FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:トランプ大統領の容体改善と追加経済救済策期待

NYダウは465.83ドル高の28148.64ドル、ナスダックは257.47ポイント高の11332.48ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体改善を好感した買いが入ったほか、追加経済救済策を巡ってムニューシン財務長官と民主党のペロシ下院議長が5日も交渉を継続したことが明らかになったため選挙前の合意期待も強まり寄り付きから上昇した。9月ISM非製造業景況指数が予想外に上昇したことも好感材料となった。「トランプ大統領は本日18時30分(日本時間6日7時30分)に退院する」と伝わると、買いが加速し一時470ドル超上げた。VIX指数は27.63から27.96へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇がドル/円の支援支援材料

ドル/円は、対欧州通貨中心にドル売りが先行すると一時105.53円付近まで下押しする場面もあったが、米国株の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると徐々に円売りが優勢になった。米長期金利の上昇も相場の支援材料となり、一時105.79円まで値を上げた。9月米ISM非製造業指数が57.8と予想の56.3を上回ったことも円売り・ドル買いを誘った。ただ、一目均衡表雲の下限105.82円がレジスタンスとして意識されるとドル円の上昇は一服した。NY中盤以降は105.70円台でのもみ合いに終始した。

 

ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体改善や米追加経済対策を巡る合意期待を背景に米国株相場が大幅に上昇すると、リスク選好のドル売りが優勢となった。前週末高値の1.1749ドルを上抜けて、一時1.1798ドルと9月21日以来の高値を付けた。米10年債利回りが一時0.7817%前後と8月28日以来の高水準を付けたこともあり、NY午後には1.1772ドル付近まで伸び悩んだものの、下押しは限定的だった。 

 

NY原油先物市場は大幅反発:株高でリスク選好の買い優勢

NY原油先物市場は37.00ドル‐39.72ドルのレンジ相場となった。欧米株高を背景にリスク資産の原油は買い戻しが強まった。先週末に頭を抑えられた38ドル半ばを超えるとストップロスとみられる買いが入り上昇が加速し、一時は前週末比7%超高となる39.70ドル台まで大きく値を上げた。カリブ海で発生した熱帯低気圧がメキシコ湾を通り米南部に向かうと予測され、石油施設の稼働率低下に対する懸念も原油相場の下支えとなった。

 

NY金先物市場は反発:ユーロ高・ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は1891.20-1924.90ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容態改善を受け、金融市場ではリスクへの過度な警戒感が後退し、金先物は時間外で売り押される場面があった。もっともドルが対ユーロで約2週間ぶりの水準まで下落すると、ドル建ての金は割安感から買いが優勢になった。米ニューヨーク州で新型コロナウイルス感染が再拡大しつつあること、ホワイトハウス内でクラスターが発生していることなども安全資産の金に資金を向かわせた。アジア市場で1891.20ドルまで下げたが、まもなく1900ドルを回復した。

 

米国債券市場は大幅続落:リスク選好の動きから安全資産に売り

米国債券市場で長期ゾーンは大幅続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)0.78%で終了した。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体改善や米追加経済対策を巡る合意期待を背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。予想を上回る9月米ISM非製造業指数も相場の重しとなり、利回りは一時0.7817%前後と8月28日以来の高水準を付けた。 

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