★米国株式市場はまちまち:新型コロナウイルスの感染収束期待から買い
NYダウは834.57ドル高の29157.97ドル、ナスダックは181.45ポイント安の11713.78ポイントで取引を終了した。米大統領選の結果に目処がつき不透明感が一段と後退したほか、米ファイザーが発表した新型コロナウイルスのワクチンの治験結果を受けて、感染収束への期待が高まった。NYダウは一時1600ドル超上昇し、取引時間中の史上最高値を更新した。3万ドルの大台に迫った。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落した。在宅勤務の拡大などを追い風にコロナ禍でも買われてきたハイテク株には売りが優勢となった。VIX指数は24.86から25.75へ上昇した。
★NY外国為替市場:米長期金利急騰でドル買い優勢
ドル/円は、米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領の勝利が確実となり、米政治の不透明感が後退すると、投資家のリスク志向が高まり円売り・ドル買いが優勢になった。米製薬大手ファイザーが独バイオ医薬ベンチャーのビオンテックと共同開発中だったワクチンについて、『臨床試験で90%以上に感染予防の効果があった』と発表すると、市場では『新型コロナ感染を制御できる可能性が高まった』との受け止めが広がり、世界の株価指数が急騰した。ドル/円にも買いが集まった。米10年物国債利回りが0.9730%前後と3月20日以来の高水準を付けたことも相場の支援材料となり、一時105.64円と10月20日以来の高値まで上値を伸ばした。その後の下押しも105.29円付近にとどまった。
ユーロ/ドルは、新型コロナワクチン開発の進展や米大統領選でのバイデン氏勝利を好感し、欧州株やNYダウ先物が急伸するとリスク選好のドル売りが優勢になり、一時1.1920ドルと日通し高値を付けた。ただ、米長期金利が急騰すると一転ドルを買い戻す動きが優勢となり、1.1795ドルと日通し安値を更新した。
★NY原油先物市場は大幅反発:ウイルスワクチン開発で需給改善期待
NY原油先物市場は37.16ドル-41.33ドルのレンジ相場となった。コロナワクチンの開発期待が高まり、景気減速に伴うエネルギー需要の減退への懸念が緩み、原油先物は急速に買い戻された。また、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相が石油輸出国機構(OPEC)の加盟国の協議で減産措置の調整が可能だと述べたことも、原油の支えとなった。需給関係は大幅に改善する可能性があるとみられており、ポジション調整を含めた買いが優勢となった。
★NY金先物市場は大幅安:安全資産の金売りが優勢に
NY金先物市場は1848.00-1966.10ドルのレンジ相場となった。米製薬大手ファイザーが開発中の新型コロナウイルスワクチンは第3相試験の中間解析で90%の有効性があるとの報道を背景に経済活動の正常化への期待で投資家のリスク選好志向が強まり、安全資産の金は売りに押された。下げ幅は一時100ドルを超え、12月限は約3カ月ぶりの安値をつけた。
★米国債券市場は続落:リスク選好の動きが高まり安全資産は売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは大幅に続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.10%高い(価格は下落)0.92%で終了した。米ファイザーによる新型コロナワクチン治験の好結果や米大統領選でバイデン氏が当選確実となったことから、相対的に安全資産とされる米国債に売りが集まった。利回りは一時0.9730%前後と3月20日以来の高水準を付けた。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 |