FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米中貿易戦争への懸念を嫌気

NYダウは84.83ドル安の25090.48、ナスダックは14.66ポイント安の7746.38で取引は終了した。トランプ政権が中国製品500億ドル相当に対する新たな追加関税策を発表した。中国政府が直ちに報復措置の実施を表明するなど貿易戦争への懸念から280ドル超下げた。ただ、引けにかけて下値を切り上がり一時40ドル超安まで買い戻された。また、ハイテク株にも売りが広がったほか、原油価格の下落も嫌気された。VIX指数は12.12から11.98へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中貿易戦争懸念広がるもドル底堅い

ドル/円は、米国が中国の500億ドルの輸入品に高関税を課すと発表したほか、中国も『米国に対して同規模の報復措置を直ちに講じる』と表明すると、110.73円から110.40円台まで値を下げた。当日安値の110.39円が目先の下値目処として意識されると110.55円前後で方向感が出なくなったが、米長期金利が低下幅を縮めたこともあり、引けにかけてはやや底堅くなった。ユーロ/ドルは、原油価格の下落を背景にユーロクロスが買われた影響から、1.1627ドルまでじわりと上げた。ただ、さらに買い進める材料も見当たらず、次第に1.1610ドル前後で値動きが細った。また、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は『中立を若干上回る水準への利上げが必要になる可能性も』などと述べたほか、カプラン米ダラス連銀総裁は『2018年に3回の利上げが望ましい。4回にオープン』などと語ったが、影響は限定的だった。

 

米NY原油先物市場は下落:OPEC総会で増産が決定されるとの思惑売り

NY原油先物市場は一時64.58ドルまで下落した。22日に開かれるOPEC総会で、一定規模の増産が決定されるとの思惑が広がったことが要因となった。主要産油国の関係者からも『緩やかな増産は避けられない』との声が聞かれた。また、米中間の貿易戦争は世界経済の成長鈍化につながるとの懸念が高まり、NYダウが一時大幅安となったことも原油価格の売り材料となった。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数が前週比1基増の862基となった。

 

NY金・銀先物市場は大幅下落:米中貿易戦争懸念の高まりを嫌気

NY金先物市場は一時1277.90ドルまで売られた。中国は総額500億ドルの659品目の米国製品に対して25%の輸入関税を課すと発表したことや、ドルインデックス指数が上昇したことが嫌気された。米中貿易戦争に対する警戒感が高まり、短期筋などの売りが活発化下。1290ドル近辺ではストップロスの売りが執行されるとの見方も出ていた。

 

米国債券市場は続伸:リスク回避の債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.92%で終了した。米中貿易戦争への警戒感からリスク回避の債券需要が高まった。ただ、週末を前に調整売りも出て伸び悩んだ。

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