FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:中国株安と雇用回復の遅れを嫌気した売り優勢

NYダウは135.39ドル安の26734.71ドル、ナスダックは76.66ポイント安の10473.83ポイントで取引を終了した。中国株の大幅下落が投資家心理を冷やしたほか、先週分の新規失業保険申請件数が予想を上回り17週連続で100万件以上のペースを保っており労働市場の遅い回復が嫌気され下落で寄り付いた。一時280ドル超下げた。朝方発表の6月米小売売上高や7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想を上回ったものの、相場の支えとはならなかった。米国では、南部や西部を中心に新型コロナウイルスの感染が再び急増した。経済活動を再規制する動きが広がっており、雇用回復が遅れるとの懸念も強まっている。VIX指数は27.76から28.00へ上昇した。

 

NY外国為替市場:全般リスク回避のドル買い優勢

ドル/円は、中国や欧州の株式相場が下落したことでリスク回避のドル買いが先行した。米国株が持ち直すと107.05円付近まで伸び悩んだものの、米国株が再び下落するとドル買いがじわりと強まり一時107.40円と日通し高値を付けた。

 

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の金融政策イベントを無難に通過したほか、安く始まった現物のNYダウがプラス圏を回復するとリスク回避のドル買いが後退し、一時1.1442ドルの本日高値まで持ち直した。ただ、NYダウが再び下げ280ドル超下落すると、全般ドル買い戻しが優勢となり一時1.1371ドルと日通し安値を更新した。
 なお、ECBは市場予想通り政策金利を据え置き、パンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)を1.35兆ユーロで維持した。また、ラガルド総裁は理事会後の記者会見で『業務の範囲内で必要なことは何でもする』『全ての政策手段を必要に応じて調整する用意』など述べたが、特段のサプライズはなく、ユーロがわずかに買われた程度だった。

 

NY原油先物市場は反落:新型ウイルス感染状況が改善しなことが重石

NY原油先物市場は40.69ドル-41.38ドルのレンジ相場となった。良好な米経済指標を背景にエネルギー需要増が期待され、朝方は底堅い展開が続いた。ただ、41ドル台では利益確定の売りに上値を抑えられた。米南部を中心に新型コロナウイルス感染状況が改善しないことが重しとなり、NY午後には40ドル後半で伸び悩んだ。アジア市場で41.38ドルまで買われたが、中期的な需給関係のひっ迫の可能性はやや低下していることや米国株安を意識して、時間取引で40.69ドルまで下げる場面があった。

 

NY金先物市場は反落:換金目的の売りが優勢

NY金先物市場は1794.10-1816.20ドルのレンジ相場となった。6月米小売売上高や7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が市場予想を上回ったことを受け、安全資産とされる金は売りが先行した。軟調な米株を眺めて買い戻される場面もあったが、利益確定の売りに上値を抑えられた。為替相場でドル買い戻しが進むと、引けにかけてドル建ての金先物は水準を下げた。アジア市場で1816.20ドルまで買われたが、その後は換金目的の売りが増えたことから、伸び悩んだ。通常取引の終了時点にかけて節目の1800ドルを下回る展開となった。

 

米国債券市場は上昇:経済活動停滞への懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.61%で終了した。新型コロナウイルスの感染状況が改善せず、経済活動停滞への懸念が残るなかで、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。

 

 

 

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