FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:四半期末を控え急速に上げ幅縮小

NYダウは55.36ドル高の24271.41、ナスダックは6.62ポイント高の7510.30で取引を終了した。EUによる移民問題合意を受けて過度な警戒感が和らいだとの見方から買いが先行した。好調な四半期決算を発表したスポーツ用品のナイキが急伸したことも指数を押し上げ、一時290ドル超上昇した。前日のFRBによるストレステストの結果発表を受けて、主要大手行が増配や自社株買いを相次いで発表し、金融セクターが先行され終日堅調推移となった。ただ、四半期末を前に引けにかけてまとまった売りが持ち込まれ急速に上げ幅を縮めた。VIX指数は16.85から16.09へ低下した。

 

NY外国為替市場:欧州の政治リスク後退で全般ユーロ高

ドル/円は、『トランプ米大統領がWTO脱退を模索』との報道が伝わると一時110.48円まで下押しした。しかし、ムニューシン米財務長官がこの報道を否定すると買い戻される展開となった。NYダウが290ドル超上昇するなど株高が支えとなったほか、米長期金利が上昇したことを受けて一時110.94円近辺まで上昇した。ただ、NYダウが引けにかけて50ドル超高まで急速に上げ幅を縮めたことを受け、110.60円近辺まで売りに押されるなど方向感が定まらなかった。ユーロ/ドルは、NY序盤に1.1650ドルを挟んだもみ合いだったが、市場では『月末のロンドンフィキシングに向けて欧州通貨買いが強まった』との指摘があり、強含んだ。その後も全般ドル安が進んだ流れとなり一時1.1690ドルまで上値を伸ばした。

 

NY原油先物市場は続伸:原油の供給不足懸念から買い優勢

NY原油先物市場は一時74.46ドルと2014年11月26日以来の高値まで上昇した。午前中はユーロ高・ドル安となったことを受けて買いが先行した。また、米原油在庫の減少やイラン産原油の供給が減るとの見方が引き続き買い材料となった。さらに、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した国内石油掘削設備(リグ)稼動数が前週比4基減少し858基となったことで、原油供給量の低下が連想されたことも買い材料視された。

 

NY金・銀先物市場は上昇:ユーロ高・ドル安を好感した買い優勢

NY金先物市場は一時1257.10ドルまで買われた。為替市場でユーロ高・ドル安に振れたことが買い材料となった。ただ、米国株高や米長期金利が上昇したことで、戻り売りも散見され、上昇幅はやや縮小した。

 

米国債券市場は続落:月末・週末を控えポジション調整売り

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%高い(価格は下落)2.86%で終了した。米国株高を背景に安全資産とされる債券の需要が後退した。その後も引けにかけては月末・週末を前にした持ち高調整の売りが強まった。

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