FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続落:3連休控えて利益確定目的売り優勢

NYダウは159.42ドル安の28133.31、ナスダックは144.96ポイント安の11313.14ポイントで取引を終了した。8月雇用統計が予想を上回り寄り付き直後上昇した。しかし、ペンス副大統領がパンデミック救済策の合意なくとも政府機関閉鎖は回避することで民主党と政府は合意したとすると期待感が後退し下落に転じた。さらに、主力ハイテク株への売りが続いたほか、3連休を控えて利益確定目的の売りが優勢となり一時620ドル超下落した。ただ、金融株など景気敏感株が買われるとNY午後にプラス圏を回復する場面があった。前日急落したアップルが反発したことも相場を下支えした。VIX指数は33.60から30.75へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株失速でリスク回避の円買い

ドル/円は、米労働省が発表した8月米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比137.1万人増とほぼ予想通りの結果となったが、失業率が8.4%と予想の9.8%より強い数字となったことを受けて全般ドル買いが先行した。平均時給が前月比0.4%上昇/前年比4.7%上昇と予想を上回ったこともドルの支援材料となり、一時106.51円と日通し高値を付けた。ただ、前日の高値106.55円を上抜けることは出来なかった。一時は240ドル超上昇したNYダウが失速し620ドル超下落するとリスク回避的な円買いが入り、106.18円付近まで押し戻された。NY午後に欧州・オセアニア通貨に対してドル売りが進んだ影響も受けた。

 

ユーロ/ドルは4日続落した。終値は1.1838ドルと前営業日NY終値(1.1852ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ安水準だった。良好な8月米雇用統計を受けてドル買いが先行すると、前日の安値1.1789ドルを下抜けて一時1.1781ドルまで値を下げた。ただ、売り一巡後は徐々に下げ渋る展開になった。特に新規のユーロ買い材料は伝わらなかったが、米国の3連休を控えた週末とあってポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1855ドル付近まで持ち直した。もっとも、日本時間夕刻に付けた日通し高値1.1865ドルは上抜け出来ず、戻りも限られた。

 

NY原油先物市場は続落:需要減少懸念から売り優勢に

NY原油先物市場は39.35ドル-41.87ドルのレンジ相場となった。米雇用統計発表までは前日を上回っていた。しかし、雇用統計発表後にドルが堅調に推移したことや、株価が大幅に下落すると原油価格の下げの勢いは速くなった。一部ではシンガポールの中間留分在庫が高水準だったことで、原油需要が減少しているとの声も聞こえた。なお、原油価格が40ドルを割り込んで引けるのは7月末以来となった。ロンドン市場で41.87ドルまで買われたが、米雇用統計発表後に反落。一時7月30日以来の安値39.35ドルまで売られる場面があった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比1基増の181基となった。

 

NY金先物市場:ポジション調整的な売りが観測

NY金先物市場は1921.60-1956.60ドルのレンジ相場となった。米雇用統計前は金先物価格は堅調に推移していたが、8月の雇用統計で失業率が大幅に改善され、ドル高になったことでポジション調整的な売りが観測され、金先物価格は3日続落した。1週間を通して金先物は上値が重く、週間では約2%下落した。

 

米国債券市場は反落:良好な8月米雇用統計結果を受け売り優勢に

米国債券市場の長期ゾーンでは6日営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)0.72%で終了した。8月米雇用統計で失業率と平均時給が予想より強い内容となったことを受けて、債券売りが広がった。3連休前の週末とあってポジション調整目的の売りも出た。 

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