★米国株式市場は下落:米追加経済対策の合意は困難との見方が嫌気
NYダウは165.81ドル安の28514.00ドル、ナスダックは95.17ポイント安の11768.73ポイントで取引終了した。投資銀行のゴールドマンサックス(GS)が第3四半期決算で債券トレーディングが好調でアナリスト予想を上回る好決算を発表したことが好感され寄り付きから上昇した。しかし、米大統領選前の追加経済対策の合意は困難との見方が広がると投資家心理が悪化し売りが広がった。足元で買われていたハイテク株中心に売りが出て一時210ドル超下げた。VIX指数は26.07から26.40へ上昇した。
★NY外国為替市場:対ポンド中心にドル安が進んだ影響
ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1771ドルと日通し高値を付けたものの、欧州で新型コロナウイルス感染が再拡大する中、ユーロの戻りを売りたい向きも多く上値は限定的だった。高く始まった米国株が失速したこともリスク選好のドル売りを後退させ、一時1.1744ドル付近まで下押しした。なお、フランス政府は新型コロナ感染再拡大を受けて約3カ月ぶりに公衆衛生上の非常事態を宣言。17日から首都パリなどで夜間の外出が禁止されることになった。
ドル/円は、対ポンド中心にドル安が進んだ影響を受けて、円に対してもドル売りが先行した。一時は110ドル超上昇したNYダウが失速し、210ドル超下落したことも相場の重しとなり105.04円と2日以来の安値を付けた。ただ、104.90円までは断続的に買いオーダーが観測されているほか、105.00円には15・16日行使期限のオプションが設定されているため、105円台を割り込むことはなかった。
ムニューシン米財務長官とペロシ米下院議長(米民主党)はこの日、追加経済対策について電話会談を行った。『協議は建設的だった』としながらも『双方に大きな隔たりがある』とし、ムニューシン氏は大統領選前の合意は困難との見方を示した。
★NY原油先物市場は続伸:協調減産継続への期待広がる
NY原油先物市場は39.82ドル-41.16ドルのレンジ相場となった。ポンドを中心にドルが弱含んだことで、ドルで取引される原油先物は割安感から続伸した。また、サウジアラビアとロシアは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国が協調減産の公約を順守することを再確認したと報じられたことや、国際エネルギー機関(IEA)は9月の供給は前年を9%下回り、第4四半期の1日の供給量も一段と減少する見通しを発表したことが買い材料となった。そのため、米国株安になりドルが買われる局面もあったが、原油先物は堅調地合いを維持した。
★NY金先物市場は反発:心理的節目の1,900ドル台回復
NY金先物市場は1885.00-1917.50ドルのレンジ相場となった。欧州時間にポンドを中心にドルが弱含むと、ドルで取引される金先物は割安感から上昇した。しかし、米国のウイルス支援法案の行き詰まりが懸念され、米国株の下げ幅が拡大するとドルに買い戻しが入り金先物の上げ幅も縮小した。アジア市場で1885.00ドルまで売られたが、ユーロ・ドルの値動きを意識して1900ドル台を回復した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1917.50ドルまで戻した。
★米国債券市場は横ばい:リスク回避の買いと利益確定売りが交錯
米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ0.72%で終了した。11月の米大統領選前の追加経済対策の合意は困難との見方が広がり、市場心理が悪化。相対的に安全資産とされる米国債が買われた。ただ、上値では利益確定の売りが出て値を消した。
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