★米国株式市場はまちまち:米経済活動の再開を好感した買い
NYダウは11.93ドル高の26281.82ドル、ナスダックは67.10ポイント安の9615.81ポイントで取引を終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことで売りが先行した。市場では『足もとで相場上昇が続いたあとだけに高値警戒感も出ていた』との声が聞かれ、一時180ドル超下げた。ただ、米経済活動の再開の広がりを好感した買いが引き続き相場を支え、取引終了間際に上昇に転じた。VIX指数は25.66から25.81へわずかに上昇した。
★NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い・円売り優勢
ドル/円は、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことが相場の重石となり一時108.62円と日通し安値を付けたものの、前日の安値108.42円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米10年債利回りが一時0.8267%前後と3月27日以来の高水準を付けたことも円売り・ドル買いを誘った。一時は180ドル超下落したNYダウがプラス圏を回復したことも相場の支援し、一時109.20円と4月7日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。
ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.1195ドルと日通し安値を付けたものの、NY市場では底堅い展開となった。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、新型コロナウイルス対策として導入したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を6000億ユーロ増額し、1兆3500億ユーロに拡充する追加緩和策を決定した。PEPPの実施期間も少なくとも2021年6月末まで6カ月延長するとした。ラガルドECB総裁は理事会後の会見で『ユーロ圏経済は前例のない収縮を経験している』『必要なら全ての政策措置を調整する用意』と述べ、異例の金融緩和で経済を下支えする姿勢を示した。この結果を受けてユーロ圏景気が下支えされるとの見方からユーロ買いが優勢となり、一時1.1362ドルと3月11日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。
★NY原油先物市場は続伸:原油需要回復期待が下支え
NY原油先物市場は36.38ドル-37.62ドルのレンジ相場となった。『石油輸出国機構(OPEC)プラス会議、前倒し開催せず』との見方が広まり、原油先物は36ドル台で売りが先行した。もっとも、サウジとロシアが主導する協調減産延長への期待感は根強く、NY午後には37ドル台を回復し底堅いまま引けた。4日のアジア市場で36.38ドルまで下げたが、ニューヨーク市場ではユーロ高を意識して一時37.62ドルまで買われた。ユーロ圏の財政出動などを含めた世界経済の再起動によって原油需要はある程度増加する可能性があることから、原油先物はやや下げ渋った。
★NY金先物市場は反発:ポジション調整後の押し目買い優勢
NY金先物市場は1698.90-1729.00ドルのレンジ相場となった。前週分の米新規失業保険申請件数や失業保険継続受給者数が予想より悪化したことを受け、安全資産の金は買い戻しが先行した。為替相場でドルが対ユーロで大きく売られたこともドル建ての金先物の支えとなった。4日のアジア市場で1698.90ドルまで売られたが、ポジション調整目的の売り一巡後は押し目買いが優勢となった。欧米株式が伸び悩んだことも金先物相場を下支えした。
★米国債券市場は続落:独長期債売りに連れた売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは4日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)0.82%で終了した。欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和策を受けて独長期債が下落したことで、米国債にも売りが波及した。米10年債利回りは一時0.8267%前後と3月27日以来の高水準を付けた。
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