FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:クドローNEC委員長発言を嫌気した売り優勢

NYダウは165.04ドル安の24118.07、ナスダックは116.54ポイント安の7445.09で取引を終了した。トランプ米大統領が『中国投資制限について最も厳しい措置を取らないと決定』との報道が買い材料視され、指数は一時280ドル超上昇した。しかし、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が『トランプ米大統領は中国に対する姿勢を緩めていない』と述べると一転して売りが優勢となり、引けにかけて下げ幅を広げた。VIX指数は15.92から17.91へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ドイツの政局不安を背景にユーロ売り継続

ドル/円は、欧州時間ではNYダウ先物など株価下落を受けて一時109.69円まで下げる場面があった。しかし、トランプ大統領の中国投資制限の緩和報道が伝わると米中貿易摩擦への過度な警戒感が後退し、株価が反発するにつれてドルの買い戻しが優勢になった。NYダウが280ドル超高まで上昇すると一時110.49円まで買い上げられた。一方、クドローNEC委員長の発言が伝わると株価が一転下落したため110.10円台まで伸び悩んだ。ユーロ/ドルは、ドル高が進んだ影響を受けたほか、ユーロクロスが全般売られたことにつれた面もあり、総じて軟調に推移した。一時1.1541ドルまで値を下げた。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:原油在庫の減少を受け買い優勢

NY原油先物市場は一時73.06ドルまで買われた。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油在庫が大幅に減少していたことが買い材料となった。オクラホマ州クッシングの在庫は6週連続で減少している。米国は同盟各国に対して、11月からイラン産原油停止を要請しているとの報道も引き続き材料視された。サウジアラビアは7月中に過去最高水準となる1100万バレルまで増産することを計画しているが、ベネズエラとリビアの原油輸出は停滞しており、サウジアラビアによる供給増加だけでは不十分との見方が出ている。

 

NY金先物市場は続落:ユーロ安を嫌気した売り

NY金先物市場は一時1252.20ドルまで売られた。米貿易摩擦激化に対する警戒感がやや後退したことや、ユーロ安・ドル高となったことも売り材料となった。さらに、短期筋などによるポジション調整に絡んだ売りが継続している。

 

米国債券市場は続伸:クドローNEC委員長発言でリスク回避の債券買い

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物の国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.82%で終了した。中国企業の投資制限に対して米政権が強硬な姿勢を見送ったとの見方から一時売りが強まる場面もあった。しかし、クドローNEC委員長がこの見方を否定するとリスク回避の動きが強まり買戻しが優勢となった。

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