FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米追加経済策への期待から買い優勢

NYダウは161.39ドル高の28586.90ドル、ナスダックは158.97ポイント高の11579.95ポイントで取引を終了した。『米政権は従来案から1.8兆ドルに増額した経済対策案を民主党に再提案する』と報じられたほか、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長がこの増額案について『トランプ大統領が承認した』と明らかにした。ただ、共和党のマコーネル上院院内総務は選挙前の合意は困難との考えを示したため一時伸び悩む場面もあった。しかし、いずれ何らかの救済策で合意成立するとの根強い期待感に終日堅調に推移した。市場では景気敏感株などへの買いが優勢になり、NYダウは一時250ドル超上げた。VIX指数は26.36から25.00へ低下した。

 

NY外国為替市場:米追加経済策期待からリスク選好のドル売り優勢

ドル/円は、米追加経済策を巡る協議の進展期待から米国株が上昇すると、リスク選好のドル売りが優勢となり一時105.51円と日通し安値を付けた。米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重石となった。

 

ユーロ/ドルは、米追加経済策の成立期待を背景に米国株相場が底堅く推移すると、リスク選好のドル売りが優勢となり一時1.1831ドルと9月21日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時93.01と9月21日以来の低水準を付けた。追加の米経済策を巡る米与野党協議は、一度は中断したものの8日に再開した。『ムニューシン米財務長官はペロシ米下院議長(米民主党)との会談で1.8兆ドル規模に増額した経済策案を提案する』と伝わったほか、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長はこの増額案について『トランプ大統領が承認した』と明らかにした。市場では米経済策の早期成立への期待が高まった。 

 

NY原油先物市場は反落:供給増加の思惑から売り優勢

NY原油先物市場は40.38ドル-41.47ドルのレンジ相場となった。米追加経済対策が、政権側の歩み寄りから早期合意への期待感が高まった。経済活動が活発化しエネルギー需要増に繋がるとの思惑も強まり、原油先物は41ドル台で底堅く推移した。しかしながらその後、ノルウェー沖合の一部石油・天然ガス施設で続いていたストライキが終了との報道が伝わったほか、米国内における石油採掘装置の稼働数が増加したことを受けエネルギー供給懸念が後退し一転売り優勢になった。原油先物は40ドル半ばまで上値を切り下げた。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比4基増加の193基となった。

 

NY金先物市場は大幅高:ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は1898.00-1936.80ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが全般に弱含み、ドル建ての金先物は割安感から買いが先行した。米追加経済対策の協議進展期待が高まるとリスク選好ムードも強まったが、金相場の下値は堅いままだった。余剰資金が金買いに向かうとの思惑も支えた。アジア市場の序盤で1898.00ドルをつけた後、反転。ドル安を意識した買いが入ったことで一段高となった。1935.80ドルまで買われた後、一時1924.90ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引で1936.80ドルまで再上昇した。

 

米国債券市場は上昇:追加経済策への不透明感から買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.77%で終了した。米追加経済策への期待から米国株が上昇すると安全資産とされる米国債には売りが先行したものの、経済策を巡る与野党協議の行方に対する不透明感は根強く、引けにかけて買い戻された。 

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