FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:ウイルスのワクチン開発が進でいることを好感

NYダウは8.92ドル高の26680.87ドル、ナスダックは263.90ポイント高の10767.09で取引を終了した。米国では南部を中心に新型コロナウイルスの感染拡大が続き、新規感染者数が高止まりしていることから売りが先行し、利益確定の売りで一時160ドル超下げた。ただ、世界で新型コロナワクチン開発が進み、経済活動の正常化が近づくとの観測が高まると買い戻しが優勢となり上げに転じた。また、米国政府・議会が追加財政策の協議を開始したことが好感され た。VIX指数は25.68から24.46へ低下した。

 

NY外国為替市場:欧州通貨中心の取引となりドル/円相場は方向感出ず

ドル/円は、ポンドやオセアニア通貨に対してドル売りが先行するとドル/円にも売りが出て一時107.01円まで下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値107.02円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。ポンド/円や豪ドル/円などクロス円の上昇につれた円売り・ドル買いも出て107.33円付近まで強含んだ。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に『新型コロナウイルスで打撃を受けた経済を立て直すための復興基金案に関する協議が難航している欧州連合(EU)首脳会議が妥結に向けて前進を始めた』との報道を手掛かりに、一時1.1468ドルと3月9日以来約4カ月半ぶりの高値まで買われた影響が残った。NYの取引時間帯に入ると利食い売りが優勢となり一時1.1403ドルと日通し安値を付けたものの、一時は160ドル超下落したNYダウが上げに転じたことからユーロ/ドルの下値は限定的となった。一部報道でEU首脳会議では『復興基金』について、総額7500億ユーロのうち返済義務がない補助金3900億ユーロと低利の融資3600億ユーロとする新たな妥協案が提示されたと伝わったことも相場を下支えした。 

 

NY原油先物市場は反発:米国株堅調推移で買い優勢

NY原油先物市場は39.97ドル-41.02ドルのレンジ相場となった。NY午前には39ドル台まで弱含んでいた原油先物価格だったが、英製薬アストラゼネカと英オックスフォード大の新型コロナウイルスワクチンの初期臨床試験の結果が、良好な抗体結果を示したと報告されたことをきっかけに徐々に下げ幅を回復した。また、NYダウがプラス圏を回復し、ナスダック総合が2%以上上昇するなど米国株の堅調な動きにも下支えされ反発して引けた。 

 

NY金先物市場は続伸:ユーロ高を意識した買い優勢

NY金先物市場は1806.60-1823.40ドルのレンジ相場となった。週末も各国での新型コロナウイルス感染が拡大していることや、欧州通貨をはじめとしたドル安により金先物価格は底堅い動きで、一時2011年9月以来となる1820ドル台まで上昇した。アジア市場で1806.60ドルまで売られたが、まもなく反転した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1823.40ドルまで買われた。そして、通常取引終了後もユーロ高を意識して1815ドルを上回る水準で推移した。

 

米国債券市場は反発:ウイルスの新規感染者高止まりで買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.61%で終了した。米国内での新型コロナウイルスの新規感染者数が高止まりする中、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。ただ、米国株が底堅く推移したことから上値は限定的だった。 

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