★米国株式市場は上昇:追加経済救済策を巡る交渉の再開を好感
NYダウは358.52ドル高の27173.96ドル、ナスダックは241.30ポイント高の10913.56ポイントで取引を終了した。欧州で新型コロナウイルス感染が再拡大していること加え、予想を下回った8月耐久財受注速報値を嫌気し寄り付き後に下落した。その後、ムニューシン財務長官とペロシ下院議長が追加経済救済策を巡る交渉の再開で合意したとの報道を受け、早期成立への期待が再燃し上昇に転じた。アップルなど主力ハイテク株に買いが入ると上昇に転じた。NY午後には一時420ドル超上昇する場面もあった。『米連邦航空局(FAA)トップが最新型旅客機737MAXの試験飛行を来週に計画』と伝わった米航空機大手ボーイングも6.8%超の大幅高となった。VIX指数は28.51から26.38へ低下した。
★NY外国為替市場:米国株高でリスク回避のドル買いは後退
ドル/円は、欧州株相場の下落を受けてリスク回避のドル買いが先行した。アジア時間の高値105.54円を上抜けると一時105.70円まで上値を伸ばした。コモディティ価格の下落を背景に、資源国通貨に対してドル高が進んだ影響も受けた。市場では『本日のNYカット(日本時間23時)行使期限のオプションが105.50円に観測されていたが、NYカットを過ぎたことで値が軽くなり上サイドに振れた』との声が聞かれた。ただ、ドル買い一巡後はやや上値が重くなった。安く始まったダウ平均が一時420ドル超上昇したことで、リスク回避のドル買いが後退し105.55円付近まで下押しした。
ユーロ/ドルは、欧州で新型コロナウイルス感染が再拡大するなか、行動制限の強化による景気回復の遅れが懸念されてユーロ売り・ドル買いが先行した。欧州株相場やNYダウ先物の下落に伴うリスク回避のドル買いも優勢となり、一時1.1612ドルと7月24日以来約2カ月ぶりの安値を付けた。金や原油など商品相場の下落を背景に、資源国通貨に対してドル高が進んだ影響も受けた。ただ、NY午後に入ると米国株相場が上昇したことでリスク回避のドル買いが後退した。本日安値圏ながら一時1.1635ドル付近まで下げ渋る場面があった。
★NY原油先物市場は小反落:景気後退や需要減少を意識した売り優勢
NY原油先物市場は39.71ドル-40.64ドルのレンジ相場となった。米原油在庫の取り崩しを材料視した買いが一巡した。コロナ感染の再拡大や米経済支援策の遅れによる景気後退が、エネルギー需要の減少につながるとの見方が重石となった。昨日の米新規失業保険申請件数が予想に反して増加したことや、本日の米耐久財受注額のさえない結果も、景気後退や需要減少を意識させた。米国株式は続伸したが、需要増大につながる材料は乏しいことから、40ドル台では戻り売りが観測された。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比4基増加の183基となった。
★NY金先物市場は反落:ユーロ安・ドル高を意識した売り優勢
NY金先物市場は1854.10-1879.30ドルのレンジ相場となった。リスク回避のドル買いが先行し、ドル建ての金価格に割高感が生じて下落した。リスク回避目的で金を買う動きを抑制した。今週は週を通じて、株安局面で株価下落による損失を補う換金目的の金売却も意識された。NY午後に米国株は堅調へ転じてリスクセンチメントは改善したように見えたものの、金の押し目を拾うような動きは特に強まらなかった。NY市場ではユーロ安を意識した売りが強まり、1854.10ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引で1870.50ドルまで戻したが、買いは続かず、おおむね1865ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場は小幅続伸:米国株高強まり上値の重い展開
米国債券市場で長期ゾーンは小幅続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は高い)0.65%で終了した。米追加経済対策の遅れを背景に米景気回復が鈍くなるとの懸念から相対的に安全資産とされる米国債が買われたものの、米国株相場の上昇を手掛かりに債券売りも出たため上値は重かった。
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