FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国はメモリアルデーで株式、商品、債券市場は休場

 

NY外国為替市場:英米市場休場で動意欠く展開

ドル/円は、アジア市場では一時107.78円の本日高値まで買われる場面もあったが、海外市場では動意の薄い展開になった。メモリアルデーで米国市場が休場、英国もスプリング・バンク・ホリデーで休場だったことから市場参加者が激減し商いは低調となった。海外市場の安値は107.66円、高値は107.76円で値幅は10銭程度と非常に小さかった。

 

ユーロ/ドルは、欧州連合(EU)予算の拡大に懐疑的とされるオランダとオーストリア、デンマーク、スウェーデンの4カ国は共同文書で、債務の共有化に反対意見を改めて表明し、いかなる支援プログラムも期限を区切る必要があると強調した。独仏提案の『欧州復興基金』について否定的な見解を示したため、欧州市場では一時1.0871ドルと日通し安値を付けた。ただ、英米市場が休場となる中、売り一巡後はショートカバーが優勢となり一時1.0915ドルと日通し高値を付ける場面があった。もっとも、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。なお、ビルロワドガロー仏中銀総裁は『欧州中央銀行(ECB)は追加緩和に迫られる可能性が高い』などと述べたが、相場の反応は限られた。

 

原油価格と通貨の相関関係

原油相場は前週までに反発となってきた。背景としては米欧などでの経済活動再開による原油需要の復調期待や、主要産油国と米国の資源業界による原油減産の拡大などがある。需給ギャップの悪化歯止めを示唆する形で、米国の週間原油在庫は前週までに1月以来の2週減となってきた。原油反発が続くと、リスク選好の円安や資源国通貨(豪ドル、NZドル、カナダ・ドル、南アフリカ・ランド、メキシコ・ペソ)などの支援材料となりやすい。

米国内での原油減産については、米エネルギー・サービス会社ベーカー・ヒューズによる週間の米国内・石油掘削リグ稼働数が5月22日週に237基となってきた(前週は258基)。3月13日週の683基をピークに10週連続減となり、実に2009年7月以来の低水準となっている。過去実績としてリグ稼働減と原油反発は、ドル/円でのドル安余地縮小やドル高・円安を支援する相関関係が見られてきた。背景としては、①日本の輸入減に歯止めを掛けることで、日本の貿易黒字を減少させる、②米国経済全般での生産・供給の調整進捗が示され、米国のデフレ圧力を緩和させる(原油反発は米国でのインフレ上昇と金利上昇の要因に)、③米国の内需底入れと資源需要の復調が示唆される、といった要因がある。

 

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