FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場:米企業決算への期待や出遅れ株に買い

NYダウは556.79ドル高の26642.59ドル、ナスダックは97.73ポイント高の10488.58ポイントで取引は終了した。カリフォルニア州などウイルス感染再燃により経済活動の再開を数段階戻す動きが見られ景気回復が遅れるとの懸念や米中関係の悪化懸念から下落で寄り付いた。しかし、引き続きウイルスワクチン開発期待が下支えとなり上昇に転じた。今週から本格化する米主要企業の4-6月期決算を前に、業績期待から買いが入り相場を押し上げた。なお、本日発表のJPモルガン・チェースの決算は好調なトレーディング収益を頼りに市場予想を上回る結果となった。これまで出遅れていた資本財や石油など景気敏感株にも買いが入り、一時600ドル超上昇した。VIX指数は32.19から29.52へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は様子見ムード強く小動き

ドル/円は、NYダウ先物や欧州株の下落を背景にリスク回避のドル買いが先行すると一時107.43円と日通し高値を付けたものの、米国株の持ち直しとともに徐々にドル売りが強まると107.13円付近まで下押しした。もっとも、翌日の日銀金融政策決定会合の結果発表を控えて様子見ムードも強く、NY時間の値幅は小さかった。

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1325ドルと日通し安値を付けたものの、NY市場に入ると一転上昇した。小安く始まったNYダウが持ち直し、一時600ドル超上昇するとリスク選好のドル売りが優勢となり、1.1409ドルと6月10日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。ポンドやスイスフランに対してユーロ高が進んだ影響も受けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時96.18まで低下した。

 

NY原油先物市場は反発:協調減産の順守率高く買い優勢

NY原油先物市場は39.07ドル-40.57ドルのレンジ相場となった。米南部州やカリフォルニア州で新型コロナウイルスの感染状況は改善せず、経済活動の停滞によるエネルギー需要減少への懸念が高まった。原油先物は時間外から売り優勢となり、一時約2.5%安まで下げ幅を拡大した。しかしながら、石油輸出国機構(OPEC)月報で先月のOPEC産油量が7.8%減と発表され、協調減産の順守率が110%を超えるとの見方も伝わると一転買い戻しが優勢となった。20年の石油需要減少幅の見通しがやや縮小したことも支えに、WTI8月限は40ドル台で底堅いまま引けた。ただ、通常取引終了後の時間外取引では40ドル台前半でやや上げ渋る展開となった。

 

NY金先物市場は反落:米国株高を意識した売り優勢

NY金先物市場は1791.10-1815.00ドルのレンジ相場となった。強含む米株を眺めながら安全資産の金は売り戻しが先行した。もっとも、新型コロナウイルス感染拡大への懸念は強く、下げたところでは拾いたい投資家はまだ多い。為替相場でドルが対ユーロで約1カ月ぶりの安値を更新したこともドル建て金先物の支えとなり、前日終値あたりまで下値を切り上げた。ロンドン市場で1791.10ドルまで下げた後、ユーロ高を受けてニューヨーク市場で1815.00ドルまで戻した。しかしながら、米国株式の上げ幅拡大を意識した売りが観測され伸び悩んだ。

 

米国債券市場は小反落:米国株高から売りが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.63%で終了した。新型コロナウイルス感染再拡大への懸念から買いが先行したものの、米国株が底堅く推移すると徐々に売りが優勢となった。 

 

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