FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米追加経済対策への期待から買い優勢

NYダウは236.08ドル高の26664.40、ナスダックは157.52ポイント高の10902.80ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスの2兆ドル規模の追加経済対策を巡る米与野党の協議が最終的に妥結するとの期待から買いが優勢となった。「マイクロソフトは中国の動画投稿アプリ『TickTok(ティックトック)』の米国事業の買収交渉を進めている」と伝わり、マイクロソフト株が5%超上昇したことも相場の押し上げ要因となった。 ナスダック総合指数は過去最高値を更新した。VIX指数は24.46から24.28へ低下した。

 

NY外国為替市場:M&A絡みのドル買いとリスク選好のドル売り

ドル/円は、NYダウが270ドル超上昇し、ナスダック総合が史上最高値を更新すると円売り・ドル買いが先行し、一時106.47円と日通し高値を付けた。市場では『すでに資金調達を終えている可能性はあるものの、セブン&アイ・ホールディングスによる米コンビニ買収案件が円売り・ドル買いの材料として意識されやすかった』との声も聞かれた。もっとも、買い一巡後は伸び悩む展開になった。米10年債利回りが上昇幅を縮めたことで円買い・ドル売りがじわりと強まり、一時105.91円付近まで下押しした。 

 

ユーロ/ドルは、独シーメンスの上場子会社で医療機器大手の独シーメンス・ヘルシニアーズは2日、放射線治療機器大手の米バリアン・メディカル・システムズを164億ドル(約1兆7300億円)で買収すると発表した。M&A(合併・買収)絡みのユーロ売り・ドル買いを期待している向きは多く、一時1.1696ドルの本日安値までユーロ安・ドル高が進んだ。ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて、NY終盤には1.1768ドル付近まで下げ渋った。米長期金利が上昇幅を縮めたことや米国株相場の上昇に伴うリスク選好のドル売りが出た。なお、7月米ISM製造業景気指数は54.2と予想の53.6を上回ったものの、相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は続伸:経済再開やエネルギー需要増への期待

NY原油先物市場は39.58ドル-41.24ドルのレンジ相場となった。時間外では39ドル台に沈む場面もあったが、NY勢の本格参入とともに買い優勢となった。新型コロナウイルス感染拡大が懸念された米南部や西部の州では、新規感染者数が減少傾向に転じてきている。経済再開・エネルギー需要増への期待感が高まり、原油先物は41ドル前半まで上値を伸ばした。 

 

NY金先物市場は小幅続伸:ドル高でも底堅い展開

NY金先物市場は1975.20-2009.50ドルのレンジ相場となった。週明けの時間外取引では買いが先行し、流動性の薄い中で最高値となる2009.5ドルまで上昇した。もっともその後、為替相場でドル高の流れが強まるとドル建ての金先物も売り戻しに傾き、NY午前には1970ドル台まで水準を下げた。ただ、引けにかけては再び下値を切り上げ、わずかながら前週終値を上回った。

 

米国債券市場は反落:リスク選好の動きから売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.55%で終了した。7月米ISM製造業景気指数が予想を上回ったことや米国株の上昇を背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。ただ、新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感は根強く下値は限定的だった。 

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