FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米国の雇用回復が示されたため買い優勢に

NYダウは829.16ドル高の27110.98ドル、ナスダックは198.27ポイント高の9814.08ポイントで取引を終了した。世界的な経済活動の再開に伴う景気回復期待が引き続き相場を支えたほか、5月の雇用統計で予想以上に速い雇用の回復が示されたためV字型回復期待が高まり、投資家心理の改善で買いが先行した。トランプ大統領が会見で、給与税減税など一段の刺激策を要請していく方針を示すと上げ幅を拡大し、終日堅調推移となった。NYダウの上げ幅は一時1000ドルを超えた。VIX指数は25.81から24.52へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の円売り・ドル買い優勢に

ドル/円は、5月米雇用統計の予想外の改善を受けて円売り・ドル買いが優勢になると、一時109.85円と3月26日以来の高値を更新した。トランプ米大統領が『給与税減税を含む追加の景気刺激措置を通過させるよう、議会に要求する意向』を示すと、米国株が上げ幅を拡大した。投資家心理がリスク選好に傾き、円売り・ドル買いが出た面もあった。米労働省がこの日発表した5月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比250万9000人増と市場予想平均の前月比800万人減に反して大きく増加した。失業率も13.3%と予想の19.8%より強い数字となった。米経済活動の再開で景気が回復に向かっているとの楽観論が広がり、株高と債券安(金利上昇)が進んだ。

 

ユーロ/ドルは、アジア市場では一時1.1384ドルと3月10日以来約3カ月ぶりの高値を付ける場面もあったが、NY市場ではじり安の展開となった。足もとで相場上昇が続いたあとだけに週末を控えたポジション調整目的の売りが出たほか、予想外に改善した米雇用統計を手掛かりにユーロ売り・ドル買いが進んだ。5時30分前に一時1.1279ドルと日通し安値を更新した。

 

NY原油先物市場は大幅高:需要増への期待感から買い優勢

NY原油先物市場は37.05ドル-39.68ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)プラスは、6日に会合を開くことを決めた。サウジアラビアとロシアは、減産目標に届かなかった国へ合意順守の圧力を強め、さらに現状規模の減産を最短でも1カ月延長するように求めるもよう。会合開催の決定に加え、米雇用統計が予想外に強い結果となり景気底打ち感がでたことも、需要増への期待感を高めて原油相場には買い安心感が広がった。WTI7月限は約3カ月ぶりの高値圏で週引けした。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週比16基減少の206基となった。

 

NY金先物市場は大幅反落:リスク選好地合いから売り優勢に

NY金先物市場は1671.70-1723.20ドルのレンジ相場となった。注目された5月米雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が250.9万人増と市場予想の800万人減から大きく改善した。失業率も13.3%と予想より強い結果となった。ポジティブサプライズに安全資産とされる金を売る動きが強まった。リスク選好地合いが強まるなか金先物は軟調に推移し、引け値ベースでは約2カ月ぶりの安値で終えた。 

 

米国債券市場は続落:べ景気回復期待高まり売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)0.89%で終了した。5月米雇用統計の予想外の改善を受けて、米景気回復期待が高まった。10年債利回りは一時0.9555%前後と3月20日以来の高水準を付けた。 

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