FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気

NYダウは396.85ドル安の25890.18ドル、ナスダックは89.76ポイント安の1043.89ポイントで終了した。感染が落ち着いたニューヨーク州やニュージャージー州が他州からの旅行者に対する一定期間の隔離要請を拡大する方針を示したことなどを受けて新型ウイルス拡大への懸念が強まり、下落で寄り付いた。新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動の再開の動きが緩やかになるとの警戒が根強く、景気敏感株を中心に売りが優勢になった。その後ハイテク株を中心に上昇する場面もあったが、利益確定の売りで下落に転じ、引けにかけて下げ幅を拡大し一時420ドル超下げた。VIX指数は27.94から29.48へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株の下落でリスク回避のドル買い優勢

ドル/円は、欧州市場序盤に一時107.79円まで買われた影響が残ったものの、NY市場に限れば上値の重さが目立った。新型コロナウイルスの感染『第2波』への懸念が根強いなか、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入り一時107.50円付近まで下押しした。もっとも、NYダウが引けにかけて下落幅が拡大すると、リスク回避のドル買いが入ったため下値も限定的だった。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間に伝わった低調な5月独鉱工業生産や、欧州連合(EU)によるユーロ圏成長率見通しの引き下げが引き続き相場の重石となり、一時1.1307ドル付近まで下げ渋る場面もあった。しかし、ユーロ/ポンドの下落につれたユーロ売り・ドル買いが出ると1.1269ドル付近まで押し戻されている。米国株相場の下落に伴うリスク回避のドル買いも散見された。 

 

NY原油先物市場は横ばい:株安と需給関係の悪化懸念の売り優勢

NY原油先物市場は39.90ドル-40.95ドルのレンジ相場となった。コロナ感染の第2波への警戒感が強いことや、為替相場でドルが対ユーロでやや上昇したことが重石となった一方で、明日発表予定の原油在庫が減少するとの予想が支えとなり、値動きは限られた。ロンドン市場で39.90ドルまで売られたが、押し目買いが入っており、40.95ドルまで上昇した。しかし、株安や需給関係の悪化を懸念した売りが観測され、原油先物の上値は重くなった。

 

NY金先物市場は上昇:米国株安などが意識され買い優勢

NY金先物市場は1781.20-1810.80ドルのレンジ相場となった。為替市場でドル買い・ユーロ売りが進み、金は売りが先行した。しかし、米国株が反落するなど投資家のリスク選好姿勢が後退し、安全資産の金に買いが入った。ロンドン市場で1781.20ドルまで売られたが、ニューヨーク市場では株安や長期金利の低下を意識した買いが入っており、節目の1800ドルをしっかりと上回る相場展開となった。

 

米国債券市場は上昇:リスク回避の動きが強まり買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンでは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い0.64%で終了した。新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感が根強いなか、米国株相場の下落に伴う買いが入った。

 

 

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