FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:欧米での感染再拡大を嫌気した売り優勢

NYダウは131.40ドル安の27452.66ドル、ナスダックは32.28ポイント安の11085.25ポイントで取引を終了した。7月住宅価格指数が予想を上回ったほか、9月消費者信頼感指数が3月来の水準を回復したため寄り付き後、堅調に推移した。しかし、欧米で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることを受けて、経済の先行きを懸念した売りが優勢となった。収束傾向であったNY市の感染者数が6月来で最高に達したことが明らかになると警戒感から下げ幅を拡大する展開となった。原油先物価格の下落を背景にシェブロンやエクソンモービルなど石油株が売られたほか、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が軟調だった。VIX指数は26.19から26.27へ上昇した。

 

NY外国為替市場:様子見ムード強くドル/円はこう着相場

ドル/円は、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。日本時間30日10時に予定されているトランプ、バイデン両大統領候補の第1回テレビ討論会を控えて様子見ムードが強まった。NY時間の安値は105.54円、高値は105.73円で値幅は19銭程度と小さかった。対欧州通貨などでドル安が進んだ影響を受けた半面、ユーロ/円などクロス円の上昇につれた買いが入ったためドル円自体は方向感が出なかった面もある。 

 

ユーロ/ドルは、ユーロ/ポンドやユーロ/スイスフランなどユーロクロスの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが先行した。市場では『月末・期末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたユーロ買いのフローが入った』との声が聞かれ、一時1.1744ドルまで値を上げた。
 その後、メルケル独首相が『ベルリンの新型コロナウイルスの状況は深刻』と述べたほか、『新型コロナ復興基金の遅れ』を警告すると一時1.1710ドル付近まで失速する場面もあったが下押しは限定的となり、一時1.1745ドルと22日以来1週間ぶりの高値を更新した。 

 

NY原油先物市場は反落:原油需要の後退への警戒感から売り優勢

NY原油先物市場は38.41ドル-40.70ドルのレンジ相場となった。コロナ感染の拡大が止まらず、世界的な景気減速を背景としたエネルギー需要の後退への警戒感が強く、原油先物は売りが優勢となった。また、今週発表の原油在庫統計で原油の在庫が増加するとの見通しも、原油の上値を圧迫した。アジア市場で40.70ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の中盤に38.41ドルまで下落した。 

 

NY金先物市場は続伸:ユーロ高を意識した買い優勢

NY金先物市場は1880.80-1904.80ドルのレンジ相場となった。米国株が反落してスタートしたことも、安全資産の金の買いを後押しした。アジア市場で1892.40ドルから1880.80ドルまで下げたが、ユーロ高・米ドル安の相場展開となったことから、ニューヨーク市場の中盤に1900ドル台を回復した。

 

米国債券市場は横ばい:様子見ムード強く横ばい

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ0.65%で終了した。日本時間30日10時に予定されているトランプ、バイデン両大統領候補の第1回テレビ討論会を控えて大きな取引は手控えられた。 

 

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