FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:FRBの個別企業社債購入発表を好感した買い

NYダウは157.62ドル高の25763.16ドル、ナスダックは137.21ポイント高の9726.02ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスの感染『第2波』への懸念から売りが先行した。寄り付き直後には760ドル超安まで下落する場面があったものの、その後は、ハイテク株が持ち直したほか、米連邦準備理事会(FRB)が個別企業の社債を購入すると発表したことで、景気の持ち直し期待を手掛かりにした買いが広がり、一時は280ドル超高まで反発する場面も見られた。VIX指数は36.09から34.40へ低下した。

 

NYが国為替市場:ドル売り・円売り進行で方向感を欠く展開

ドル/円は、市場予想を上回った米国の6月NY連銀製造業景気指数を好感したドル買いが優勢となったが対欧州通貨でのドル売りに上値が抑えられた。全般にドル売り・円売りが進んだ影響から107.35円を挟んだ方向感の乏しい動きに終始した。NY時間は107.20-48円とレンジも狭かった。 

 

ユーロ/ドルは、一時760ドル超安まで下落したダウ平均が280ドル超高まで持ち直したことをながめ、全般にリスクオンの流れが強まった。米連邦準備理事会(FRB)はこの日、セカンダリーマーケット・コーポレート・クレジット・ファシリティー(SMCCF)を通じて、個別企業の社債の買い取りを始めると発表。米社債の広範な買い入れを開始するとした。FRBの経済対策によってリスク選好度が高まるなか、一時は1.1333ドルと前週末高値の1.1340ドルに迫る水準まで値を上げた。 

 

NY原油先物市場は反発:ドル安と需給改善の思惑から買い優勢

NY原油先物市場は34.36ドル-37.26ドルのレンジ相場となった。中国や米国で新型コロナの感染者が増加し、コロナ感染の『第2波』への警戒感で売りが先行した。ただ、為替相場でドルが対ユーロなどで売りが強まると、ドル建ての原油に割安感が生じ、買い戻しが入った。また、アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相が協調減産の順守へ自信を示したことや、イラクが石油大手各社との間で6月の減産幅拡大で合意したとの報道も支えとなった。中期的な需給改善の思惑は残されており、原油先物は強い動きを見せた。

 

NY金先物市場は続落:1,700ドル台前半でもみ合う展開

NY金先物市場は1706.20-1743.80ドルのレンジ相場となった。新型コロナ感染の『第2波』への警戒感でリスクオフのドル買いが先行し、ドル建ての金先物は時間外取引から売りが進んだ。ただ、ニューヨークタイムではドル売りに反転し、金先物は下げ幅を縮小して取引を終えた。アジア市場で1743.80ドルまで買われたが、利食い売りが観測されて反落した。ニューヨーク市場で一時1706.20ドルまで下げたが、その後は売買交錯となった。 

 

米国債券市場は続落:米国株の持ち直しで売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.72%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)が個別企業の社債を購入すると発表したことを受けて、米国株式相場が続伸し、相対的に安全な資産とされる米国債には売りが出た。 

 

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