好のドル売りが出た。一時1.1837ドルと日通し高値を更新した。

 

ポンド/ドルは、ジョンソン英首相の上級顧問であるドミニク・カミングス氏が年末までに退任する見通しと伝わったことで、市場では『対欧州連合(EU)強硬派であるカミングス氏が辞任すれば、英国のEUに対する姿勢が軟化し、交渉妥結に近づくのではないか』との期待が高まりポンド買い戻しを誘った。

 

NY原油先物市場は続落:需給改善期待の後退で売り優勢

NY原油先物市場は40.09ドル-40.94ドルのレンジ相場となった。コロナワクチン期待で週前半に大きく値を上げた反動で売りに押された。欧米でコロナ感染の再拡大が止まらず、コロナの早期収束見通しに慎重なムードが広がり、原油の需給引き締まり期待が後退し、軟調な動きとなった。また、国際エネルギー機関(IEA)が昨日、2021年上半期に世界の石油需要が大きく上昇する公算は小さいとの見解を示したのも原油の上値を圧迫した。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比10基増加の236基となった。

 

NY金先物市場は続伸:ユーロの反発を意識した買い優勢

NY金先物市場は1872.10-1895.80ドルのレンジ相場となった。コロナワクチン開発への楽観論を背景とした売りが一段落し、欧米でのコロナ感染の再拡大の景気への影響が懸念され、安全資産の金に買いが入った。また、ドルが対ユーロで下落したのもドル建ての金の買いを後押した。ア ジア市場で1872.10ドルまで下げたが、まもなく反転。ニューヨーク市場の序盤にかけて1895.80ドルまで買われた。

 

米国債券市場は反落:前日の上昇の反動売り

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.90%で終了した。前日の大幅上昇(利回りは低下)の反動で売りが出たほか、米国株相場の上昇が相場の重石となった。 

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